JOURNEYとの出会いは、1986年の「RAISED ON RADIO」。
当時、レンタルレコード店で洋楽アルバムを貪るように借りまくった時で、このアルバムは衝撃だった。
ちょうど「ハードロック」に目覚めつつも、元々ポップな音楽が好きだった僕にはこの「ハード+ポップ」の調和は、正にドンピシャの音楽だった。
このレコードを借りたのを機に、金の無い高校生だった僕は、全て輸入盤でペリー加入以降のアルバムを全て買い揃えた。
当時、ヴァン・ヘイレンやモトリー・クルーなんかと並んで大好きバンドだった彼らのアルバムを紹介。(2009.2.6)
宇宙への旅立ち (1975)
メロディアス・ハード、産業ロックの帝王、ジャーニーのデビュー作。
デビュー時のメンバーは、
GREGG ROLIE - KEY,LEAD VO
NEAL SCHON - LEAD G,VO
AYNSLEY DUNBAR -DR
GEORGE TICKNER - RHYTHM G
ROSS VALORY - BA
で、グレッグ・ローリーとニール・ショーンがヴォーカル。
スティーブ・ペリーが加入してからは「歌モノバンド」になってけれど、このアルバムで聴ける音はそんなもの微塵も感じさせないインスト中心のプログレッシブなもの。
ニール・ショーンはサンタナ譲りのギターワークで弾きまくってるが気持ちよい。
今のジャーニーとは全く別物と言ってもいいかもしれない。
INFINITY (1978)
ジャーニー中期3部作の第1弾である4作目。
超絶ハイトーン、ハスキーヴォイスの持ち主であるスティーヴ・ペリーが初参加したアルバムで、ハロウィンにマイケル・キスクが入って劇的にグレードアップしたように、ペリーが入ってグッと聴き易く、ヴォーカルパートが強力にパワーアップ。バンドは完全に生まれ変わり、別のバンドになった。これでBOSTONのブラッド・デルプ、KANSASのスティーヴ・ウォルシュのように、スーパーなヴォーカルが入ったことで、彼らと同じく「売れる」バンドの仲間入りを果たすことになった。
まだまだ音に古臭い感じがするし、まだまだ洗練されていない部分も残るハードポップアルバムで、冒頭の「LIGHTS」のようなほのぼの、まったりとしたAOR的で西海岸の光景が浮かぶような雰囲気が大好きなアルバム。
代表曲「ANYTIME」「WHEEL IN THE SKY」も収録された名作。
で、僕が1番のお気に入りの曲は上記有名3曲ではなく、2曲目の「FEELING THAT WAY」なのです。「愛と青春の旅だち」のようなイントロの切ないピアノと、十八番のコーラスワークが冴え渡る名曲やと思うんやけどね。
EVOLUTION (1979)
5作目。ペリー加入2作目。前作に続いて、全米第20位とヒットしました。ドラマーがスティーヴ・スミスに交代して、徐々に黄金メンバーが揃いつつあります。
アルバムの大半をスティーヴ・ペリーが作曲しているのを反映してか、かなりペリーの趣向が前面に出た内容。コテコテのブルースである③LOVIN' TOUCHIN' SQUEEZIN'はこれまでのジャーニーでは考えられなかった曲で、アルバムの中でも異色の輝きを放つ。
ペリーのバンドでの位置づけが既に中心になっているのを感じさせるとともに、前作以上に「歌モノ」バンドになっている。ややAOR的な感じがするので、ハードな音がもう少し欲しい!と思ってしまうのも事実。アルバム最大のヒットが③「LOVIN’~」ということからも分かるように、歌モノアルバムなのです。
DEPARTURE (1980)
6作目。次作での「大爆発」を十分に感じさせる内容で、3部作の最終作として、これまでの集大成的なアルバム。売り上げチャートでも全米第8位と躍進。
アルバムはいきなりのコーラスパートで始める①ANYWAY YOU WANT ITで幕を開ける。
この超ポップ且つドライヴ感満点の曲からは、前2作には無かった魅力を感じる。
前作に足りなかったのは、ROCKバンドらしい躍動感。そのもどかしさは、この1曲で解決された。他にも⑤PRECIOUS TIME ⑥WHERE WERE YOU、⑧LIFE OF FIREといったスピード感のある曲が多くなってるのは、更なる進化と言える。そのお陰で、これまで路線のしっとりバラード、ミディアム系の曲とのバランスが良くなって、アルバム内でメリハリが出た。佳曲揃いの素晴らしい内容だと思うけど、この3部作は「同じようなアルバム」感は否めない。
もし、メンバーチェンジが無かったら、次作は「DEPARTUREその2」みたいなアルバムになってたと思うけど・・・
ESCAPE (1981)
バンド後期3部作の第一弾7thアルバム。アメリカンハードポップ、アメリカンロック最高の1枚!!当然、全米NO.1獲得。
