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降って来るもの

写真と散文とぽえむ

火種

2017-08-28 05:40:39 | 随想

                 火種

ズボンの右側についているポケットに 過不足なく収まるサイズのメモ帳を同道して歩くようになって 彼是一年の月日が流れた その様に持ち歩いた小冊子の数が 九冊目になり その最後の一枚も 今朝の此の書付で全頁を全うする(実際は裏表紙まで食み出してしまったのだが) 僕はそのようにして 是まで 少なからずの書き物を 例えばpoemだったり エッセイだったり 日記だったりを 僕の過去に残してきた

書くヒトとしては 満足の部分も大いにあるのだが 其れでも時々 無意味なことを・・ と 脱力の時間も訪れて それを 胸奥に火種のように 抱えていることになる

暫く虚無や倦怠や閉塞感を味わって その度に 立ち直る(起き上がり小法師のように) そうに違いない 人生など解不解 葛藤こそが 生きてゆくenergyなのだと 胸の混沌に 赤い傍線を引いて この先も!!と 鼓舞し 喚起し 決意しているボクだ そうして 此れからも 新品のメモ帳(手作りしたのだ)をポケットに 揚々と 未来のpromenadeに 足跡を付けてゆく*08/28 05:40:40 まんぼ

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草毟り

2017-08-27 06:50:27 | 日記

曇天で、それでも30℃を越える気怠い最悪の金曜日に、矢も楯もたまらず「草毟り」をした

こんな空の

それでも気温は30℃を越えて

本当はしたくなかったのだが、否が応でも、工場の仕上げ台からも見える此の場所は、何が何だか解らない程に雑草が蔓延り、少し前から気に障っていたのだ意を決して、11:00にアイロンの手を止めて退治することにした。もちろん長袖のシャツと、麦藁帽子と長靴と毟るために掌部分がゴム状になった軍手と、ふたつの蚊取り線香と首に巻くタオルで完全武装して・・。500㏄のペットボトルは冷えた水で満杯にして。それから、剪定用の鋏も用意して。それから大汗斯いて60分格闘した。ブロ友さんが言ってたように、当に格闘だが”無心”になれた草を毟りながら、それは不思議な感覚だが、知らないうちに、己の胸に生えた雑草も一緒に引き抜けたような気がするのだ

証拠の毟った草のひと山

綺麗になった

戯れに5,5ミリの頭髪を

08/27 06:50 まんぼ

 

 

 

 

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新生物のように

2017-08-27 06:07:29 | 

                新生物のように

 

ひとつの想いの欠片が

突然、僕の何処かに寄生すると

そこで

愛しい新生物のように

自ずから増殖を始める

 

oneフレーズになり

ソネットを形成し

essayを展開する

 

いつも僕は

それを降ってくるもの達と形容していたけれど

胚胎するもの達と言い換えても

可笑しくはないかもしれない

 

移ろいながら身籠った胎動を

手当たり次第に書き記して

 それは時に、幾つもの陣痛を伴うが・・

TOKIの熟成を待って

その証をファイルしてゆくのだ

その集合体が

 例えば

「豫告」や「明日の鏡」や

「百年の定理」になって産み落とされる

 

僕は今

十個目のイノチの束を纏めようとしている

唯、待ち望んでくれる

幾足りのヒトの為に

*08/27 06:07

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真実!!

2017-08-26 22:28:28 | 

               真実!!

 

思いつくままに

手当たり次第に彼方此方に書き殴るので

 例えば

ポケットサイズのメモ帳だったり

広告のないチラシの裏側だったり

印刷を仕損じたA4のコピー用紙を代用したり

 時折には

車の中のダッシュボードで見つけた

 歯科の請求明細書の裏だったり

取り敢えず

読みかけの新聞の僅かの余白に

 赤いボールペンで書き込んだりもする

 

そんな風だから

清書しようと机に向かって

さて一篇に、一節に、一文にと構えた時には

其々の書き付けが混然一体となり

 折々の断片たちが

微妙に、複雑に絡み合って

収拾がつかない時もある

 

その内に

結局は人生と同じように

混沌として

胸に騒めきだけが残される場合もあるのだ・・

 

けれど

それこそ真実!!か

*08/26 22:28:28

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雨音を聴きながら

2017-08-26 07:24:34 | 随想

          雨音を聴きながら

 

 目を閉じたまま(と言うよりも、正確には夕べ23時からの眠りの続きのまま)、きっと風景の全てを慈しんでいるに違いない、きっと乾燥の大地に愛しい慈雨となっているのだろう雨音に暫く聞き耳を立てる。それは心地よいメロディーとなって、半覚醒の僕の意識を円やかに包んでくれているのだ。

 何時ごろになっているのだろう?レースのカーテン越しに覗く外はまだ暗いが漆黒ではない。開け放った窓の網戸からは程よい感触の風が入り込んで、夏蒲団からはみ出している(意図してはみ出させている)頭から胸までと、膝からつま先までを優しくtouchしてゆく。このまままだ眠れそうな案配なのだが、僕は敷蒲団の、頭の部分の右側に置いてある小さな椅子(湊人の遊具の一つだ)の上のリモコンに手を伸ばして居間のシーリングライトを全灯にする。

