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ソウル松坡区・風納土城 東側城壁は二度の増築、基礎工事は3世紀中後半に開始

2011年11月29日 | 韓国の遺跡・古墳など
 韓国・国立文化財研究所が28日、4月より切開調査中である漢城首都期百済王城である風納土城(풍납토성、ソウル市松坡区)の南側城壁と隣接した東側城壁は、二度の増築過程を経て完成されたと発表した。

調査成果
■ 城壁の基礎工事は、整地して幅11mの区間に最大0.9mの高さに土を積んだ。 この区間から楽浪系土器・頚部暗文壷(경부암문호)、格子文牝瓦(격자문암키와)などが出土して、3世紀中後半に工事が始まったことが分かった。 さらにその上に骨組になる土塁:を積み、その内外にさらに土を重ね合わせて(版築法で)積み完成した。
■ 城壁の内部では、揮帳文がある直口短頸壺(직구단경호)が出土して、高句麗土器の製作技術との関連が推測される。
 前項の楽浪系土器を合わせて、このことは、風納土城築造当時、百済の北方地域で多様な物質文化が流入していたことを示している。
■ 今回の調査地点確認された城壁の幅は37mであり、高さは最大9.5mに達する。 完成以後二回の増築を行い、最終城壁の総幅が43mに達する。 城壁内壁には城壁と地表面を保護するための石垣施設も残っていた。 増築時期は、4世紀後半以後とみられる。

11月29日午後2時 ソウル・風納土城の東城壁発掘調査現場説明会が開催される。
[参考:聨合ニュースほか]

過去の関連ニュース・情報
 2011.6.21 ソウル松坡区・風納土城 東側城壁の切開調査を進行中(年末まで)
 風納土城関連

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