「鬼はそと!」節分の豆まきをしていたとき 新入社員(札幌時代) 研修会で講師より紹介された鬼十訓を思い出した。当時 会社勤めのことについては 全くの無知で なにも理解していなかった。その後 電通のベテランの人で とても良い人と仕事で交流し お宅にも伺うほどお付き合いをするようになった 長いお付き合いとなった。電通は 活力ある 魅力的な会社の印象が強かった。 その後 鬼十則は 会社勤めとして実行は難しいことであったが 座右の銘としていた。昨年暮れ 電通事件が起こり 過労による自殺事件の原因なのではないかと 世論の批判を呼んだ。
良し悪しはさておき 企業の高度成長時代の時 みんなが目標とした鬼十則 半世紀 過ぎた今や 懐かしく 想い起こした。
吉田 秀雄(よしだ ひでお)電通の経営者で「鬼十則」を作るなど広告の鬼と呼ばれていた。
- 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。
- 仕事とは、先手々と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
- 大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。
- 難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
- 取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……。
- 周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
- 計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
- 自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚みすらない。
- 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。
- 摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。
今回 ご自身の 後の書き物に「健康第一」の記述が あったことを知ることに。
広告の仕事は、最も厳しい頭脳作業であり、電通の仕事は、苛烈な競争の中で推し進められねばなりません。
常に精神と神経に、適当な休養を与えるよう心がけていないとたおれてしまいます。
第一にできるだけ睡眠をとることです。夜ふかしを重ねるのは、広告の仕事のむずかしさ、大切さを知らぬ者です。
近ごろ、少壮有為にして病にたおれる者が多いのは、まことに遺憾です。
志、半ばにして挫折する本人も残念でしょうが、現在広告界の大事に任じておる電通は、たとえ一人の戦力でも、失ってはならないのであります。
独り言 「鬼十則」より「健康第一」 微妙な変化の気もするが 「鬼の涙か やさしさか」