キーボードがジョナサン・ケインにチェンジしたのが全て。これまでのグレッグ・ローリーの泥臭いオルガンサウンドから、洗練されたピアノ、煌びやかなシンセサイザーの音に進化すると同時に、更にポップでお洒落な方向に踏み込んだ。
ペリーと同じレベルのキャッチーな曲や、マライア・キャリーも歌いたくなるほどの甘~いバラードが書けるジョナサンが加入したからこそ、更に一皮向け、アメリカンNO.1バンドの地位に辿り着くことが出来たと思う。
80年代の音楽界ではネガティヴな意味で語られることが多い「産業ロック」という売れ線サウンドは、ジャーニーのこのアルバムが代表格。所謂「メロディアス・ハード」というジャンルの指針となったのも、間違いなくこのアルバム。色んな意味で歴史的な作品だと言える。
捨て曲は当然無し、ハードな曲とバラードとのバランスも良く、すべての曲がメロディアスで素晴らしく、アルバム全体の完成度を考えると、「産業ロック」だろうが何だろうが、奇跡的とも言えるこのアルバムを前にして、ただ平伏すしかない。
アルバムタイトルソングはスペーシーな感じがして、アルバムジャケットのイメージを凄くうまく表してると思う。ちなみに、BOSTON、TOTOといったこの頃大活躍の所謂「アメリカン・プログレバンド」は、皆「宇宙」をテーマにしたアートワーク、サウンドというのが共通点。
もうひとつ、ペリー参加後3部作よりも、ニールのギターが更に前面に出てるというのも特筆。歌モノとハードロックとのバランスが絶妙なのです。
これはどれくらい聴いたかわからんくらい聴いた。あまりにも聴き過ぎて飽きてしまった・・冒頭から最後まで、アルバム1枚まるごと頭の中で完全再生できます(笑)
FRONTIERS (1983)
前作の世界的ヒットを受けて発表された同じく代表作。全米第2位。
このアルバムは前半と後半が大きく違う。A面はキャッチーな曲が並び、B面はちょっとダークでとっつきにくい感じの曲が並んでます。
その理由は、A面はペリー+ジョナサンの作品で、B面はそこにニール・ショーンが加わる。言うなれば、「ジョナサンのポップサイド」、ニールの「ハードサイド」という感じ。僕は断然A面が好きなんやけど。
このアルバムのハイライトはいきなりの1曲目「SEPARATE WAYS」。ヴァン・ヘイレンのJUMPと並んで80年代を代表する超有名なキーボードのイントロから始まり、Eコードをザクザク刻むリフ、哀愁の歌メロ、泣きのギターソロ、すべてが完璧な名曲です。間違いなくジャーニーNO.1Songでしょう。
しかし、②SEND HER MY LOVE、③CHAIN REACTION、④AFTER THE FALL、⑤FAITHFULLYと続く怒涛の名曲の流れは圧巻。この流れのまま後半も続いていたなら、更なる売れ線産業Rock第二弾が出来上がったと思うけど、若干音楽性をプログレッシヴにシフトさせているのが、「プログレ・ハード」と呼ばれる所以か。
RAISED ON RADIO (1986)
これは中学生時リアルタイムで聴いたので凄くインパクトが強いアルバムです。
思い入れが強い分、巷の評価よりも僕は圧倒的にこのアルバムが好きなのです。
「FRONTIERS」に比べて楽曲がかなりソフトでポップでコンパクトになったけど、メロディの良さは変わらずで、特にお気に入り「Suzanne」はサビの唄メロが泣きまくってて最高だし、「Be Good To Yourself」、「Raised On Radio」といったハードな曲もドライブ感のある名曲だと思う。
「Why Can't This Night Go On Forever」という得意のバラードもかなりイイです。「ポップになった」「ハードではない」という烙印を押されがちなアルバム・・内容は完全に「ペリーのアルバム」と言っても過言ではない。しかし、ここにある極上のメロディラインはそんじょそこらのバンドでは味わえません。
5曲ものシングルヒットを飛ばし、アルバム自体も全米第4位とヒット。これまた名作。
TRIAL BY FIRE (1996)
10年ぶりの復活作。全米チャート第3位獲得。
メンバーは、スティーヴ・ペリー、ニール・ショーン、ロス・ヴァロリー、ジョナサン・ケイン、スティーヴ・スミスという正にベストなメンバー。
中学生の時にジャーニーと出会ってから、すっかり社会人になってました。
僕は、まず「復活」ということだけで十分嬉しかった。今となっては、スティーヴ・ペリー最後のアルバムになってしまったけど・・。
まず「Separate Ways PART2」とも言えるドライヴナンバー「MESSEE TO LOVE」で幕開け。この曲で彼らの魅力は存分に発揮されている。
10年振りのペリーのヴォーカルは、高音がややキツく、ハスキーになっている。
復活前と比べて、さらにバラード系の曲の占める割合が高く、すっかり落ち着いてしまった内容のアルバムやけど、そのバラード群の出来栄えは相変わらず素晴らしい!
