goo blog サービス終了のお知らせ 

映画の王様

映画のことなら何でも書く

『聖林画報』(長谷川正)

2021-03-28 22:53:10 | ブックレビュー

 副題は祝ハリウッド百年祭。帯に「まったく独断的な見地から掘り起こした空前絶後のハリウッド史」とある。映画のムック本を何冊も一緒に作ったわが師匠・長谷川正の著書で、1987年に書かれたもの。師匠には、40~50年代の映画についていろいろと教わったが、諧謔好きでひねくれたところがあり、そのためか、才がある割には不遇な人だった。師匠は淀川長治先生の弟子だったので、一応自分は孫弟子ということになる。

目次
・だうして百年なの?ハリウッド神話・序章
・ウーマンリブが聖林を切り倒した(なぜハリウッドではゲーリー・クーパーやジョン・ウェインやジェームス・スチュワートなど超ノッポ男ばかりがモテたのか)
・ビデオが出たら教えてくれ!(ハリウッド映画は40~50年代がめちゃおもしろい。ジーン・ティアニーを知っているか。ヒッチコックばかりがスリラーじゃないぞ)
・聖林1964.2
・聖林が生んだ最大の星★ロナルド・レーガン
・百年祭記念★究極のスクリーンテスト
・SFXだけで映画ができるか!
・おねがい!レンタル屋さん

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『清張地獄八景』(みうらじゅん)

2021-02-27 21:39:43 | ブックレビュー

 『ゆるゆる映画劇場』でも触れられていた松本清張について、みうらじゅんがマニアぶりを発揮した編集文庫本。

 押したら最後、底なしの生き地獄へ転落してしまう「清張ボタン」の一言が飛び出す、2時間ドラマの帝王・船越栄一郎との対談、妻から見た清張、女性愛読者への手紙、そして、清張原作の映画を手掛けた脚本家・橋本忍と女優・岩下志麻の証言、松本清張映画ベストテンなど多士済々。今回は編者お得意のエロ話やおふざけは抑え気味。本当に清張が好きなのだという思いが伝わってきた。

で、自分も結構清張マニアか…。

『清張ミステリーと昭和三十年代』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/21a1daafd63019790217b499dbe146e2

旅と松本清張
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/ae1666b12778daf8b73a569d6ec7b9a7

『砂の器』の映画と原作の間 その2
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/3b460492781d5254b1895fdbf3fdf7a6

『砂の器』の映画と原作の間 その1
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/91dde6edf312177337a692a2e1ff3f35

桁外れの脚本家、橋本忍
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/480e2a191aa22a1f5954a170fc11c77e

川治温泉『風の視線』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f96770d2f25fe6cad00553127724c708

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ゆるゆる映画劇場』(みうらじゅん)

2021-01-19 20:15:32 | ブックレビュー

 雑誌『映画秘宝』の連載をまとめて文庫化したもの。映画の感想に、筆者の青春の思い出や妄想を絡めながら下世話なエロ話を繰り広げる。本職のイラスト付き。

 筆者は自分と年が近いので、映画体験には通じるところが多いのだが、どんな真面目な映画についても茶化して書いてしまう独特のスタイルはとてもまねができない。それが嫌味にならないのは、この人も映画狂だということが文章の端々から感じられるからだろう。

 映画について、真面目に、高尚に書くのも難しいが、あえて不真面目に、下世話に書くのもまた難しい。ここまでくればもう立派なレトリックだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『邦画の昭和史-スターで選ぶDVD100本-』(長部日出雄)

2021-01-12 07:11:26 | ブックレビュー

 第1章:戦後のスーパースターを観るための極め付き三十五本「初めにミフネありき」「裕次郎のスタイル」「待ってました、健さん」「鶴田浩二のディレンマ」「菅原文太の多面的な立体感」「遊びを謳歌する森繁、加山、植木」「座頭市の勝、眠狂四郎の雷蔵」「寅さんこと渥美清」

 第2章:不世出・昭和の大女優に酔うための極め付き三十六本「吉村公三郎のピース缶」「原節子の気品」「独身を通した小津安二郎」「そして昭和の伝説と化した」「田中絹代の苦悩と絶望」「絹代に恋した溝口健二」「成瀬巳喜男のマジック」「高峰秀子のプロ意識」「杉葉子の水着姿」「ミス日本・山本富士子の黒髪」「京マチ子から松坂慶子まで」「佐久間良子の唇」「若尾文子の奇妙な笑顔」

 第3章:忘れがたき名優たちの存在感を味わう三十本「森雅之のサングラス、宇野重吉の松葉杖」「杉村春子の前掛け」「伊藤雄之助とキャベツ」「骨太の岡田英次と繊細な木村功」「仲代達矢と中華まんじゅう」「一匹狼の佐藤慶」「ダボシャツの小沢昭一」「上原謙、池部良、笠智衆」「天才・フランキー堺」「柴田恭兵の最高の笑顔」

 『小説新潮』に連載されたものをまとめたもので、監督や作品ではなく、スターを軸にして戦後日本映画史を語っている。全体的には、多少独善的なところも見受けられるが、映画記者時代に垣間見たスターや監督の逸話はなかなか面白かった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1990年代『ぴあ』表紙・番外編

2021-01-07 07:59:25 | ブックレビュー

1990.
『フィールド・オブ・ドリームス』『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』ぴあシネマクラブ

