心縁を
自分と自分の中のもう幾人かの
僕で無いような僕以外は
ほんとうに
すべては他の人だけれど
それでは余りにも淋しくて
絶えられないほど侘しくて
嗚咽が出るほどの哀しみなので
僕は、僕に纏matuわる僕以外の
心拍を重ねられそうな幾多りの他人と
肉親や兄妹のように
心縁を結んで生きている
そうして、最早そのことは
神縁や仏縁と同質の
必要不可欠な契りとなって存在する
何時でもその交わりから
同行一人ではないことの
安寧と恩恵を供与されて
僕は現生にしっかりと生かされている