【レヴィ=ストロース】
未開社会とされるところで「互酬性の原理」がどこでもある、という事実を見いだし、構造主義の創始者となる。野蛮は野蛮と思う心にあるとした。しかし、そうであるならば、野蛮とはつとめて近代的な認識ではなかろうか? 現在の自称「人民共和国」を野蛮と思う我々は“野蛮”人なのだろうか?
【アルチュセール】
アルチュセールが批判した構造主義の導きにより思考の図式(「問いの構造」)に着目し、テキストを再読する。しかし、マルクスが経済学批判で行なったことはそういうことだったのではないだろうか? 彼の仕事はマルクス(余りにも膨大な仕事を抱え込んでいた)の延長と言う気がしないでもない。
【バルト】
皇居を空虚の中心と言ったのは、この人だったか。彼自身も、空虚たらんとしたのかなあ。バルトに意味を附与することは、多分、彼の意に沿わないだろう。
【ラカン】
思うままの自分になりたい。それは叶わない(Sスラッシュ)。あこがれる他人になりたい。それは叶わない(Aスラッシュ)。そもそも、自分とはどのようにして自分であると自覚するのか。それは人間だけなのだろうか?(鏡像段階)
【フーコー】
熊野寮にあった「寮内権力」という言葉。おかげさまで、パラ読みであってもフーコーはかなり分かった気になりました(苦笑)。古典的マルクス主義左翼に権力を持たせてはならないと思いました(大笑)。連中は「科学の力で理性化された己の主体」以外は排除するから。
【ドゥルーズ】
人間は一つどころに留まれない、差異をもって反復する存在なんだな。よって満たされない。欲望は差異をもって再生産されるだろうから。「欲望する機械」って、よく分からん。
【レヴィナス】
ナチスの迫害によって生きながらの他者。文字通り「究極」の哲学者。コミュニケーションなどありえない極地から生還した彼の哲学は、余りにも難しい。(理性的な意味合いではなく、感性的な意味合いで) ilyaって何なんだろう??
『「自己の死を気遣う以前に、他者を、彼(女)の苦しみと彼(女)の死を気遣うこと」が責任である。』『「苦痛がその純粋さに達するところでは、[苦痛のなかで存在を]引き受ける至上の責任は、子供時代の至上の無責任へと転化する』
【デリダ】
差延。ドゥルーズかと思った。差異があるから意味づけできる。散種で豊かになる。今や、根源を問う空しさ=厳しさの時代。でも、ここにフェティッシュしたいと思うのであった。
(続)