むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『冷たい夏、熱い夏』吉村昭(新潮文庫)

2019年07月09日 | 読書
 毎日芸術賞受賞作。
肺ガンで50歳の若さで亡くなった弟の闘病をドキュメンタリータッチの私小説として残した作品です。
私(吉村氏)は、弟に極悪性のガン(余命1年以内)と診断されたことを最後まで隠し通す覚悟をします。親戚一同、医療関係者に至るまで協力させることでその信念を貫き通せます。
淡々とした文章で綴られているので、私小説なのにドキュメンタリータッチという吉村昭の持ち味となっています。
お涙頂戴的な描写が無く、その分、冷静に死を見つめられ、真の暖かさが感じられました。
末期がん患者の姿もあますことなく描かれており、理解が深まったと思います。

昔、お世話になった農家のおじさんが、ガンで亡くなる直前に、「今、モミ洗いが終わったところです」と電話をかけてきたことを思い出しました。私は、その方がもう今年は農業をしないということを知っていたので、末期がん治療で夢と現実の区別がつかなくなっているのだろうと思って「そうですか、今年は良い作になりそうですね」と話を合わせて対応しました。
この小説を読んで、ガン患者の末期の幻影が、長くリアルなものであるということを実感できました。
ガンで親しい人を亡くす可能性はかなり高いと思うので、読んでおくと、その人の苦しみや、より親しい人たちの悲しみを少しでも理解できるようになりそうです。
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アジサイとハナカミキリ

2019年07月08日 | 小さな自然

アジサイが見頃です。

よく見ると虫がいます。

ヨツスジハナカミキリです。

遠くから良く見えます。

ハチへの擬態だと言われています。

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ホタルブクロ 中身が見えた

2019年07月07日 | 小さな自然

ホタルブクロが咲き始めました。

なぜか上を向いて咲いている花があったので、中身が見えました。

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角田山(稲島コース)2019梅雨

2019年07月06日 | アウトドア

気温が22、3度くらいしかないのだけど、蒸し暑く感じました。

湿度が90%以上ありそうでした。

梅雨の雨をうけて鬱蒼としてきました。

佐渡島の大佐渡と小佐渡の間から雲が湧いていました。

花はホタルブクロ、ウツボグサ、アジサイが見ごろ。

トラノオが咲き始め、山百合はまだ蕾です。

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株の配当きました。

2019年07月05日 | 投資・節約
3月下旬に買った株の配当がとどきました。
調べてみたら6月上旬に中間の決算があって、そのときのものらしいです。
1株あたり3円の配当がありました。
買った時の値段からすると、0.4%くらいです。
この銘柄は含み益が7.5%あり、所有している中ではエースです。

総合では、含み損が6.3%なので、よくないですね。
令和に入ってからの全面的な株安が響いています。
ちなみに架空ポートフォリオにしているインデックス投信は-1.0%なので、それより5.3%もマイナスです。
生株はインデックスより大きく値動きするので、シロートが下手に動かすのが危険だとわかります。
弱い銘柄は+10%程度で、売れればいいなと思っておきます(いつになるかわかりませんが)
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ライオン雲

2019年07月05日 | 小さな自然

ライオンがぉーっ!

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『彗星物語』宮本輝(文春文庫)

2019年07月02日 | 読書
 宮本輝のホームドラマ小説です。
12人と1匹の大家族に、ハンガリー(社会主義時代)から一人の留学生がやってくるところからはじまります。
小説で、13人の大家族を描くとは、誰が誰だか分からなくなりそうですが、そこは宮本輝の力量で、無理なく描き分けられているので驚きました。
リアルで13人を見分ける方が難しいような気もします。
テレビなどのホームドラマより、心理描写が多いので、小説ならではの奥深さがあり、濃厚なドラマが楽しめました。
みんな、不完全な部分を持っている人間がごちゃごちゃいるので、泣き笑い怒り、そして面白い方へ転がって行きますので退屈せずに読めました。
登場人物の欠点が目立つストーリーですが、みんな、普通より魅力的な人物であると気が付きます。
それが家族であることのすばらしさなのでしょうね。
読書があまり好きじゃない人に「宮本輝を読んでみたいのだけど、どれが良い?」と問われたら、『彗星物語』と答えると無難かなと思います。
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