■読書週間■ ですから、素敵な書名の付いた一冊、“図書館の神様”をご紹介しましょう。もちろん中身もすばらしい。
瀬尾氏は1974年生まれ、中学の講師をしているのですが、本書の主人公も中学講師です。 彼女はある事件をきっかけに、自分の勉強や進路をよく考えないまま、都会を離れて、地方の学校の講師になります。
人生の方向性を見失ってしまい、何となく妻子ある男性との付き合いは続いているものの、熱愛というのではなく、大人の諦観を持ちつつ、また教育に対する情熱のわかないまま、授業をし、文芸部の顧問を任されます。ただし、文芸部の部員は垣内くんという生徒たった一人。
部活の場である図書館から、主人公の心の再生の物語が始まります。たった一人でも部活動に参加し、本を読み考え、先生にも自分の純粋な意見をいう垣内くん。大人の世界のいやな面を知ってしまって、気力のわかない主人公との対比が自然に描かれています。
主人公の語る、学校や同僚に対する不満は経験者ならではのものでしょう。塾講師として、そのあたりも興味深く読みました。
じ~んと来る、そんな感じです。びっくりするような派手なストーリーの展開はないにもかかわらず、最後の感動シーンまで読者を離さないような一冊だと思います。秋の夜長、きっと一晩で読みきってしまうのではないでしょうか。
http://tokkun.net/jump.htm
P.S. 『図書館の神様』という日本語は英語になるんでしょうか。八百万の神の日本ならではの日本語??? 誰か教えて!
P.S.(2) 不倫場面さえなければ、私ももっと大声で生徒に薦めやすいし、きっと入試にいっぱい使われますよ(笑)。良い本です。
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図書館の神様 マガジンハウス 詳 細 |
『図書館の神様』瀬尾まいこ
マガジンハウス:165P:1260円
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