チビクロの美術さんぽ

ぬいぐるみの黒猫チビクロがお出かけしますにゃ。休みの日に美術館へ行って、絵を見るのが
楽しみなのですにゃ。

「愛なき世界」三浦しをん

2020-04-26 20:00:00 | 2020読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。
この本わ、図書館で予約をして
半年間も順番待ちだったですにゃ。

ホントわ、チビクロわ、前にも
三浦しをんさんの作品を読んだことが
あって、エッセイとか、書評が
おもしろくて好きな作家さんなのだ。
だから、ホントわ、購入したいとわ、
思うのですが、おサイフ事情で
図書館を利用しちゃってるのですにゃ。

「愛なき世界」三浦しをん
中央公論新社


この作品わ、
読売新聞に連載されたものなのですにゃ。

かなり厚みがあるけど、語り口わ、
やさしくて、どんどん読んでいけちゃう
ですにゃ。

洋食屋さんで働く藤丸君と、
大学院で、植物学を研究する本村さんと、その周りの人たちのお話なのですにゃ。

引用しますにゃ。
本村さんわ、こう言います。

「植物には、脳も神経もありません。
つまり、思考も感情もない。人間が言うところの『愛』という概念がないのです。それでも、旺盛に繁殖し、多様な形態を持ち、環境に適応して、地球のあちこちで生きている。不思議だと思いませんか?

「だから、私は、植物を、選びました。愛のない世界を、生きる植物の研究に
すべてを捧げると決めています。
だれともつきあうことはできないし、
しないのです。」

植物の遺伝子研究にわ、
シロイヌナズナという植物を使うらしいですにゃ。

専門的な理系のお話だけど、
理科のことを知らなくてもわかるように
かかれているですにゃ。

顕微鏡で、シロイヌナズナの葉を
観察する場面があるのだけど、
そこに広がっていたのは、
銀河だった。暗闇のなかに、無数の銀の粒がちらばっている。」

表現が美しいから、チビクロも、 顕微鏡で見える細胞を、ぜひ、見てみたいと思ったですにゃ。

知らない未知の世界を知りたいと情熱を燃やす人と、その姿を美しいと思う人が
いるですにゃ。

三浦しをんの作中にわ、
明るく生き生きと
人物が描かれるのだけど、
濃厚な死の存在も必ずあり、
光と暗闇との対比がされるですにゃ。
暗闇があるから、光があり、
光があれば、影があって、
暗闇があるのか、
切り離せない問題ですにゃ。



読んだ後、なんか
すがすがしい気持ちになりましたにゃ。
素晴らしい作品
ありがとうございましたにゃ。

三浦しをんさんの、他の作品も
読んでみようと思ったのでしたにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。


「とりぱん」とりのなん子

2020-04-20 20:00:00 | 2020読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「とりぱん とりのなん子」講談社
ワイドKCモーニング

帯より引用しますにゃ。
「ちょっと変わってて、少しクールで
割と背が高い、北の町に住んでる
イトコからの手紙−
そんなような漫画です

作者のとりのなん子さんわ、
東北の某ベッドタウンに住んでいる
らしいですにゃ。


とりぱんとわ、どうやら
鳥のエサとしてあげるパンの
ことなのですにゃ。


物語わ、そんなになくて、
主に野鳥、ネコ、風物、方言、
地元料理などがネタで、
とりのなん子さん的
「身の丈ワイルドライフ」が
描かれているですにゃ。

チビクロわ、
鳥の種類を知ってるのわ、
すずめ、ハト、カラス、
ムクドリぐらいだけなんだけど、
鳥のしぐさとか、たたずまいがいいと
思っているのですにゃ。
日本画の伊藤若冲の描く鳥とか
もうキュンとするチビクロですにゃ。

とりのなん子さん、
鳥の種類ごとに性格を分析して、
キャラ付けがうまいから、
鳥の習性とかふむふむって
わかってくるですにゃ、

なんと、26巻もでているのだ。

くすっと笑える動物とか植物の
はなしの中でも、
自然という
大きな存在への驚きや敬意とか、
美しいものへの憧れと
感じられると思うのですにゃ。



とりのなん子さん、
連載がんばって、
北の町からの手紙
待ってるですにゃ。

おもしろいマンガ読めて
ありがとうございますにゃ。

アマ○ンの購入履歴から
すすめられて
ついうっかり購入ですにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。





