ついに、北朝鮮が核実験を成功させてしまったようですね。東アジアはこれで、一気に緊迫した場面を迎えましたね。
韓国も核を持つと言い出したら(実際、極秘に開発していたと報道されましたね)、日本はどう対処すべきか、まだまだ日本では議論すらされていません。
せっかく日中・日韓関係が修復できそうな雰囲気で、さてこれからという段階での、核実験でした。安倍さんも、総理就任早々、この大きな不安が現実のものとなりましたから、いきなり指導力、危機管理能力を試される問題にぶつかったわけです。うまく対処してもらいたいものです。
これまで、外交や北朝鮮関連の本 を何冊かご紹介しましたが、中には、アメリカが北朝鮮に武力行使することを明言していた『アメリカの世界戦略を知らない日本人―日高義樹』 もありました。イランやイラク問題で忙しいとは思いますが、最悪、ミサイル攻撃なんていう可能性があるのでしょうか。
ともかく、中国、韓国の政府、国民も、やはり北朝鮮より日本の方が信頼できると感じてくれて、今後、いろいろな点で協力して行動できると良いのですが…。 その意味では、皮肉なことに核実験をしてくれたおかげで、日中韓はぐっと接近できるかも。
本書の目的は “韓国民に金正日の本質を知らせること” だそうですが、韓国では発売直後に出版禁止になってしまいましたが、日本ではとても売れた一冊です。
北朝鮮関連の本を読んでいる人は、北朝鮮体制の残酷さや、政治指導者達の非人間性は百も承知だと思いますが、本書は金正日個人にスポットをあてています。 私にとっても、金正日個人に対しては、はじめて触れる情報が多く、興味深く読みました。
その生い立ちから描かれており、金日成の後継者の座に着くまでの権力闘争などは想像していたよりずっと激しいものでした。思想的な理想があるわけではなく権力と富を独占したいというだけの男として描かれています。
筆者が韓国で本書を出版したころ、タイミング最悪で、金大中政権の太陽政策が実施されていました。今の盧武鉉大統領も同様の太陽政策ですが、今回の核実験で大幅な政策転換があるんでしょうか。
筆者は、同じ太陽でも、北を焼いてしまうような、“太陽政策”を取らねばならないと主張します。確かに本書の内容が真実であれば、このような体制は一日も早く無くなるべきだと感じますが、残念なことにこの体制の存続に貢献しているのは、これまでは他ならぬ日本であったということを考えると複雑な気持ちです。
とりあえず核実験のニュースを受けて、予定外の記事UPでした。
P.S. 世界史受験生諸君!予定外でも、せっかくだから、勉強しよう!
太陽政策といえば、第二次世界大戦前のイギリスによる宥和政策です。チェンバレンやミュンヘン会談、大丈夫かな。確認を!
→『入試に出る!!時事ネタ日記』
http://tokkun.net/jump.htm
『マンガ金正日入門』 李友情(著) 李英和(訳)
飛鳥新社:342P:1260円
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