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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

枝元なほみ「かくし味は旅を少々」

2010-03-30 | エッセイ
旅好き料理家の紀行エッセイ。オリジナル料理レシピ付き。 かくし味は旅を少々。〈食べる〉と〈生きる〉はくっついている。  NHK「きょうの料理」やTBS「はなまるマーケット」でおなじみの料理家・枝元なほみは、実は大の旅好き。忙しいスケジュールをやりくりして、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど、さまざまな国を訪れてきた。彼女が旅先で出会った味と人々の記憶を、独特のゆったりした文章で綴った紀行 . . . 本文を読む

三浦しをん「まほろ駅前番外地」

2010-03-29 | 小説
第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』での愉快な奴らが帰ってきた。多田・行天の物語とともに、星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人の細君が主人公となるスピンアウトストーリーを収録 光る石~女のどうしようもない側面あるよね 星良一の優雅な日常~確かに星君。なんつか優雅ってのは、こういう事か? 思い出の銀幕~菊子婆ちゃんのように人を楽しくするように呆けたものだ。 岡夫人は観察する~鋭い。 . . . 本文を読む

池田晶子「暮らしの哲学」

2010-03-28 | 新書・社会
急逝した著者の“最後の一年間”が綴られた、珠玉の哲学エッセイ44編。めぐる季節の中で、暮らしの中で問い続けた「私」という存在の謎。人生という不可解な旅を生きるすべての人へ――「精神の歳時記」ともいえる文芸の新境地が展開される、池田晶子・思索の集大成 テツガク…を池田さんの言葉で語る。 春夏秋冬。季節の章に別れているので。各章の季節に合わせて、テーマがあります。 それにしても、テツガクを読むと . . . 本文を読む

土佐鉄夫「Gift 大地の旋律」

2010-03-26 | Weblog
土佐さんは、阿寒町出身の方で、千葉工業大学を卒業し。第一精工(現エンプラス)入社。会社の写真部に所属し、関東甲信越、近畿中部、東北中心に風景画を撮影。 退職後宮古諸島、ライフワークとして北海道大雪山系、美瑛・富良野を撮影。されている方だそうです。 本書は、美瑛・富良野の四季を、ぎゅっと。詰め込んだ。写真集。 雪原の一本の木。遮るものが何もない大地に今政に昇ろうとする太陽。うつりゆく雲の表情。 . . . 本文を読む

「忘れない~贈りものをめぐる十の話」

2010-03-24 | 小説
プレゼントには、いつも、人の想いが隠れてる。友達へ、家族へ、大好きなあの人へ。届けたいと強く願ったものもあれば、そっと秘められたものなど、想いも相手もさまざま。そんなたくさんの贈りものをめぐり、生田紗代「カノジョの飴」、市川拓司「ワスレナグサ」、大島真寿美「虹色の傘」、小手鞠るい「クリスマスローズ」、畠中恵「引き出物」、長谷川純子夜のかさぶた」、樋口直哉「メーカーズマーク」、福田栄一「a fort . . . 本文を読む

吉田修一「横道世之介」

2010-03-23 | 小説
横道世之介。長崎の港町生まれ。その由来は『好色一代男』と思い切ってはみたものの、限りなく埼玉な東京に住む上京したての18歳。嫌みのない図々しさが人を呼び、呼ばれた人の頼みは断れないお人好し。とりたててなんにもないけれど、なんだかいろいろあったような気がしている「ザ・大学生」。どこにでもいそうで、でもサンバを踊るからなかなかいないかもしれない。なんだか、いい奴。――世之介が呼び覚ます、愛しい日々の、 . . . 本文を読む

長新太「キャベツくんとブタヤマさん」

2010-03-21 | 絵本
ときどき、妙に長新太さんの絵本を手にとりたくなる 意味はありません。 だってちょ~さんの絵本にいったいなんの意味を見いだせばよいのでしょう。 ナンセンス?ギャグ?意味不明な登場人物と。おいかけっこ。いたちごっこ?ぐるぐるまわってぽん? ブタヤマさんはくいしんぼう。そしてキャベツくんとお友達だ。 時に助け合い。励まし合い。世の中の不可解な。まか不思議な出来事?命からがらスリリングな時を過ご . . . 本文を読む