ハスキーさを増したペリーの熱唱が余計に大人な良い味を出してる。
「AORポップ」とも言える前作から10年・・さらにAOR度に磨きがかかったけど、取って付けたようなポップはここにはない。ROCKとのバランスを取り戻した堂々の復活作!・・といきたいところやけど、ちょっとバラードに内容が偏り過ぎてバランスが悪いな…
ARRIVAL (2000)
ついにヴォーカリストがスティーヴ・ペリーからスティーヴ・オウジェリーにチェンジ。
当時、ニールとジョナサンがいれば音の変化はなくとも、「ペリーがいなくなってジャーニー大丈夫?」というのが正直なところだった。
CDをセットして、スピーカーから聴こえてきた声は、ペリーに非常に近いハスキーな声質で、これなら「違和感は無い!」とまずは安心。
挨拶代わりのRockナンバーの①「HIGHER PLACE」に続くお得意のバラード②「ALL THE WAY」は、過去とは違うパターンの素晴らしいバラードである。
相変わらずバラードの出来が良く、⑧「WITH YOUR LOVE」のサビも大概の泣きっぷり。
このアルバムは、前作ほどのバランスの悪さを感じない。確かに、バラード系の曲は多いけど、聴き終わった後の偏り過ぎという印象はない。ペリーが作曲に携わってないという影響があるのかもしれないけど、脱AOR路線の吹っ切れた感のある充実の傑作です。
当時、レンタルレコード店で洋楽アルバムを貪るように借りまくった時で、このアルバムは衝撃だった。
ちょうど「ハードロック」に目覚めつつも、元々ポップな音楽が好きだった僕にはこの「ハード+ポップ」の調和は、正にドンピシャの音楽だった。
このレコードを借りたのを機に、金の無い高校生だった僕は、全て輸入盤でペリー加入以降のアルバムを全て買い揃えた。
当時、ヴァン・ヘイレンやモトリー・クルーなんかと並んで大好きバンドだった彼らのアルバムを紹介。(2009.2.6)
宇宙への旅立ち (1975)
メロディアス・ハード、産業ロックの帝王、ジャーニーのデビュー作。
デビュー時のメンバーは、
GREGG ROLIE - KEY,LEAD VO
NEAL SCHON - LEAD G,VO
AYNSLEY DUNBAR -DR
GEORGE TICKNER - RHYTHM G
ROSS VALORY - BA
で、グレッグ・ローリーとニール・ショーンがヴォーカル。
スティーブ・ペリーが加入してからは「歌モノバンド」になってけれど、このアルバムで聴ける音はそんなもの微塵も感じさせないインスト中心のプログレッシブなもの。
ニール・ショーンはサンタナ譲りのギターワークで弾きまくってるが気持ちよい。
今のジャーニーとは全く別物と言ってもいいかもしれない。
INFINITY (1978)
ジャーニー中期3部作の第1弾である4作目。
超絶ハイトーン、ハスキーヴォイスの持ち主であるスティーヴ・ペリーが初参加したアルバムで、ハロウィンにマイケル・キスクが入って劇的にグレードアップしたように、ペリーが入ってグッと聴き易く、ヴォーカルパートが強力にパワーアップ。バンドは完全に生まれ変わり、別のバンドになった。これでBOSTONのブラッド・デルプ、KANSASのスティーヴ・ウォルシュのように、スーパーなヴォーカルが入ったことで、彼らと同じく「売れる」バンドの仲間入りを果たすことになった。
まだまだ音に古臭い感じがするし、まだまだ洗練されていない部分も残るハードポップアルバムで、冒頭の「LIGHTS」のようなほのぼの、まったりとしたAOR的で西海岸の光景が浮かぶような雰囲気が大好きなアルバム。
代表曲「ANYTIME」「WHEEL IN THE SKY」も収録された名作。
で、僕が1番のお気に入りの曲は上記有名3曲ではなく、2曲目の「FEELING THAT WAY」なのです。「愛と青春の旅だち」のようなイントロの切ないピアノと、十八番のコーラスワークが冴え渡る名曲やと思うんやけどね。
EVOLUTION (1979)
5作目。ペリー加入2作目。前作に続いて、全米第20位とヒットしました。ドラマーがスティーヴ・スミスに交代して、徐々に黄金メンバーが揃いつつあります。
