20歳の知寿が居候することになったのは、 母の知り合いである71歳・吟子さんの家。駅のホームが見える小さな平屋で暮らし始めた私は、キオスクで働き、恋をし、吟子さんとホースケさんの恋にあてられ、少しずつ成長していく。第136回芥川賞受賞作。
知寿と吟子さんの一年の出来事。どこか、所在のない生きることに意味を感じていないような知寿。人のどうでもいいような持ち物をこっそり持ってきて靴箱にかくす、趣味は . . . 本文を読む
直木賞に推されて、これを蹴ってしまった無冠の実力派は、“曲軒”とあだ名された頑固なへそまがり。筆は多彩で、歴史時代小説だけでなく、警察小説もあれば医事小説もある。書かれるのは、懸命に生きる普通の人びと。舞台は様々なれど、人生の喜怒哀楽がたっぷり詰まっています。
60冊も出ている文庫本で読んだことのあるのは「さぶ」「ちいさこべ」だけですが、次のお楽しみが探せる、ナビです。
中卒という奉公人での . . . 本文を読む
「蜘蛛の糸」や「鼻」の話、黒沢明監督の名画「羅生門」の原作も芥川です。35歳で自殺するまで、彼は短編小説の可能性に挑戦し、大正期の流行作家として活躍、芥川賞の名にもなったほど。毒気のある香りを放つ名文、古今東西の素材を使った技を味わう。
学生時代、授業で出会う芥川作品だが、それ以後、文学部でもなければ自ら本を購入して読んだことがない。大人の芥川入門書である。数々の作品の読みどころを凝縮し、作者の . . . 本文を読む
NHK趣味の園芸ーよくわかる栽培12ヶ月シリーズ
ヤマアジサイ、アジサイ(ガクアジサイ)は奈良時代から栽培されていた日本特産の植物だそうです。江戸時代にヨーロッパに渡り、ハイドランジア(西洋アジサイ)として逆輸入した品種もあります。
「花火」「城ヶ崎」「伊豆の華」「紅の白雪」「白富士」「白扇」「舞妓」「エゾアジサイ」「ノリウツギ」日本のアジサイがシンプルで好きです。他の植物より開花の時間が長く . . . 本文を読む
多くの品種があり、花色が豊富。四季咲き性の品種も多く、1年中花が見られ、紅葉も魅力的…。もっともっとガーデンで楽しみたいクレマチスの育て方を紹介。咲き方別おすすめのクレマチス図鑑も収録する。
表紙絵のマクロペタラは、我が家では、第一号のクレマチスです。よその庭に咲き誇るさまざまなクレマチスを見て、ずっと憧れていました。毎年一種類増やしたいと思いますが…我が家には柵や塀がありません。支柱を立てた . . . 本文を読む
17歳の女子高生の、びっくりするほどまっすぐで鮮烈な言葉たち。特別なことじゃなく、誰もが感じ、考えることを、57577に結晶させる話題の新星歌人・加藤千恵の処女短歌集。
高校生だから、書けた短歌集。季節感も情緒もないけれど、思春期の女の子の感性がはじけています。
・走ってるつもりだったけど もしかして走らされているのかもしれない
・人生はこれからなどど 気が重くなることばかり 聞かされてい . . . 本文を読む
乳癌の宣告を受けて悩んだ末、抗がん剤等の無理な治療はせず、野に咲く花が自然に芽吹き散ってゆくように、ありのままを受け止めて一瞬一瞬を懸命に生きてゆこうと努力することに決めた著者による歌集。
20歳の頃に遺書代わりに書いた「秋の静寂に」と30歳の時に読んだ「花と悲しみ」の歌集です。個人的に、重たい作品は苦手なので、短歌の世界では自然や季節、情緒を感じられる作品が好きです。「花」はその名前だけでそれ . . . 本文を読む
昭和30年、灼熱の閃光が放たれた時から10年。ヒロシマを舞台に、一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。最もか弱き者たちにとって、戦争とは何だったのか……、原爆とは何だったのか……。漫画アクション掲載時に大反響を呼んだ気鋭、こうの史代が描く渾身の問題作。 映画を見る前に原作をよみました。短編と言えるマンガに、込められた被爆者の思い。生々しさはなく、余韻を残すように描かれている。被爆後の日常から、被爆者 . . . 本文を読む
娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた…。映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録。日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラー作品集にあらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。
「角筈にて」が自伝的小説であることを知って、浅田さんの、作品に、流れる、寂 . . . 本文を読む
木はすべてを見ていた。ある町に、千年の時を生き続ける一本のくすの巨樹があった。千年という長い時間を生き続ける一本の巨樹の生と、その脇で繰り返される人間達の生と死のドラマが、時代を超えて交錯する。
1つ1つの、人生の断片が、重みをもち、辛く、悲しい、ことりの木(子盗りの木)と呼ばれる楠、痛みに耐え、傷つけられ、なお大きく成長し続ける木。その木の根本で繰り広げられる人間のドラマ。そのどこかが、 . . . 本文を読む
時をこえて届くあの頃からの贈りもの。儚いけれど、揺るぎない―「家族」という絆。デブねこの赤い首輪にはさんだ手紙がつなぐ、ぼくとタカキの友情「モノレールねこ」。
夫を待つ時間に取り組んだ白いパズルの中に、犬の気配が「パズルの中の犬」。
家族をいっぺんに失った中学生の私と、ダメ叔父さんの二人暮らし「マイ・フーリッシュ・アンクル」
。私と偽装結婚したミノさんは、死んだ婚約者がそばにいると信じていた . . . 本文を読む
不動心を読んで後だったし、今期の活躍もめざましく、手に取ってみましたが。伊集院さんの文章は読みやすいものの、松井本人が言葉は、少なく、著者の野球に対する思いが強いせいか、説明が長く、とばし読みとなった。写真がかなり多く掲載されており、どのシーンも、惹きつける魅力のあるワンカットである。カメラマンに拍手を送りたい一冊。
心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変 . . . 本文を読む
口ぐせは「学ぶ」。キミはオシムから何を学ぶか? 最も多くを学んできたジェフの選手をはじめ、指導者、サポーター、メディアなどが彼から学んできたことを分析。2003年から2006年までの語録も多数掲載。
サッカーマガジンの編集であり、オシムが書いた本ではないので、前半の内容に興味は、ありませんでしたが、後半のオシム語録に魅力を感じました。
短いコメントの中で、的確な鋭くい言葉。そして、堂々たる貫禄 . . . 本文を読む