江國香織「雪だるまの雪子ちゃん」

2010-03-20 | 児童文学
あいらしく、りりしい野生の雪だるまの女の子雪子ちゃんの毎日には生きることのよろこびがあふれています。著者が長年あたためてきた初めての長編童話にオールカラーの銅版画を添えた宝物のような1冊。 江國香織&山本容子。何て素敵なコラボレーション。 装丁もご機嫌です。児童文学も。こうでなくっちゃ~。大人な感性を育くみます。 デュークもこのステキだったけど。お二人とも私の憧れの女性だ。生き方も、感性。私 . . . 本文を読む

角田光代「森に眠る魚」

2010-03-19 | 小説
東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしかその関係性は変容していた。―あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎあい、壊れた日々の亀裂へと追いつめられてゆく 久々に。恐ろしい小説に出会った。 王様のブランチで絶賛!ってこういう小説か~。角田さんアラフォーで結婚して。同世代の女性の心の中を、描いたのだろ . . . 本文を読む

私の好きなお国言葉

2010-03-18 | エッセイ
ふるさとのことば(方言)に対する思いを、都道府県別に各界で活躍している方がたが熱く語る方言エッセイ集。思い出深いことばや大好きなことば、心の支えとなったことばをめぐるエピソードや思いなどを綴ったハートウォーミングな1冊。 ことばには不思議な力がある。言葉によって励まされたり。過ぎ去った日々のことをふと思い出したり、人生の様々な場面で不思議な力を見せてくれる。自分が生まれ育った故郷の言葉。子供時 . . . 本文を読む

村上春樹「シドニー」

2010-03-16 | エッセイ
ひょっとしてあなたはテレビで見ただけで、オリンピックのすべてを見とどけたつもりになっていませんか?マラソン最終ランナーがゴールにたどりついたときのスタジアムのどよめき、オリンピック・パーク駅のカップル、コアラのトラウマ…なんかを知っていますか?「オリンピックなんてちっとも好きじゃないんだ」という小説家は現場で何を見たのか?村上春樹の極私的オリンピック、シドニーの23日間。    . . . 本文を読む

恩田陸「六月の夜と昼のあわいに」

2010-03-15 | 小説
よび覚まされる記憶、あふれ出る感情、たち上がる論理。言葉によって喚起される、人間のいとなみ。 ミステリー、SF、ファンタジー、ノンフィクション等々……あらゆる小説の形式と恩田作品がもつ魅力をすべて投入した、「夢十夜」を思わせる全く新しい小説集。フランス文学者・杉本秀太郎による序詞(詩、俳句、短歌)に秘められた謎と、希代の新鋭画家による10のイメージに誘われた、摩訶不思議な10の作品世界。本好 . . . 本文を読む

「水おとこのいるところ」L'uomo d'acqua e la sua fontana

2010-03-14 | 絵本
作・:イーヴォ・ロザーティ、絵:ガブリエル・パチェコ。訳:田中桂子 ひらいたままの蛇口から生まれた、世にもふしぎな水おとこ。はじめは捕らえようとしていた人々も、花に水をあげたり、おいしい水を飲ませてくれる水おとこに、すこしずつ心を開いていきました。人々に追われながらさまよう水おとこは、ついに自分の居場所を見つけるのでした。 文章はイタリア人。青い透明感のある素敵な絵は。メキシコの方。皆さん30 . . . 本文を読む

坂木司「ワーキング・ホリデー」

2010-03-13 | 小説
元ヤン・ホストが宅配便(特別仕様車)ドライバーに転身!?血気さかんな若者と所帯じみた小学生、親子と仕事と仲間によるひと夏の贈り物。 「初めまして、お父さん」。元ヤンでホストの沖田大和の生活が、しっかり者の小学生・進の爆弾宣言で一変!突然現れた息子と暮らすことになった大和は宅配便ドライバーに転身するが、荷物の世界も親子の世界も謎とトラブルの連続で…!?ぎこちない父子のひと夏の交流を、爽やかに描きだ . . . 本文を読む

恩田陸「訪問者」

2010-03-12 | 小説
☆舞台を見るような会話とドラマが静かに謎を運ぶ! 山中にひっそりとたたずむ古い洋館――。三年前、近くの湖で不審死を遂げた実業家朝霞千沙子が建てたその館に、朝霞家の一族が集まっていた。千沙子に育てられた映画監督峠昌彦が急死したためであった。晩餐の席で昌彦の遺言が公開される。「父親が名乗り出たら、著作権継承者とする」孤児だったはずの昌彦の実父がこの中にいる? 一同に疑惑が芽生える中、闇を切り裂く悲鳴が . . . 本文を読む