91.
『ダンス・ウイズ・ウルブズ』『七人の侍』、ジョージ・ハリスン、ぴあシネマクラブ

94.
イーグルス

95.
イチロー、野茂英雄

96.
日米野球

97.
『ロスト・ワールド』

2012.
『映画遺産ぴあ』

2013.15.
ポール・マッカートニー

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1980年代『ぴあ』表紙

2021-01-07 07:37:51 | ブックレビュー

1980.
『マンハッタン』『ポール・マッカートニー』『地獄の黙示録』『1941』『影武者』『ヘアー』『ランニング』『リトルダーリング』『ファイナル・カウントダウン』『ブロンコ・ビリー』『ロングライダーズ』『ローズ』『テス』『レイズ・ザ・タイタニック』『フェーム』

81.
『チャンス』『グロリア』『ブルース・ブラザース』『スティービー・ワンダー』『ブリキの太鼓』『9時から5時まで』『陽炎座』『カリフォルニア・ドールズ』『エクスカリバー』『マリア・ブラウンの結婚』『レイダース/失われたアーク』

 

82.
『ミッドナイト・クロス』『終電車』『ニッケル・オデオン』『ワン・フロム・ザ・ハート』『炎のランナー』『E.T.』『アニー』

83.
『トッツィー』『ガンジー』『戦場のメリークリスマス』『探偵物語』『アウトサイダー』『ブルーサンダー』『ソフィーの選択』『ネバーセイ・ネバーアゲイン』『ウォー・ゲーム』

84.
『カメレオンマン』『ナチュラル』『グレムリン』『ゴジラ』

85.
『乱』『インドへの道』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『コクーン』

86.
『シルバラード』

87.
ぴあシネマクラブ

89.
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』、ポール・マッカートニー、ぴあシネマクラブ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1970年代『ぴあ』表紙

2021-01-06 10:34:59 | ブックレビュー

1975.
『フレンチ・コネクション2』『ハリーとトント』『アリスの恋』『ジョーズ』

76.
『ラッキー・レディ』『Tommy/トミー』『華麗なるヒコーキ野郎』『ナッシュビル』『ル・ジタン』『グリニッチ・ビレッジの青春』『ヒンデンブルグ』『ミズーリ・ブレイク』『午後の曳航』『オーメン』『キングコング』『がんばれ!ベアーズ』

77.
『ダウンタウン物語』『アドベンチャー・ファミリー』『ザッツエンターテインメントPART2』『ロッキー』『キートンの大列車追跡』『ビッグ・アメリカン』『白い家の少女』『ウデイ・ガスリー/わが心の故郷』『さすらいの航海』『カーウォッシュ』『冒険者たち』『ジョーイ』

78.
『ラスト・タイクーン』『真夜中の向う側』『フレッシュ・ゴードン』『愛と喝采の日々』『バレンチノ』『サタデー・ナイト・フィーバー』『ラスト・ワルツ』『結婚しない女』『プリティ・ベビー』『グッバイガール』『2001年宇宙の旅』『ナイル殺人事件』

79.
『天国から来たチャンピオン』『ブリンクス』『アニマル・ハウス』『ビッグ・ウェンズデイ』『ガールフレンド』『チャンプ』『リトル・ロマンス』『新・明日に向って撃て!』『チャイナ・シンドローム』『ドラキュラ都へ行く』『エリック・クラプトン』『メーン・イベント』

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『及川正道イラストレーションの世界-ぴあの表紙を飾った1000の顔-』

2021-01-06 10:02:20 | ブックレビュー

 タイトル通り、1975年から2002年の間に、情報誌『ぴあ』の表紙を飾ったイラストを集めたもの。初めて『ぴあ』を買ったのは、確かアラン・ドロン主演の『ル・ジタン』が表紙だった76年の5月号。当時はまだ月刊で100円だった。

 ネット全盛の今では考えられないことだが、当時は名画座のタイムテーブルの掲載が画期的で、本誌を見せると入場料が割引になる映画館もあったので、随分と重宝した。70年代は、ほぼ毎号買っていた覚えがある。

 時を経て、『映画遺産ぴあ』(2012.4.)では、いろいろと執筆させていただいた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『LEONARD MALTIN'S MOVIE GUIDE(レナード・マルティン ムービーガイド)』

2020-12-11 09:48:49 | ブックレビュー

 古書店のたたき売り(200円!)で見付けた『LEONARD MALTIN'S MOVIE AND VIDEO GUIDE 1992(レナード・マルティン ムービーガイド)』を再購入。

 今やインターネットが普及し、洋画の情報は、IMDbなどで簡単に得られるようになったが、それ以前はこうした洋書が情報源であり、貴重な資料として大いに役立った。

 アメリカ映画を中心に解説したこのシリーズは、毎年更新されるので、その都度買っていたのだが、ペーパーバックとはいえ年々ぶ厚くなり、たまると結構なスペースを取るし、ネットで情報が得られるようになると、自然に遠ざかり、いつしか買わなくなった。

 というわけで、バックナンバーも、何度かの引っ越しの際に全て処分したのだが、今改めて読んでみると、これはこれでネットとは違う貴重な情報にあふれており、処分したことを後悔させられた。

 調べてみると、2015年版で廃刊になったという。せめて最後の版だけでも買っておこうかと思うのだから、勝手なものだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

片桐はいりと映画館

2020-11-28 09:23:46 | ブックレビュー

素敵な記事を見付けた。「片桐はいりが今も映画館で働き続ける理由」
「もぎりも担当」片桐はいりが今も映画館で働き続ける理由(FRIDAY) - Yahoo!ニュース

彼女が映画や映画館への思いを記した『もぎりよ今夜も有り難う』は名著。
『キネマの神様』(原田マハ)の解説も素晴らしい。
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8028269b0cf5e5baa9d099d34fda3589

彼女、所縁の「キネカ大森」や「シネスイッチ銀座」もリポートした「違いのわかる映画館」
もはやなくなった所も多い。
https://www.enjoytokyo.jp/feature/season/cinema/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする