寺嫁な日々

嫁・妻・母・坊守として日々感じた事、大きな声じゃ言えない本音の所・・・お話しします

とんび

2013-02-17 15:11:51 | 音楽とか映画とか

二階の暖房はテレビの前のコタツ一つしかない
暖まろうとすると誰かが見てるテレビを一緒に見ることになる
そんな訳で、ドラマ「とんび」

父親代わりの和尚がヤスにあてた手紙

「お前の事を考えると、浮かぶのはゲンコツだ。お前のことは、本当によく殴った。いや、殴ることを余儀なくされた。親でも無いのに、なんともご苦労なことだと、自分で自分の徳の高さに恐れ入るばかりだ。
ワシがお前に望むことは1つだけだ。馬鹿でも良い。間違っても良い。殴ったって良い。お前のことだ。旭に嫌われるかも知れない。だけど、お前はお前なりに、親であろうとし続けろ。そして、いつか、ワシがお前と旭を見て味わった思いを、味わって欲しいと思う。」

自分は人間がひねくれているので
こういう暖かい物語・・・・特に親子がらみのエピソードは苦手
照れくささや、引け目みたいのもあるのかな
つい斜に構えてしまう
だけど、涙は素直だ
↑ のシーンで号泣・・・・(;^ω^)
息子の名前が長男と一緒ってものなんかね
涙上乗せ

重松清といえば、「ベタに泣かせる家族物語作家」
っていうイメージだったから
食わず嫌いってのかな・・・
今まで何度も手にとっては、そのまま本棚に返してたんだけど
見損ねた1~4話分を取り戻すべく
図書館で借りてきました


ところで、↑のセリフ
このゲンコツは体罰なのか?

殴るものありなのか?

体罰は一時的な抑止力にはなるんだろうけど
殴られたから判った、反省した・・・ってことにはなかなかならないよね
力で矯め、押さえ込まれた思いは
不満とか、不信とか、ネガティブな方向へベクトルを変えちゃうリスクは高い

殴られても仕方ないことしちゃった
・・・・って思ってるときですら、殴られてかえって素直に非を認められなくなっちゃった
なんてことも起こりうる

万が一
「殴られたことで、目が覚めた!」
なんて経験をお持ちの方でも
それは、ゲンコツを自分の成長へのエネルギーに転換できたことを
喜ぶべきであって
体罰そのものをありがたがるもんじゃない
ましてや、これが伝統だから・・・とか、自分もそうだったから・・・とか、「とんび」で和尚が殴ったっていいって言ってたやん・・。
なんて言い訳は、自分の頭で考えること放棄してるってこと

一般論での結論なんて出せなくていいから
自分に関わる相手の事は、想像力を働かせてよくよく考えて
大人の権力をゲンコツや言葉や態度で振り下ろすことはやめようと
そう・・・私自身に戒めているところです

いずれにせよ
「力で判らせる」なんてことは
レアケース、もしくは幻想なんだから
安易に発動しちゃいけないってことだね

 


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2 コメント

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そういえば (koba)
2013-02-21 12:51:41
重松さんといえば、昔よく読みました。
『その日がくる前に』とかはグッと来たし、『流星ワゴン』では思わず涙ほろり。
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kobaちゃんへ (花子)
2013-02-21 21:41:08
重松さん
とてもいい作家さんで、評価が高いのも知ってます
「流星ワゴン」はコバちゃんのお勧めでしたよね
重松作品、多分、読んだら胸にズシーンと響いて泣いちゃうと思うんだよね
たぶんと言うか絶対泣く!
そんな感情の洪水に多分耐え切れないような気がして、あえて食わず嫌いになってる気がします
この機会に乗り越えられるかな?
乗り越えられたら、「流星ワゴン」チャレンジしてみます!
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