降って来るもの

写真と散文とぽえむ

極秘裏【検証・Ⅵ】

2020-04-28 21:02:02 | 詩20

        極秘裏【検証・Ⅵ】-一縷-

 

立案し実践し総括し

方程式の解答を手にしてから

その間中もそれまでもこれからも

年月や日時や分秒やは

悠久に捉えられないmonoの象徴として

僕と僕の翳を透過して過ぎる

 

刹那の姿を

絶えず後ろで口を開ける暗がりへと

追い立て引き摺り込み揉み消す

 

僕は浮塵子なのだ

このcosmosでは

僕は偶然に派生した微塵なのだ

 

この瞬間の寄る辺を求めて

流浪する一個の

心悲しい魂よ

 

検証を終え

結論を胸に慄然と憮然と決然と

与えられたinochiを踏襲してゆく

 

何処かで誰かに

根付けないかと

一縷を抱いて

 

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些かの自負を

2020-04-28 17:05:23 | 詩20

      些かの自負を

 

書き出して、挫折することも、間々ある

 

プトレマイオスの天動説のように

数行で世界の果てを滑り落ち

有ろうことか、数文字で迷路に陥り

二度と這い上がれないような悶々も重ねた

 

けれど、奈落を覗くことは

悲観を溜めるだけではなく

その後を強かに鍛える恩恵も齎す

 

書き始めて、コペルニクスの地動説のように

本来の有り様のまま思惟を周回し

在るべき姿に設えられる詩も有って

その積み重ねや、上塗りの艶やかさで

漆の器のように、少しは顧みられる価値を

それぞれのポエムに内包できたかも知れぬと

細やかに自負もしている

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