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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

大沼紀子「真夜中のパン屋さん~午前0時のレシピ」

2012-08-29 | 小説
都会の片隅に、真夜中にだけオープンする不思議なパン屋さんがあった。あたたかい食卓がなくても、パンは誰にでも平等に美味しい。心地良い居場所を見つける物語。謎多き笑顔のオーナー・暮林と、口の悪いイケメンパン職人・弘基が働くこの店には、パンの香りに誘われて、なぜか珍客ばかりが訪れる……。夜の街を徘徊する小学生、ワケありなオカマ、ひきこもりの脚本家。夜な夜な都会のはぐれ者たちが . . . 本文を読む

三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」

2012-08-20 | 小説
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大低ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも、彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのよう . . . 本文を読む

近藤史恵「ホテル・ピーベリー」

2012-08-14 | 小説
  不祥事で若くして教師の職を追われ、抜け殻のようになっていた木崎淳平は、友人のすすめでハワイ島にやってきた。宿泊先は友人と同じ「ホテル・ピーベリー」。なぜか“滞在できるのは一度きり。リピーターはなし”というルールがあるという。日本人がオーナーで、妻の和美が、実質仕切っているらしい。同じ便で来た若い女性も、先客の男性3人もみな、日本人の旅行者だった。ある日、キラ . . . 本文を読む

朝井リョウ「少女は卒業しない」

2012-08-08 | 小説
高校最後の卒業式、7つのさよならの物語。校舎取り壊しが決まっている高校、最後の卒業式の一日。少女7人が迎えるそれぞれの別れを、瑞々しく描く連作短編集。恋愛あり、友情あり、成長あり、ミステリ的仕掛けあり。青春の全てがここに!   今日、わたしはさよならする。 図書室の先生と。 退学してしまった幼馴染と。 生徒会の先輩と。 部内公認で付き合ってるアイツと。 放課後の音楽室と . . . 本文を読む

近藤史恵「天使はモップを持って」

2012-08-02 | 小説
深く刺さった、小さな棘のような悪意が、平和なオフィスに8つの事件をひきおこす。社会人一年生の大介にはさっぱり犯人の見当がつかないのだが―「歩いたあとには、1ミクロンの塵も落ちていない」という掃除の天才、そして、とても掃除スタッフには見えないほどお洒落な女の子・キリコが鋭い洞察力で真相をぴたりと当てる キリコは十代の女の子…コギャル風ファッションで、ビルのお掃除の仕事のプロ。 何事 . . . 本文を読む