チビクロの美術さんぽ

ぬいぐるみの黒猫チビクロがお出かけしますにゃ。休みの日に美術館へ行って、絵を見るのが
楽しみなのですにゃ。

「世界が赫に染まる日に」櫛木理宇 

2023-06-30 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

※暴力描写が多くあり、苦手な方わ、
スルーしてくださいですにゃ。
「世界が赫(あか)に染まる日に」
櫛木理宇 光文社
2016年刊


少年×いじめ×復讐の話ですにゃ。

復讐の過程で櫂と文稀の間に生まれた
関係性わ、間違いなくポジティブなもので、ひとつの友情だと思ったですにゃ。
それわ、死ぬのを決めていた文稀にわ、
きっとまぶしすぎる光だったかも
ですにゃ。
光に照らされたのわ、
自分の暗闇ですにゃ。
絶望わ、さらに深くなったのでわ…
暴力描写わ、表現方法の1つで、
この作品わ、
友情の物語だと思うですにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。

「少年籠城」櫛木理宇 

2023-06-27 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

※この本わ、暴力的描写があるので
苦手な方わ、スルーしてくださいにゃ。
「少年籠城」櫛木理宇 集英社
2023.5月刊行


〈猟奇殺人事件×子供食堂たてこもり
殺人容疑をかけられた少年は、
無実を訴え、拳銃を手にした。
緊迫のサスペンスミステリ
集英社サイトより引用。

ネグレクト、虐待、貧困などの社会問題をエンタメで読ませるとわ、
にゃかにゃかですにゃ。

少年たちのたてこもり事件と並行して
描かれる警察組織の闇がより、
緊迫度を高めていますにゃ。

作者の、永遠のテーマ?
シリアルキラーなどの猟奇殺人とか、
プロファイリング捜査も出てきますにゃ。オリヴァー・サックスの本読んでた人わ、なるほどと思う要素もありますにゃ。

裏テーマわ、親子の愛だと思うですにゃ。歪んだ形でも。

読みやすく、伏線もきちんと回収、
さらりと読ませるところがわざありですにゃ。

危機に直面して
理想と現実に悩みながらも自分の信じるとこをつらぬこうとする、主人公司の
まっとうさがきわだち、共感できるですにゃ。

目をそむけたくなるテーマかもだけど、
ネグレクトわ、こじんの問題でわなく、
しゃかいの問題としてきょうゆう
できたらいいのにと思いましたにゃ。

図書館でやっと順番がきたですにゃ。

読み始めたら止まらないのわ、わかっていたから、お休みの前の日に読みましたにゃ。
こういう題材でおもしろいというのわ、
はばかられるですかにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。

「あこがれの祥啓 啓書記の幻影と実像」神奈川県立歴史博物館

2023-06-21 20:00:00 | 2023 美術館 博物館
チビクロわ、出かけましたにゃ。
今日わ、港横浜の、馬車道ですにゃ。

※この展覧会わ、終了していますにゃ。
「あこがれの祥啓 啓書記の幻影と実像」
神奈川県立歴史博物館

祥啓わ、室町時代後期、
鎌倉建長寺の画僧さんで、
肖像画もないし、生没年月日も
わからない謎の多いお方なのだけど、
足利幕府に行って、足利家の
芸術顧問同朋衆の
能阿弥、芸阿弥、相阿弥と親交、
三年間勉強したという事実が
分かっていて、その時に
足利三代義満や六代義教がコレクションした中国絵画(細密花鳥画など)を
見せてもらったのでわないかと、
思われているそうですにゃ。

28.花鳥図 祥啓
室町時代 15世紀 
神奈川県立歴史博物館
この展覧会のメインビジュアル(チラシに大きくのってる絵)の細い枝に
とまる黒灰白色の小鳥の絵ですにゃ。
お手本わ、南宋院体画らしいですにゃ。
葉の表裏のかき分け、くるっとカール
する葉の先が、やさしい感じが
する作品ですにゃ。
枝わ濃く短い線で、葉わ淡く長い線で、
かき分けていますにゃ。
実わ、この木わ、金木犀でわ?といわれていて、よくみると、うっすらと
小さなお花の痕跡?がありますにゃ。
植物の細密画って、大好きで
スペインのボデゴンとか、
オランダの細密画とか
ボタニカルアートとか、
見ると、ときめくですにゃ。
技法の違いとか理解できたらいいのに…

祥啓わ、後の絵画に強く影響を与えていて、後の日本絵画の源流になったのでわと、思いましたにゃ。
お手本のお手本ですにゃ。

49.寒山拾得図 興悦
旧ピータードラッカー山荘コレクション
巻物、ホウキ、不気味な人といえば
寒山拾得、今日の作品も味わい深い
お顔ですにゃ。
ピーター・ドラッカー氏の
日本画コレクションわ、すごくよくて、
以前展覧会に行ったことがあって、
そのお名前を目にして、
ちょっと感激ですにゃ。