アルバムの大半をスティーヴ・ペリーが作曲しているのを反映してか、かなりペリーの趣向が前面に出た内容。コテコテのブルースである③LOVIN' TOUCHIN' SQUEEZIN'はこれまでのジャーニーでは考えられなかった曲で、アルバムの中でも異色の輝きを放つ。
ペリーのバンドでの位置づけが既に中心になっているのを感じさせるとともに、前作以上に「歌モノ」バンドになっている。ややAOR的な感じがするので、ハードな音がもう少し欲しい!と思ってしまうのも事実。アルバム最大のヒットが③「LOVIN’~」ということからも分かるように、歌モノアルバムなのです。
DEPARTURE (1980)
6作目。次作での「大爆発」を十分に感じさせる内容で、3部作の最終作として、これまでの集大成的なアルバム。売り上げチャートでも全米第8位と躍進。
アルバムはいきなりのコーラスパートで始める①ANYWAY YOU WANT ITで幕を開ける。
この超ポップ且つドライヴ感満点の曲からは、前2作には無かった魅力を感じる。
前作に足りなかったのは、ROCKバンドらしい躍動感。そのもどかしさは、この1曲で解決された。他にも⑤PRECIOUS TIME ⑥WHERE WERE YOU、⑧LIFE OF FIREといったスピード感のある曲が多くなってるのは、更なる進化と言える。そのお陰で、これまで路線のしっとりバラード、ミディアム系の曲とのバランスが良くなって、アルバム内でメリハリが出た。佳曲揃いの素晴らしい内容だと思うけど、この3部作は「同じようなアルバム」感は否めない。
もし、メンバーチェンジが無かったら、次作は「DEPARTUREその2」みたいなアルバムになってたと思うけど・・・
ESCAPE (1981)
バンド後期3部作の第一弾7thアルバム。アメリカンハードポップ、アメリカンロック最高の1枚!!当然、全米NO.1獲得。
キーボードがジョナサン・ケインにチェンジしたのが全て。これまでのグレッグ・ローリーの泥臭いオルガンサウンドから、洗練されたピアノ、煌びやかなシンセサイザーの音に進化すると同時に、更にポップでお洒落な方向に踏み込んだ。
ペリーと同じレベルのキャッチーな曲や、マライア・キャリーも歌いたくなるほどの甘~いバラードが書けるジョナサンが加入したからこそ、更に一皮向け、アメリカンNO.1バンドの地位に辿り着くことが出来たと思う。
80年代の音楽界ではネガティヴな意味で語られることが多い「産業ロック」という売れ線サウンドは、ジャーニーのこのアルバムが代表格。所謂「メロディアス・ハード」というジャンルの指針となったのも、間違いなくこのアルバム。色んな意味で歴史的な作品だと言える。
捨て曲は当然無し、ハードな曲とバラードとのバランスも良く、すべての曲がメロディアスで素晴らしく、アルバム全体の完成度を考えると、「産業ロック」だろうが何だろうが、奇跡的とも言えるこのアルバムを前にして、ただ平伏すしかない。
アルバムタイトルソングはスペーシーな感じがして、アルバムジャケットのイメージを凄くうまく表してると思う。ちなみに、BOSTON、TOTOといったこの頃大活躍の所謂「アメリカン・プログレバンド」は、皆「宇宙」をテーマにしたアートワーク、サウンドというのが共通点。
もうひとつ、ペリー参加後3部作よりも、ニールのギターが更に前面に出てるというのも特筆。歌モノとハードロックとのバランスが絶妙なのです。
これはどれくらい聴いたかわからんくらい聴いた。あまりにも聴き過ぎて飽きてしまった・・冒頭から最後まで、アルバム1枚まるごと頭の中で完全再生できます(笑)
FRONTIERS (1983)
前作の世界的ヒットを受けて発表された同じく代表作。全米第2位。
このアルバムは前半と後半が大きく違う。A面はキャッチーな曲が並び、B面はちょっとダークでとっつきにくい感じの曲が並んでます。
その理由は、A面はペリー+ジョナサンの作品で、B面はそこにニール・ショーンが加わる。言うなれば、「ジョナサンのポップサイド」、ニールの「ハードサイド」という感じ。僕は断然A面が好きなんやけど。
