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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

藤田宜永「還暦探偵」

2011-03-26 | 小説
還暦が腐れ縁を復活させ、かつてのマドンナを居酒屋に誘い出した二人組。杯を重ねるうち、マドンナは切り出した。「ねぇ、探偵を引き受けてくれないかしら」驚きが同情に変わり、ついでに好奇心が頭をもたげてくる。人生の表舞台から降りるには俺たちまだまだ早すぎる。 「喧嘩の履歴」 「返り咲き」 「ミスター・ロンリー」 「通夜の情事」 「難しい年頃」 「還暦探偵」  以上6編の短編は、それ . . . 本文を読む

「シティ・マラソンズ」

2011-03-23 | 小説
NY、東京、パリ。アスリートのその後を描く、三つの都市を走る物語 「風が強く吹いている」の三浦しをん「純白のライン」 「バッテリー」「ランナー」のあさのあつこ「フィニッシュゲートから」 「サクリファイス」の近藤史恵「金色の風」 スポ根小説が評判になった作家の42.195kmの短編集。 3都市で繰り広げられる市民マラソン。 世界中でどこでも誰でも参加できるのがマラソンの良いところだ。 . . . 本文を読む

村上春樹「国境の南、太陽の西」

2011-03-19 | 小説
一人っ子として、ある欠落感をもっていた始に、小学校時代、同じ一人っ子の女の子の友達が出来る。25年後、37才の時、2人は再会し、激しい恋におちる――。 今の僕という存在に何らかの意味を見いだそうとするなら、僕は力の及ぶかぎりその作業を続けていかなくてはならないだろう―たぶん。「ジャズを流す上品なバー」を経営する、絵に描いたように幸せな僕の前にかつて好きだった女性が現われて―。日常に潜む不安をみず . . . 本文を読む

道尾秀介「月の恋人」

2011-03-18 | 小説
冷徹にビジネスを成功させる青年社長・葉月蓮介が、夜の上海で巡り合った女。ありえない二人の物語は、美貌の中国人モデルや、部下の社員らを巻き込み予測不能の展開に…。旬のエンターテインメント作家がフジテレビ月9ドラマのために書下ろし   月9ドラマ…。普段テレビを見る習慣がないので、ドラマはよっぽどでないと見ない。しかも、ばりばり恋愛系。この類のドラマは特に見な . . . 本文を読む

万城目学「ザ・万遊記」

2011-03-14 | エッセイ
万城目学が、世界を日本を駆けめぐる。北京で五輪を堪能し、ロンドンでサッカーの醍醐味を味わい、バルセロナで不遜にもピカソに共感!?全国の湯治場でアキレス腱のリハビリに励み、国会議事堂で大物代議士をちらり見する…。世界のあちらこちらでの驚きや感動を綴ったエッセイ集 各種新聞、雑誌で日々、書き連ねてきたエッセーをぎゅぎゅっと1冊にまとめたもの。 「作家の口福」。3,4かいシリーズで . . . 本文を読む

乾くるみ「セカンド・ラブ」

2011-03-04 | 小説
『イニシエーション・ラブ』の衝撃、ふたたび。1983年元旦、僕は春香と出会う。僕たちは幸せだった。春香とそっくりな女・美奈子が現れるまでは。良家の令嬢・春香と、パブで働く経験豊富な美奈子。うりふたつだが性格や生い立ちが違う二人。美奈子の正体は春香じゃないのか?そして、ほんとに僕が好きなのはどっちなんだろう。 乾 くるみ1963年、静岡県生まれ。静岡大学理学部数学科卒業。1998年、『Jの神話』で . . . 本文を読む

朱川湊人「オルゴール」

2011-03-03 | 小説
「それは、世界でたった一人の人にしか、聴けないオルゴール」東京に住む小学生のハヤトは、一人鹿児島を目指すこと。心ゆさぶられる感動の成長物語。 「実は前から、ハヤ坊に頼みたいことがあってなぁ」東京に住む小学生のハヤトは、トンダじいさんの“一生に一度のお願い”を預かり、旅に出る。福知山線の事故現場、父さんの再婚と新しい生命、そして広島の原爆ドーム。見るものすべてに価値観を揺さ . . . 本文を読む

西川美和「きのうの神さま」

2011-03-01 | 小説
映画『ディア・ドクター』(原案「きのうの神さま」/主演:笑福亭鶴瓶)第83回キネマ旬報ベスト・テン第1位、第52回ブルーリボン賞(監督賞・主演男優賞など3冠)マスコミから絶賛を浴びる映画『ディア・ドクター』の原案小説にあたるのが本書「きのうの神さま」である。「蛇イチゴ」で監督デビュー以来、「ゆれる」そして「ディア・ドクター」と、すべての作品が高い評価を得ている西川美和。演出力もさることながら、彼女 . . . 本文を読む

伊坂幸太郎「あるキング」

2011-03-01 | 小説
天才が同時代、同空間に存在する時、周りの人間に何をもたらすのか?野球選手になるべく運命づけられたある天才の物語。山田王求はプロ野球仙醍キングスの熱烈ファンの両親のもとで、生まれた時から野球選手になるべく育てられ、とてつもない才能と力が備わった凄い選手になった。王求の生まれる瞬間から、幼児期、少年期、青年期のそれぞれのストーリーが、王求の周囲の者によって語られる。ひとりの天才が生みだされていく過程、 . . . 本文を読む