包丁のトギノン ブログ

トギノン販売有限会社 包丁の製造販売店のブログです

刀匠の里、刃物のまちで生まれた包丁

2010-05-25 | 包丁について(総合)
皆さん、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
私は先月末趣味のバイクで15年ぶりに転び、修理の日々で大好きなゴルフもいかないまま、お休みは終わってしまいました。
それなりの服装(装備)をしていたので体はなんともなかった。バイクも軽傷だったのでまぁ不幸中の幸いですな。

本題に入ります。
前回、日本刀の柄と刀身が分かれるのはメンテナンス(研ぎ)などによるモノが大きく関わっているとお話ししましたが、実はこの思想を活かして作られた包丁があります。
手前味噌になりますが、当社のトギノンシリーズがそれに当たります。

通常、包丁(洋包丁)は柄と刀身が分解できない仕組みとなっています。
例外として日本古来からある和包丁は木製の柄に刀身を差し込んであるだけなので分解できますが。
これは本来、木製の柄が破損した場合に柄を交換できるような仕組みになっているためです。

刃物は生き物です。使い続けてゆけばだんだん切れなくなります。だから研いだりしてメンテナンスを行うのです。

しかし、簡易研ぎ器やシャープナー、一般的な研ぎ屋さんに依頼した場合、とりあえずの刃が付いた状態になっています。
永らくその状態を繰り返すと...「あれ?何となく切れ味が落ちた。」なんてお話を聞きます。
よく考えたら当たり前の話なのですが、実はとりあえずの刃付けは刃先だけの研ぎが多く、だんだん鈍角になってゆくので切れにくくなるのです。



そこで私どもは刃先だけではなく、刀身全体を研ぎあげるために柄と刀身が分解できた方が作業効率も良く綺麗に仕上がると考え、トギノンを創ったのです。
トギノンは刃研ぎのアフターサービスを提供していますが、研ぎ直しの工程は新品製品の刃研ぎと全く同じ工程を行っています。
一般的な研ぎ直しで付く研ぎ跡もなく、そのままサイズが研いだだけ小さくなっていくとお考え下さい。

現在、牛刀サイズがペティサイズになるまで刃研ぎを行ったお客様が多数いらっしゃいますが、まるで新品のペティを買ってきたみたいな外観と切れ味が喜ばれております。
刀身だけでなく柄の内部にはいる部分(茎子:なかご)も研ぎあげますので柄を外した様子は日本刀に似ています。
使いやすさや切れ味、研ぎなど「切れモノ」に求められる事を追求した結果、日本刀の仕組みにたどり着いたのです。
それらを現代の包丁用にアレンジを加え独自の刃の交換システムを考案し創り上げられたのがトギノンなのです。

日本刀の刀身と柄・サヤの画像


トギノンの刀身画像


全てはメンテナンス、お客様の日々の使い勝手を考慮した結果。
刃研ぎに出している間、包丁が使えなくなるので、スペアの刃をトギノン包丁全てに付属させています。
切れにくくなったと思ったら刃を交換。使用済みの刃は製品に付属している郵送キットに入れポストに投函すれば製造元が新品同様に研ぎ直してお返しします。(お申し込みから約2週間でお手元に届きます。)
どうですか?気軽に刃研ぎを行えるこのシステム。
ご興味のあるかたは弊社WEB販売ページ(「包丁のトギノン」で検索! http://www.toginon.com)をご覧になるか、フリーダイヤル0120-598-118にてお問い合わせ下さい。
刀匠の里、刃物のまちである岐阜県関市にある包丁のトギノンだからこそ、創れた包丁です。
是非、お試しあれ。

次回は日本刀の柄(つか)、サヤについて小話をしたいと思います。
それではまた。