チビクロの美術さんぽ

ぬいぐるみの黒猫チビクロがお出かけしますにゃ。休みの日に美術館へ行って、絵を見るのが
楽しみなのですにゃ。

チェーザレ 破壊の創造者

2014-03-23 20:43:29 | 読書
チビクロはまっていますですにゃ。

「チェーザレ 破壊の創造者」
1~10巻
作者 惣領冬実/監修 原基晶
モーニングKCDX 講談社



引用します。
この本は、
「チェーザレ・ボルジアの伝記として最も定評のある
G.サチェルドーテ版を翻訳し、
史実を精査しながら描く
本格歴史漫画。」

チビクロは、初めて電子書籍を
ソニーストアで、購入しました。
いつでもどこでも読めますですにゃ。


これは、コミックをより理解するための、ガイドブックですにゃ。

ヨーロッパの絵をみてると、
世界史が知りたくなる時が、
ありますにゃ。
そうすると、キリスト教の存在が
気になってきますにゃ。
教皇が、パトロンになって
芸術家に素晴らしい芸術を
作らせましたし。
レオナルド・ダ・ヴィンチや
ラファエロ、ミケランジェロ、デューラーなどですにゃ。




コミックの絵がとても美しいし、
歴史考証もしっかりしていて、
なにより
登場人物が、とても魅力的で
どんどん読んでしまいますにゃ。




「チェーザレか無か」
チェーザレの軍旗に記されていた言葉。(カコイイ!)

難しい用語には、注釈もついて
いますにゃ。

楽しく、歴史も分かるし、
おもしろいですにゃ。

ステキな本に出会えて
ありがとうございますにゃ。










若冲になったアメリカ人 ジョー・D・プライス物語

2014-03-22 20:49:02 | 読書
ある日、チビクロは、
読書しましたにゃ。

若冲になったアメリカ人
ジョー・D・プライス物語
インタビュアー山下裕二
小学館



帯から、引用します。
「オクラホマ出身のアメリカ青年が、いかにして世界的な伊藤若冲コレクターになったかを語り尽くす。

ありがとう、ジャクチュウ。
あなたの絵に出会って
私の人生はすっかり変わって
しまった。」



昨年、東北にて開催されました
「若冲が来てくれました
プライスコレクション
江戸絵画の美と生命」は、
とても魅力的な美術展でしたにゃ。。

チビクロも行きたかったですにゃ。
そこで、公式図録をお取り寄せした時に、プライスさんのことを、
知りたいと思いましたにゃ。



チビクロの初めて若冲は
2009年「皇室の名宝」展でした。

プライスさんは、
近年の若冲再評価のきっかけを
つくった方です。
わからないけど、
天国の若冲は、プライスさんに
たぶん「ありがとう」って
思ってるかもです。
でも、プライスさんは、
若冲に「ありがとう」って
言ってるですにゃ。



なんだか、すごく
強い関係性を感じましたのですにゃ。

印象に残った所が、二点あげますと、
建築家のフランク・ロイド・ライトと親しかったこと。
彼の建築は、自然から啓発を受けているし、とても偉大な建築家ですにゃ。プライスさんは、
ロイドさんに、
影響を受けてたんですにゃ。
初めての若冲との出会いが、
ロイドさんと一緒だったというのは、びっくりしました。

もう1つは、プライスさんは、
子供の頃、言葉がうまく話せない辛い時期が、あったそうですにゃ。

引用します。
「言葉が話せないぶん、視覚がとぎすまされました。
そのため、子供の頃から、
夕映えや自然の美しさを、人より
よけいに楽しんできたと思います。それがのちに、日本美術を見るときにも、大いに役立ちました。もちろん、今だから言えることですが。」

