紙屋さんブログ

土佐の自然を愛する親父です。

漁民パワーでパルプ廃液は流されなくなった

2012年09月07日 17時12分25秒 | 日記
「王子製紙」にとって中国・南通プロジェクトは世界戦略の要、これも出口の見えない大問題です。パルプ設備をする場合の廃液を2013年にはパイプラインを使って黄海に流す予定で、誘致先の南通市が約100億円で建設するものでしたが、住民パワーで白紙撤回となりました。現在王子は揚子江に、1日当たり15万トン排水しています(現在、輸入パルプを使用)。
 計画上の総投資額は約2000億円と巨額。原料のクラフトパルプ(大がかりな排水処理が必要)から「一貫生産体制」を構築し、印刷用紙を主体に「年産能力120万トン」の計画。13年までの第1期だけでも投資額は「1701億円」です。排水パイプライン建設が白紙撤回されると、計画が崩れ、パルプ生産は出来なくなり、原料輸入しかなくなりコスト高になるのです。1号抄紙機は11年に稼働を開始しましたが、当初計画の06年より大幅に遅れ、しかも、年60万トンとされた生産規模は「40万トン」に縮小されているのです。
 日本国内製紙メーカーでは、「抄紙機設備」と同時に「パルプ設備」を隣接するのが普通です。購入パルプだと「乾燥パルプシート」を再び水に溶かす必要がありますが,パルプ設備が隣にあれば,出来たてで「解けたパルプ」は、直接「パイプ」を配管し「パルプ流送」が出来るのです・・・シート加工代や、溶かす費用や、配送費も不要。ですから,安く付きます。今日の畑仕事は猛烈に暑かったです。頭を下げるとくらくらしました、ゴルフのパターの時は良くありましたが、こんなの久しぶりです。明日から1週間大阪行きです。
写真は須崎市での「新子」の刺身。此の8月が時期です。「目近(メジカ)」と云うこの魚は「そーだ鰹」と云って、ヒラソウダと,マルソウダがありますが「マルソウダ」には「ヒスタミン」が有って、良く「食中毒」します。此のヒスタミンは加熱してもどうにもなりません・・・で、本当にその朝の「捕れ立て」の新鮮魚でないと食えません。