 時刻は8月26日の午前4時40分。近くにあったメモ用紙に此処までの思いつくままを言葉に置き換えて残し、僕はもう30分ばかり眠ることにしようと決める。夜明け前の雨音を聴きながら・・。

 消灯の釦を押して再び薄明りの闇に潜り込み暫く耳を澄ましていると、眠りを誘う雨音のリズムに交じって、眠りを覚ますように、遠くで蜩が鳴いているのが分かる。raintreeの濡れたどの木の幹にしがみついて羽根を震わせているのだろう・・と想像すると、その気分の感覚を書き留めておきたくなって、思わずリモコンに手を伸ばし手探りでわかる”全灯”の釦を押してしまったのだ。時刻は5時20分。もう起きてしまおう!!と決心する。

 そうそう、音と言えば昨日の午後に吃驚仰天の出来事があった。午後の仕事の為にボイラーに点火し、炊きあがりを待ってそれでは!とアイロン台の上のバルブを開けようとしたその瞬間、シュー!!!と工場中に拡がる異常音が。スワ―何事!と音源に近付いてゆくと、何とボイラーの中から(30年に亘る経験値からある程度は予測できたのだが)聞えて来るではないか。

 僕は突然panic状態に陥る。何しろ、もしも蒸気を貯めておく罐からの漏れならアウト。直ぐに1週間の日数と100万の費用をかけてボイラーそのものを交換しなければならないのだ。それと同時に、廃業するか否かの難しい決断に迫られる。それは予想より3年も早い”その時期”なのだから。

 噴き出す蒸気を避けながら点検してみると、それはボイラー内の蒸気を送り出す大小さまざまに入り組んだ配管のうちの、直径20ミリの鉄の管からの蒸気漏れだった。ピンホールのその場所に当て布をして僕はすぐに携帯を手に取り「〇〇工業」にTELした。

 罐じゃなくて良かった良かった。何しろ4年と9か月前に起った爆発は、6年6か月働いた罐の腐食で開いた穴からの大量の蒸気漏れで否応なくの入れ替えだった。今回は小さなピンホールで済んだので、2万円余の費用(と簡単に言っても、その額を稼ぐには10日分ぐらいの労働が必要だが・・)の応急処置で大丈夫という事で一件落着。暫くはいつも通りの状態を保てることとなって胸を撫で下ろしたのだ。

 そのまま午後に予定していた作業を6時までかかって完済。禍は突然訪れる!を再認識した数時間だったが、取り敢えず重い決断を先送りする形になったものの、panic一つ手前の大事件は無事に収束したのだった。合掌。

08/26 07:24 まんぼ

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心訓抄

2017-08-25 23:00:23 | 徒然

          心訓抄・Ⅴ「遅速」

 

先を急ぐことで手に入る好運など

殆どないに違いない

終焉の期日の日付を

自ら引き寄せているようなものだ

 

ゆったりがいい

天与の時間を

ゆっくりと返済してゆけばいい

負荷のかからぬ速さで・・

 

 

          心訓抄・Ⅵ「器」

 

僕は想うのだ

無知の涙を

どれ程多く流したかで

生来の器の容量は

きっと

変えてゆけるのだと

 

入れ物の見栄えや

形の美醜や

もちろん材質の如何などに

些かの関わりもない

 

ただ無知に晒されて溢れる

その涙の如何に因って

ついに

器は伸縮する

 

 

          心訓抄・Ⅶ「遠雷」

 

胸騒ぎがする

何かに急かされているのだ

ー胸の何処かで警笛が鳴るー

何かしらシグナルが届く

ー胸の何処かの赤色点滅ー

何処からか響いてくる

ー胸の周りの彼方此方からー

何時からか感じるのだ

ー直截に、脅すようにー

急げ!!と

 「遠雷」のように・・・

*08/25 23:00:23 万甫

 

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イノチの更新

2017-08-25 22:33:27 | 

          イノチの更新

 

変わらない様に

神経を欹てていても

きっと

気付けない程の微細さで

変質してゆくのだ

ヒトも

 

そうして

どの時点のボクが

正真のボクだったのかさえ

何れ解らなくなる

 何処で出逢ったキミが

正銘のキミだったのかさえ

思い出せなくなる

 

きっと

それでいいのだ

 

僕は幾十人のボクを生き

君は幾人ものキミになって

僕と巡り会う

 そうして、僕は

その度にイノチの更新ができるのだから

*08/25 22:33 万甫

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淋しい時間帯

2017-08-25 06:06:07 | 

          淋しい時間帯

 

抒情の感覚は

もしかしたら知らぬ間に

損なわれてゆくものかも知れぬ

青春の情感の

満杯の瑞々しさを想えば

古来希なる時節まで来て

goalが肉眼で視認できる程に近づいたこの頃は

確かに

明日の彼方此方に空洞が目立つのだ

 

