“約束よりも絆の強さ“
韓国人から見ると、日本人の持つ秘密主義は、時には相手を「信頼出来る人」と評価する証になるが、時には「人間不信」をまねくこともあるようだ。
仮に、私が次郎という友人に、「絶対に言わないで」と、ある事情を説明したとする。
次郎には私よりも、もっと仲のいい友達太郎がいるとしよう。
このような状況で、日本人ならば、私から聞いた秘密話を次郎が太郎に知らせる確率はわりと低いだろう。
それは、「次郎と私との間に結んだ約束」という「信用」や「約束」が優先されるからだ。
ところが、相手が韓国人ならば、状況は変わる。
私から聞いた秘密を次郎が太郎に知らせる確率はわりと高くなる。
それは、韓国人の友達関係で「絆」というものを最も大事にするが、その絆をはかる証の一つとして、「互いの秘密を共有する」ということになるからだ。
つまり、「次郎と私の間に結んだ約束」という「信頼」よりも、「次郎と太郎との人間関係の絆」という「結びつきの強さ」が最優先されるからだ。
このような行動は、友達同士で、本人以外から電話番号を聞く時にもよく現れる。
例えば私が次郎に太郎の電話番号を聞いたとしても、日本人の次郎はすぐ私に太郎の番号を教えるのではなく、いったん太郎に確認した上で教えるだろう。
しかし韓国人ならば、次郎の判断次第で教えたり、教えなかったりすることが多いが、だいたいは教えてくれる。
仮に、電話番号を教えられて、迷惑だとしても、ちょっとしたもめごとで済む話で、人間関係にヒビが入るほどにはならない。
ある航空会社のセミナーの講演での話です。
《社内の会議で社長は、「1週間後、重要な社内発表があるが、それによって株価が暴落する可能性が非常に高いです。ですので、この事実は絶対に秘密にしてください」と、そこにいた役員に言った。ところが役員は、親友が自社株を持っていることを知っていた。その場合、「親友に、この情報を教えますか?」という質問に、日本人は「教える」という答えが2割、韓国人は「内緒にする」という答えが2割だということだ。》
人間関係の絆を大事にする親友関係では、「約束」よりも、「絆の強さ」が優先されるのも、韓国人の友達のつきあい方の重要なルールの一つのようです。
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