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田中慎弥「神様のいない日本シリーズ」

2009-02-08 | 小説

1986年。日本シリーズで3連敗4連勝という奇跡が起きた。

野球賭博絡みのトラブルがもとで失踪した父親から少年のもとに葉書が届く。「野球をやっているか」。父親の願いを適えるべきか、野球を嫌悪する母親に従うべきか。少年の心は揺れる。そんななか、少年は憧れの同級生とある劇を上演することになった…。

 

祖父の失踪や女のような名前のことで、いじめを受け、部屋に閉じこもる少年に対して

父親は部屋のドアの前で、ひたすら語りかけるお話。

 

親子三代の、「逃避」がテーマとなっています。

息子に初めて向き合った、気弱な父親の語りが、今風の父親像をなにか想像することができます。

一風変わった小説ですが、三島由紀夫賞、川端文学賞等を受賞した作家の最新作と言うことで手にとりました。

もやもやっとした印象を受けますが、それは、人が生きるってことなのかもしれませんね。楽しいお話がお好きな人は、避けたほうがよいです。


 



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