包丁のトギノン ブログ

トギノン販売有限会社 包丁の製造販売店のブログです

抗菌(こうきん)について1

2010-11-26 | 抗菌について
抗菌(こうきん)について1

今回は抗菌について私なりに思うことをお話ししたいと思います。
この話題は奥が深く、長いので数回に分けてなおかつ出来るだけ簡潔に記してゆきたいと思います。

近年、ノロウイルスや大腸菌性O-157などが猛威を振るっている背景もあり抗菌性質を持たせた製品が巷には溢れています。

抗菌というとなかなか定義を答えられる人はいないのではないのでしょうか?
言葉だけが独り歩きしている感があり、抗菌なら安全大丈夫と過信している人も多いのでは?
そこで、抗菌に類似??する用語・定義を簡単に記してみました。

・抗菌
細菌などの増殖を阻止すること。ただし、阻止する対象や程度に量的なものは含まれない。

・除菌
対象物から菌を取り除いて減らすこと。手を水で洗うのも除菌となるように様々な程度や量的なものに幅がある。

・殺菌
菌を殺すこと。対象や程度に量的なものは含まれない。10の菌のうち1でも殺せたら殺菌となってしまう。

・滅菌
対象に存在する全ての微生物、ウイルスなどの菌を完全に死滅or除去すること。現実的には非常に難しい。
なせなら有機化合物には減菌しても多少なりとも微生物(有害・無害問わず)が含まれているし、大気に触れただけで菌は付着するから。
国際的には菌の生存確率が100万分の1以下であることを滅菌という。

・消毒
対象物にある病原性の微生物を害のない程度まで減らすこと。

・静菌
菌を殺すわけではないが、増殖を抑えること。低温保存(10~13度以下)などがこれである。対象や程度に量的なものは含まれない。


とまあ、ざっとこんなにも一般消費者から見れば類義語?的な用語があるんです。

そもそも私も過去、抗菌について調べることが過去にあり知ったのですが、日本細菌学会、日本感染症学会、経済産業省の抗菌加工製品に関する消費者意識など文献を見て知った口なので偉そうなことは言えません。
そこから、専門学者の先生方に教えていただいて気づいたこと、わかったことがあります。

最も皆さんが関心を寄せるところは...
「細かな定義はいいから、菌を抑えたり、殺したりして取り除くのに何が必要なのか?」ということではないでしょうか?

代表的なもので4つ程あります。
酸素、塩素、電子、温度などがそうです。(他にもまだまだありますが)

次回はこれら4つの方法によって日常製品にどのような抗菌効果があるのか記してゆきたいと思います。

もう11月も終わりが近づいています。早いものですね。
私は今、風邪気味で鼻が少し息苦しです...。
皆さんはお風などを引かないよう年末を乗り切ってくださいね。
それでは。