プライスさんや奥様のエツコさんのことも、分かるし、
辻惟雄さんなどの美術の専門家の方や有名な画廊さんや
絵師の説明もあるので、
分かりやすいですにゃ。

読んでみて、自分の知りたいと
思ったことから、
調べていくと、
もっと楽しくなりそうなのですにゃ。



プライスさんのコレクションは、
チビクロのハートをどきゅんと
つらぬきましたですにゃ。




いつか
アメリカのロスの美術館に
いけたらな。

プライスさん。
すごくかっこよくて、
ステキなコレクション
大事にしてくれて
ありがとうございますにゃ。



良い本に出会えました。
ありがとうございましたですにゃ。












Kawaii日本美術 山種美術館@広尾

2014-03-12 23:46:39 | 美術館 博物館

ある日、チビクロは
出かけましたですにゃ。

終了しています。
特別展
Kawaii 日本美術
山種美術館@広尾
2014年1月3日~3月2日



チラシより引用します。
「時代を超えて人々の心をとらえてきたかわいさに注目します。
動物を擬人化した室町時代の絵巻や、愛嬌たっぷりの動物尽くしで描かれた江戸時代の伊藤若冲の屏風。愛らしい動物や少女に温かい眼差しが注がれた竹内栖鳳、上村松園の近代日本画。」

特に、印象的な作品をご紹介しますにゃ。


奥村 土牛
「枇杷と少女」
枇杷の葉っぱが、すごく
魅力的でしたにゃ。
いろんな形、葉の重なり、
日本画ならではの
絵の具の粉というか岩石の粉末の
感じが美しかったですにゃ。
果物は、食べてもおいしいけど
見ていても、
うれしい気持ちになります。


作者不詳
「藤袋草子絵巻」
サントリー美術館蔵
お猿さんの物語。
お猿の表情がかわいい。
お姫様をお猿なりに大切にしてたのに、やっぱり退治されてしまって
かわいそうだったですにゃ。




作者不詳
「雀の小藤太絵巻」
サントリー美術館蔵
雀さんの真面目な物語。
でも、神妙な顔をした
人のカッコをしている雀さんを
見てると、どうも吹き出したくなるですにゃ。

伊藤若冲
「樹花鳥獣図屏風」
発色が独特で、カッコいいですにゃ。
水色が、濃淡で広がるです。
升目描きって、デジタルを
知ってたみたいです。
ここにいる動物さんとお話してみたいと思いますにゃ。
鳳凰さんステキですにゃ。



自分用おみやげに、うっかり
ポストカードとボールペンを
買ってしまいましたですにゃ。

楽しく、萌な時間を過ごせました。

ありがとうございますにゃ。







"Traces of Disappearance(消失の痕跡) エスパス ルイ・ヴィトン東京@表参道

2014-03-09 13:34:45 | 美術館 博物館
チビクロは、
ある日出かけましたにゃ。



エスパス ルイ・ヴィトン東京
2014年1月18日より4月13日
"Traces of Disappearance
(消失の痕跡)"
会期中無休
12時より20時まで。

アンヌ&パトリック・ポワリエ、
カスパー・コーヴィッツ、
畠山直哉、ユェン・グァンミン

説明から引用します。
「ミュリエル・ラディックと
エヴァ・クラウスの2人のキュレーターによって企画された
「Traces of Disappearance
(消失の痕跡)展は、観るものに
儚く壊れやすい世界の現状について考えさせます。多種多様な表現メディア、芸術的手法、話法を用いることで、これらのアーティストたちとその作品が提起する数々の疑問は、今まさに消失しようしているものを捉えるきっかけとなるでしょう。」


存在しているものが、
なくなることを
消失と呼ぶならば、
なにをもって、存在していると
するのか?
現代において、存在するというのは物質的なものでは、
もはやなくなり、
0と1で構成されるネット上の
記号のようなものでありますにゃ。