「禁忌」フェルディナント・フォン・シーラッハ

2020-04-19 20:00:00 | 2020読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。
ドイツの作家シーラッハさんですにゃ。
現役の弁護士さんだそうですにゃ。

「禁忌」
フェルディナント・フォン・シーラッハ
酒寄進一訳
東京創元社


今まで読んだシーラッハ作品わ、
法律や犯罪をテーマにした
ノンフィクションぽい
短篇集でしたにゃ。

今回わ、
芸術度高めの作品ですにゃ。
ちょっとムズカシカッタにゃ。
やっぱ、ぬいぐるみにわ、
ハードルが高いかにゃ。

現代美術みたいな文学ですかにゃ。

題名と作品のテーマと
結びつくのがどこか、誰か
教えてくださいですにゃ。

目次に、
と、ありますにゃ。

作中に出てくる絵画がありますにゃ。
「海辺の僧侶」
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ
1810年

ググって、ネットで見たけど、
実物のこの絵見てみたいですにゃ。

著者の写真を見ると、背景にある絵わ、
どうやら、この絵なのですにゃ。


謎にみちたシーラッハの文学わ、
文字を使い、
絵画で、イメージを触発し、
読み手の個人的体験としての、
読書体験を要求してくるのですにゃ。

あとがきに、
著者シーラッハさんからの文章が
ありますにゃ。
日本の僧侶、良寛の俳句を
引用していますにゃ。

「うらを見せおもてを見せて
散るもみぢ」

シーラッハさんわ、言います。
「みなさんの国の俳人良寛は、
真実、悪の本質といった人生究極の
問いにいくら答えを求めても、
水泡に帰することを理解していました。あるのは、もみじだけ。
うらを見せ、
おもてを見せて散るだけなのです。」
引用。

そうか、人間わ、とにかく生きて
気がついたら
死ぬだけなのかにゃ。

また、今度、
シーラッハ作品読んでみようかにゃ。
図書館の棚にわ、まだまだ
あったはずですにゃ。

東京創元社さんのセレクト
惹かれるものありますにゃ。

そう、分からなくても、
進め!読書マラソン!ですにゃ。

素晴らしい作品との出会い
ありがとうございますにゃ。
作家、出版社の人、図書館の人!

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。



「週末」ベルンハルト・シュリンク

2020-04-10 20:00:00 | 2020読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「週末」
ベルンハルト・シュリンク
松永美穂 訳
新潮社


裏表紙より引用しますにゃ。
「かつてテロリストだった男が、
20年ぶりに出所した週末。
正しいと信じた闘いが決定的に
損なったものを、
人は、どのように償いうるのか?」

著者わ、こんな人ですにゃ。

ベルンハルトさんわ、
「朗読者」という作品を書いていて、
それわ、以前「愛を読むひと」という
題名で、映画化されましたにゃ。

平易な語り口ながら、
難しかったですにゃ。
まず、外国の人名に慣れてなくて、
登場人物が、いっぱいで、
劇のように、セリフで
進んでいくですにゃ。

なかなか読めなかったから、
後ろから読んだり、
真ん中から読んでみたりしましたにゃ。
そのうちに、
図書館の
返却日がきてしまったですにゃ。

人間が存在する限り
「罪と罰」の物語は、
限りなく書かれ、
読まれていくのかもですにゃ。

いつかまた、
読み直してみたいですにゃ。

素晴らしい作品に出会えて
ありがとうございますにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。










「誤解でございます」松永美穂

2020-04-09 20:00:00 | 2020読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「誤解でございます」
著・松永美穂 清流出版


この前ドイツのひとの本を読んだから、
ドイツのこと、
全然知らないチビクロだから、
エッセイなら、読みやすいかなと、
選んでみたですにゃ。

ドイツ文学の先生で、
翻訳もしているですにゃ。




ドイツに留学した時のこととか、
気になる本のこととか、
参考になりましたにゃ。

素敵な本ありがとうございますにゃ。