包丁のトギノン ブログ

トギノン販売有限会社 包丁の製造販売店のブログです

飾り切り1

2012-07-30 | 飾り切り
飾り切りについて

「飾り切り」なんてタイソウなタイトルを付けてしまいました。
なぜこのタイトルで記事を書いたか?
日本人特有の包丁の楽しみ方の一つの答えかな。と思える出来事があったからです。
最近は加工食材がスーパーなどの販売店、食卓、はたまた飲食店でも大量に出回っています。
まさにペーパーレスの時代のごとく包丁レスの時代が進行しています。
包丁などの刃物は人の歴史からも、もっとも古典的な完成された道具の一つであります。

暑い日が続きますが、先日子供が小学校の行事で「きゅうり」を栽培し収穫したとして
大きなきゅうりを持って帰ってきました。
でも収穫をした子供は一言「きゅうりは苦手なほうだ。」というので、
何とか楽しみながら食べられる方法はないかと思案すると閃いたのです!
それは...
学生時代に居酒屋でアルバイトで板長さんに教えていただいた「飾り切り」。
添付の図のように切って子供に見せると大喜びでした。
嫁さんもそんなの出来るんだ。と驚いていました。




ほんと何十年かぶりに切ったので上手くありませんが、切れない包丁ではこのような飾り切りはできません。
刃先がすっと入っていかないとダメですからね。
ちなみにこの飾り切りは一般的な三徳、万能包丁と呼ばれるもので切りました。
ペテーナイフや細工用ペテーを使用すればもっと上手く切れたかもしれません。

きゅうりが得意ではない子供もこの飾り切りきゅうりは、喜んでぺろりと食べて美味しかった。いつもと違う。といってくれました。
今更ながら、「ああ日本人はこういう楽しみ方が出来るのだ」と痛感しました。

現代に於いては包丁の代わりになる切るものや皮をむくもの、加工された食品がありふれており包丁を使わなくとも事足りてしまうことが多いと思います。
しかし、まだまだこういった飾り切りなど包丁でなくては出来ないものも多い。
それはもっとも古典的な完成された道具の一つであるからなのでしょう。
飾り切りは切れる包丁と切る方法さえ知っていれば、誰でも簡単に出来る切り方です。
しかもこれが出来ると「料理が出来る人」と思われちゃったりします。
一手間掛ける楽しみや美味しさ。時間があったらチャレンジしてみてください。
出来たらきっと料理を楽しく作ることができて、それは食べる人にも伝わりますよ。

ちょっと私自身が楽しくなってきましたので、少し練習して違う飾り切りをまたここにUPしたいと思います。
それでは。