五情や五感は

老いてますます磨かれるに相違ないと

夢想してきたが

現実は如何やらそうでもないらしいと

そんな風に気付く

淋しい時間帯がある

*08/25 06:06:06 万甫

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心訓抄

2017-08-25 05:50:05 | 徒然

             心訓抄・Ⅳ「待機」

 

得意という程じゃないけれど

僕は些か、待つことはできる

それも

自分ではかなりの質量の時間を

それが

他人と比べて優れているのか否かは

不明だけれど

とにかく

その特質のお陰で

僕はボクとして生きるに必要な情感を

随分と磨くことができたと

自負もしている

それが

人生を左右するほどの大事ではないけれど

確かに「待機」できるのは

一つの資質ではあるような気はする

収斂することで

僕は幾つもの程よい日和を手にしてきたのだ

そうして

忍従の間隔は

その長短に関わらず

少しずつ

精神の脆弱さを鍛える

待つことでぶ厚くなる夢も有る

待ったことでやって来る慶事も有る

 

何れにしても、待機の恩恵は

そのことの意味が頭を過るかどうか

イノチのスケジュールの中に

そのことの意義を組み込めるか否かにかかっている

例えば

三日無視された今朝の

クウの足取りが跳ぶように弾んでいるのは

例えば

半年音信不通のヒトから届いた白い封筒に

青春の昂揚を重ね合わせられるのは

08/25 05:50:05 万甫

 

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読書

2017-08-24 06:09:09 | 随想

                読書

 

 処暑は通過したが、身の処し方に窮するばかりの熱波が日の出とともに充填されたような、そんな8月下旬に向かう水曜日のこの日、僕は外商いの車を運転しながら、他のどの場所よりも色濃い木陰を捜し、運よく見つけたその黒い影の塊の真ん中に車を停めて本を読んだ。

 広い荷室に今日の配達分の品物(おお、たった4枚のワイシャツ)を積んで(と言うよりは置いて・・)、荷室と同じように心身の虚しさを持て余しながら、今日も多分余剰時間は必然的に生まれ、僕は倦怠感でその貴重さをきっと無駄にしてしまうのだろうと予測して(要領を得た企業戦士のように)助手席に同乗させてきた本を(この耐えきれない方向に気を向かわせている連日の真夏日の日差しに対処する方法として)読む。

 それから緑陰で30分かけて(その間に、通って来た峠からこれから訪問する在所の方角へと3台の車が走った)、”色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年”という恐ろしく長い題名の付けられた「村上春樹」の小説を、14から15の章まで(247頁から262頁まで)読んで栞代わりの紐を挟んだ。

 15の数字が目に入る頁に来て初めて姦しいセミの鳴き声に気づいた。物語は佳境に入り主人公はフィンランドに居る。面白くてワクワクと筋を追って一気呵成の所だが、逸る気持ちをなだめてそこから10分ばかりで到着するだろう在所での外交活動に復帰したのだ。

 最近の僕は“ハルキスト”に為っていると言っても過言ではない。最新の長編こそ(発売日に並んで買う程の気概も忍耐力も、そんな風に展開できる規模の書店も近くにはないが)持ち合わせていないのだが(きっとその内に、それもそんなに長い間を置かず出版社はあらゆる方法で儲けにかかるだろうと断定して)、その様な展開になって手にした長編”1Q84"(確か文庫本6冊ぐらいに分割されていただろうか)の読破を皮切りに、僕は今彼の著作物を遡ってゆくという旅を継続中だ。

 案の定外交は薄ら寒い結果になった。詳細を言えば、4枚のシャツの代わりに新たに3枚のシャツを預かっただけの展開に。閑古鳥の姦しい鳴き声を空しく聞きながら軽四貨物車を運転して、通常のルート上の取引のある6軒の家を(詳しく言えば、その内の4軒は留守で、言葉をやり取りしたのはたった2軒に過ぎなかったが)訪問した。

 そこで僕は再び思考を巡らせる。此のまま直行で帰り着いても昼には少し早めだし、さりとてボイラーを炊いてアイロン作業をするには短すぎる時間だと。帯にも襷にもならない時間の有効活用は?と思索する。そうだ!!帰り道の途中にあるダムサイトの駐車場の日陰に車を止めて”多崎つくる”の旅の続きを読もうと心を定める。

 さてさて、263頁の区切りの№15から次の段落の16までを読破しよう。きっとその間の(279頁までの16頁が)出来事がこの物語のクライマックスになるかも知れぬとドキドキしながら、起承転結の転と結の間の劇的さを、序破急の目も眩むような急の興奮を期待して所定の位置にスタンバイする。

 最終ページの数字は370。あと100頁余りに迫った終焉への筋書きの期待と興奮の豊饒の時の間に間を体験する幸せ感に包まれながら、さあ、涼し気な北欧の国の静かな雑踏の唯中へ天翔けよう!!

08/24 07:26  まんぼ

午前6時の夜明け前の東の空美しい色彩の。いい日でありますように。皆さんにも、もちろんボクにも

 

 

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