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【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

『親日派のための弁明2』 金完燮(キムワンソプ)

2006年10月07日 | 外国関連

 
安倍総理が中国、韓国を訪問し、首脳会談が実現するようです。不思議なのは、あれほど“小泉首相が、日中、日韓関係を悪くして、首脳会談もできなくなった” と強く批判していた人々が、安倍総理のこの決定を、よくやった!と褒めないことです(笑)。

いずれにせよ、どんな話になるのか、北朝鮮問題が中心だとは思いますが、靖国や教科書、歴史認識などを取り上げるのか、今後とも首脳会談を継続するように持っていけるのかがポイントでしょうか。

韓国では盧武鉉大統領とも会談します。いつの間にやら、対日強硬姿勢に転じてしまった感のある韓国政府ですが、しばらく前の新聞に“韓国で初めて、ソウル大学に日本研究所が設立”と出ていました。多くの反対を乗り越えて、やっとできたようです。

そうした動きを見ていますと、本当に日韓関係は大きな曲がり角を迎えているのだなと思います。

以前、『そして日本が勝つ(日下公人)』 の中でも、韓国民のアンケートをご紹介しましたが、友好に向かうのか、反日を強めるのか微妙な時期なのでしょう。その意味で今回の日韓首脳会談は日中に劣らず注目しています。


本書は、『親日派のための弁明』 の続編に当たるものです。前書は、韓国では有害図書に指定され、日本では大きな反響を呼びました。正確をきすためか、細かく書かれていましたが、2の方はそれに比べて非常に読みやすく、刺激的でした。

日本、韓国、北朝鮮の関係がとてもわかりやすく解説されていますし、日本の人々に韓国の歴史の民主化を応援して欲しいと思っているようです。韓国政府が日本に突きつける歴史認識では、韓国は世界から相手にされなくなるという危機感があります。

いろいろな本を読みますと、まだまだ現実問題としては、あの韓国でさえ、言論の自由があるとは言い難いようです。実際に、“親日派” というだけでかなり危険なようですし、こんな本を書いてしまった筆者自身も身の危険を感じているようで、家族を出国させていると記憶しています。


そして、教育関係者には、巻末に注目して欲しいのです。教科書問題を取り上げています。

当教室 などでも、講師間でたびたび話題になる歴史教科書ですが、実際、韓国がどのように注文を付け、日本政府がどう回答しているのかということまでは知りませんでした。

本書には、日本の教科書の記述(主に扶桑社)・韓国政府の修正要求・日本政府の回答・そのやり取りの解説が付けられています。非常に参考になります。ぜひ多くの方にお読みいただきたい一冊です。


http://tokkun.net/jump.htm 

親日派のための弁明2

扶桑社

詳  細


『親日派のための弁明2』金完燮(キムワンソプ)
(文庫も出ています)



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