このアルバムのハイライトはいきなりの1曲目「SEPARATE WAYS」。ヴァン・ヘイレンのJUMPと並んで80年代を代表する超有名なキーボードのイントロから始まり、Eコードをザクザク刻むリフ、哀愁の歌メロ、泣きのギターソロ、すべてが完璧な名曲です。間違いなくジャーニーNO.1Songでしょう。
しかし、②SEND HER MY LOVE、③CHAIN REACTION、④AFTER THE FALL、⑤FAITHFULLYと続く怒涛の名曲の流れは圧巻。この流れのまま後半も続いていたなら、更なる売れ線産業Rock第二弾が出来上がったと思うけど、若干音楽性をプログレッシヴにシフトさせているのが、「プログレ・ハード」と呼ばれる所以か。
RAISED ON RADIO (1986)
これは中学生時リアルタイムで聴いたので凄くインパクトが強いアルバムです。
思い入れが強い分、巷の評価よりも僕は圧倒的にこのアルバムが好きなのです。
「FRONTIERS」に比べて楽曲がかなりソフトでポップでコンパクトになったけど、メロディの良さは変わらずで、特にお気に入り「Suzanne」はサビの唄メロが泣きまくってて最高だし、「Be Good To Yourself」、「Raised On Radio」といったハードな曲もドライブ感のある名曲だと思う。
「Why Can't This Night Go On Forever」という得意のバラードもかなりイイです。「ポップになった」「ハードではない」という烙印を押されがちなアルバム・・内容は完全に「ペリーのアルバム」と言っても過言ではない。しかし、ここにある極上のメロディラインはそんじょそこらのバンドでは味わえません。
5曲ものシングルヒットを飛ばし、アルバム自体も全米第4位とヒット。これまた名作。
TRIAL BY FIRE (1996)
10年ぶりの復活作。全米チャート第3位獲得。
メンバーは、スティーヴ・ペリー、ニール・ショーン、ロス・ヴァロリー、ジョナサン・ケイン、スティーヴ・スミスという正にベストなメンバー。
中学生の時にジャーニーと出会ってから、すっかり社会人になってました。
僕は、まず「復活」ということだけで十分嬉しかった。今となっては、スティーヴ・ペリー最後のアルバムになってしまったけど・・。
まず「Separate Ways PART2」とも言えるドライヴナンバー「MESSEE TO LOVE」で幕開け。この曲で彼らの魅力は存分に発揮されている。
10年振りのペリーのヴォーカルは、高音がややキツく、ハスキーになっている。
復活前と比べて、さらにバラード系の曲の占める割合が高く、すっかり落ち着いてしまった内容のアルバムやけど、そのバラード群の出来栄えは相変わらず素晴らしい!
ハスキーさを増したペリーの熱唱が余計に大人な良い味を出してる。
「AORポップ」とも言える前作から10年・・さらにAOR度に磨きがかかったけど、取って付けたようなポップはここにはない。ROCKとのバランスを取り戻した堂々の復活作!・・といきたいところやけど、ちょっとバラードに内容が偏り過ぎてバランスが悪いな…
ARRIVAL (2000)
ついにヴォーカリストがスティーヴ・ペリーからスティーヴ・オウジェリーにチェンジ。
当時、ニールとジョナサンがいれば音の変化はなくとも、「ペリーがいなくなってジャーニー大丈夫?」というのが正直なところだった。
CDをセットして、スピーカーから聴こえてきた声は、ペリーに非常に近いハスキーな声質で、これなら「違和感は無い!」とまずは安心。
挨拶代わりのRockナンバーの①「HIGHER PLACE」に続くお得意のバラード②「ALL THE WAY」は、過去とは違うパターンの素晴らしいバラードである。
相変わらずバラードの出来が良く、⑧「WITH YOUR LOVE」のサビも大概の泣きっぷり。
このアルバムは、前作ほどのバランスの悪さを感じない。確かに、バラード系の曲は多いけど、聴き終わった後の偏り過ぎという印象はない。ペリーが作曲に携わってないという影響があるのかもしれないけど、脱AOR路線の吹っ切れた感のある充実の傑作です。