存在していると思っているのは、
自分だけで、
他の人から見たら、
見えないかもしれない。

今向き合ってコーヒーを一緒に
飲んでいる人は、
身体は、ここにあるけれど、
ネット上の誰かと会話をしていたりする。それは、一緒にいることになるのだろうかにゃ。

存在しているものが、
消えるとされる瞬間、もしくは
場所があるならば、
チビクロは、それを知りたいと
思いますにゃ。

それを考えるきっかけや
アプローチのひとつが、
この展示にあるかもしれないですにゃ。











キュレーターさんのことばから、
説明を引用します。
「私たちが住んでいる世界と同様に、私たちの存在は脆弱です。
時の流れから逃れたいと思っても、私たちは肉体の変化や老化を逃れません。
生命のある、ないに関わらず、
あらゆる物質がゆっくりと時間に
侵食されてゆくのを止めることはできません。
「Traces of Disappearance
(消失の痕跡)」展は、
私たちの脆さ、世界の脆さ、
そして人間の手による人工物の
脆さの自覚を出発点とし、見るものを時の経過についての考察へと
誘います。古くから問われ続け、
まさに人間の実存に関わる
問いかけを、改めて認識させてくれる美術展です。
儚さ、腐朽、変容をテーマとします。

「Traces of Disappearance」展は
風景の表現を出発点に選び、自然の変化から始まり、デジタル時代における自然の非物質化までを辿ります。

保存と腐朽、永遠性の希求と儚さ
、これら相反する要素が共存する
両価性が、本展の中心的テーマです。4人のアーティストは、
さまざまなモチーフ、素材、
メディアをベースに一つの表現形式を作り出し、芸術を媒体として、風景と自然の表現について
共に問題提起します。
そして変容を主題として掲げ、
物質の脆さについて言及する
美学・哲学上の議論に同調します。

アンヌ&パトリック・ポワリエは、私たちの記憶の紆余曲折を
探求します。2人が探るのは、
獲得されては消えゆく集団共有の
知識の限界、忘却と記憶の間に形成されては消えゆく境界です。

カスパー・コーヴィッツの作品においては、時間性が重要な役目を
担っています。コーヴィッツは、
時間とともに消失もしくは、
朽ちていく素材を使い制作します。
畠山直哉は、見えない力や、自然現象の力に抗うことはできなくとも、なお理想的である風景を主題とし、崇高の概念に迫ります。
ユェン・グァンミンは、自然から
本質を取り出し選別し、
極めて精巧にデジタル化された
現代世界に特有の言語で抽出することを試みます。

芸術の永久性への希求とは矛盾する儚さを提示されることで、
観賞者はその相反する考え逃れたい定義を求め、様々な反応が、引き起こされます。アーティスト達が意図した時間性をもってすれば、私たちの存在に繊細で詩的な
論評をすることが、可能となるのです。それらによって彼らは、
記憶の痕跡および消失の過程から
雰囲気に満ちた全体像を作り上げるのです。そして、彼らの作品が一体となり、記憶の痕跡と消失の
過程が調和を持った空間を作り上げます。まさに腐朽の力によって、自然は特有の美を放つのです。こうした超越的現象こそ、
アーティスト達がつかみ取りたいと願っているものである特有いえます。
そして彼らは、儚さの魅力が残す痕跡を追い続けるのです。」


ビル右手にあります
エレベータにて
七階のフロアですにゃ。

一つのフロアですが、広々とした
スペースが広がります。

感じが良い女の方が、ていねいに
作品について、説明してくれましたにゃ。

カッコいい図録をプレゼントしてもらって、うれしかったですにゃ。



作品説明を読むと、
現代美術の見方というか
ヒントが、感じられました。

ハイブランドのギャラリーなので、行くまでは、怖かったけれど、
また来たくなる場所でしたにゃ。


素敵な時間を
ありがとうございましたですにゃ。






木島櫻谷 展@泉屋博古館分館 六本木一丁目

2014-03-06 21:15:05 | 美術館 博物館
2月16日
チビクロは、出かけました。



※終了しています。

特別展
木島櫻谷
京都日本画の俊英
2014年 1月11日~2月16日
住友コレクション
泉屋博古館分館 六本木一丁目



この日は、関東地方に
大雪が降った次の日でしたにゃ。
白い雪がたくさん残っていました。

この美術展のことを
この三日前くらいに知り、
なぜだか、運命の胸の高鳴りを
僕は感じましたにゃ。
これは、行かなくてはいけない!
なんとかしていかねば!

なんと、オシゴトをはいいろさんに代わってもらい、行くことができましたにゃ。
ありがとうございますにゃ。



2014年
美術展ナンバー1候補ですにゃ。
素晴らしい作品に出会えたことを
感謝したいですにゃ!