前期と後期ほぼ総入れ替えだったみたいで、前期も見たかったですにゃ。
残念でしたにゃ。

チビクロのおサイフわいつもカラッポだから、図録わ、買わなかったけど、
やっぱり欲しかったにゃ。

ボクわ、偶然、作品解説を聴くことができましたにゃ。作品も素晴らしかったけど、わかりやすい説明や構成など学芸員さんの作品への愛が感じられましたに
ゃ。室町時代など古い時代の作品にだけど、親しみを感じながら鑑賞できたのわ、やはり学芸員さんのお力だと思いましたにゃ。見てよかった!と思った
展覧会でしたにゃ。

久々の展覧会だったから、
鎌倉時代にタイムスリップ?ってぐらいにじっくりよく見ましたにゃ、
あ、でもガラスわ触ってないですにゃ。
安心してください、大丈夫ですにゃ。

今回展覧会が行われた神奈川県県立歴史博物館わ、古い建物で外見わ荘厳で、
内装も扉やガラスがレトロで味わいがあるので、今度から特別展を
要チェックして、
また来たいと思いましたにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。



「ブラックライダー」&「罪の終わり」  東山彰良

2023-06-09 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「ブラックライダー」
「罪の終わり」 東山彰良 新潮社
2016年刊




隕石衝突による地球規模災害による
食料不足×食人×食人した人々を救済する
黒騎士神話×罪とわ?×贖罪とわ?と
いった作品ですにゃ。

チビクロが読むからだけど、
なかなか読みづらいから、てこずった
ですにゃ。1度わ、あきらめたけど、
前日譚として「罪の終わり」があるのを
知ってもう一度読んでみようと思ったですにゃ。

読書体験をイメージ化するならば、
荒れ果てた砂漠を通り、厳しい岩山を
乗り越え、道に迷い、あきらめたその先に、美しい一輪の花、またわ、
美しい水晶のかけらを見つける、みたいなそういう作品ですにゃ。
それわ、カールハインツという犬であったり、翡翠色の髪留めであったり
するですにゃ。

図書本で1度返却してまた借りて、
読みましたにゃ。

チビクロわ、いつかまたこの本を読むかもしれない、読みたいと思っていますが、
この作家の別の本を読むかわ、
まだわからないですにゃ。

2016年刊でいろいろ賞をとっている
作家さんだけど、アンテナに今まで全く
入ってこなかったのわ、不思議。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。


「茶の湯の床飾り」 出光美術館

2023-06-02 20:00:00 | 2023 美術館 博物館
チビクロわ、お出かけしましたにゃ。
今日わ、山手線わ、有楽町駅にある
美術館に行きましたにゃ。

※この展覧会わ、終了していますにゃ。
「茶の湯の床飾り 茶席を飾る書画 」
出光美術館

構成
第Ⅰ章床飾りのはじまり 唐絵と墨跡
第Ⅱ章茶の湯の広まり 一行書の登場
特集茶の湯と物語
第Ⅲ章近代数寄者の新たな趣向
第Ⅳ章煎茶の掛物

チビクロわ、恥ずかしながら
茶道の教養など全くありませんが、
やはり、日本の美といえば、
茶の湯ですにゃ。
やっぱり、
美しいものを見てみたいですにゃ。

中国から伝来して、日本の文化に
合わせて、独自の発展をしたといいますにゃ。お茶の道具として、1番わ、
掛物と言われる書や画で、重要視されたそうですにゃ。

今回、ボクわ、美術展のチラシに掲載されていた作品が、とても気になりましたにゃ。
平沙落雁図(へいさらくがんず)
牧谿 中国 南宋時代 重要文化財
東山御物(ひがしやまごもつ)
茶色の濃淡で描かれた画面、その濃淡わ、抽象的にすら感じますにゃ。
水辺の雁、隊列を組んで飛んでいく雁、
遠くに見える山、そして、大気といって
よいくらいの空気の感じが、
素晴らしい作品だと思いましたにゃ。
元々、大きい作品を足利義満が座敷飾りにするために断簡したそうですにゃ。
だから、小さい画面でも、スケールの
大きい感じがするのかもですにゃ。
全然違うかもだけど、ターナーみたい!
と思ったですにゃ。ボクわ、秋にある
ターナー展が楽しみなのでよけい
そう思うですにゃ。

八ツ橋図屏風 酒井抱一
金地に燕子花が群青と群緑で鮮烈に
描かれた作品ですにゃ。
尾形光琳に私淑した酒井抱一、同じ画題ですが、光琳の作品をよりシンプルにして、デザインしたような印象ですにゃ。この季節に鑑賞するのに、ピッタリですにゃ。

四季花木図屏風 鈴木其一
酒井抱一のお弟子さんですにゃ。
お花がたくさんの作品ですにゃ。
右隻牡丹、たんぽぽ、ぼけ。さくら草。
左隻菊、キキョウ、水仙。
デザイン的に、描かれた感じの植物、こういうのデフォルメされたっていうかにゃ。絵の中にわ、水を感じさせる流水紋が描かれていて、季節の巡りわ、水の流れでもあるにゃ、と思いましたにゃ。

素晴らしい作品との出会いに感謝ですにゃ。
チビクロもお抹茶で
おいしい和菓子頂きたいですにゃ。

記事の順番を、間違えていましたにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。