作品を見ていて、なぜか、
静かに泣きたい気持ちに
なりました。

実は、チビクロこの方のお名前をはじめて知りましたにゃ。
「このしま おうこく」さんと
お読みするのですにゃ。

チラシから、引用します。

「どこまでも優しいまなざし、
からみつく柔らかな毛並み。

澄徹した自然観察と詩情の調和した品格ある日本画で、明治から昭和の京都画壇の第一人者とされた
木島櫻谷(1877~1938)。ことに、
その動物画は、いまなお私たちをひきつけてやみません。

京都三条室町に生まれ、円山四条派の流れをくむ今尾景年のもとでいち早く才能を開花させた櫻谷は、明治後半から大正には人物画や花鳥画で文展の花形として活躍、続く帝展では審査員を努めるなど多忙の日々を送りました。

しかし、50歳頃からは次第に画壇と距離をとり、郊外の自邸での書物に囲まれた文雅生活のなか、瀟洒な南画風の境地に到りました。

徹底した写生、卓越した筆技、呉服の町育ちのデザイン感覚、そして生涯保ち続けた文人の精神。
そこに醸し出される清潔で華奢な情趣は、京都文化の上澄みとでもいえるでしょうか。

本展は各時期の代表作を中心に、
公益財団法人櫻谷文庫の未公開資料も合わせ、櫻谷の多彩な画業を振り返るものです。」

「平明で親しみやすいその世界の背後には、繰り返し写生をした後、真摯に自然を追究した末に
たどりつく(無意意識の境地)が
ひろがる。」

「地味な着物に粗末な小倉の袴、
無造作な五分刈。
野人の風と称された。」



展示作品の中に一幅の掛軸が
ありましたにゃ。

櫻谷みずから賛をつけていました。

チビクロメモしましたにゃ。

「青竹詩画賛」
浮名何願一時誉
養拙不如眠草蘆
知否箇中幽趣足
焚香対古人書

浮き名何ぞ願はん一時の誉れ
拙を養ひて草廬に眠るに如かず
知るや否や箇中幽趣の足るを
香を焚きて日々対す古人の書。

説明
「句中の養拙とは、
生まれつき持っている素朴さを
養い、保つこと。

一時的な虚名にこだわらず、
養拙には草庵暮らしが一番で
毎日香を焚き、古人の書を眺めている、と自らの心情を吐露している。
しなやかで、清廉な竹は、
古来文人の理想とされた。」


上澄みであるところが
美しくければ、美しいほど
沈殿するものは、濁っているのではないかと思うのですにゃ。
その中で、
清廉で、澄んだ美しさが、
価値があり、意味がある。
硬質な美を、木島櫻谷さんの作品から
感じましたにゃ。

「菊花図」
作品説明から引用します。
「写生に基づく細やかな描写。
一方で不要な部分がそぎ落とされ、度重なる写生を通じて
対象の本質をとらえた末の意匠化を見ることができる。」

「秋草図」
チビクロが好きな草や花が
たくさん描かれていて
大好きなすすきも描かれていて
嬉しかったですにゃ。

京都の、櫻谷文庫は、生前のお住まいや画室、作品を保存されているそうです。ぜひ、行ってみたいことですにゃ。

図録は、なんと完売でした。

今回のスィーツは、福島家の
ロールケーキでしたにゃ。
画像はありませんにゃ。
すごくゴージャスな
タワーマンションの一角にある、
おしゃれなスーパーマーケットです。
気軽にイートインできたのですにゃ。
チビクロはじめてタワーマンションというものをみた。
ここはどこ?状態でしたにゃ。。

木島櫻谷の先生は、
今尾景年ですにゃ。
初めて知ったお名前だったので、
Wikipediaで調べたですにゃ。
もっと作品を見てみたいですにゃ。

作品が、
同じ時期に、
二子玉川の静嘉堂文庫に展示されていたので、
見に行ったことは、
また今度の機会に
記録するにゃ。

素晴らしい作品に
お会いできて感謝ですにゃ。

ありがとうございましたにゃ。