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きこ書房 |
元日銀出身者の方に、日銀の国債引受問題について質問してみた。
返答内容は御自身のHPや講演で話している事なので、特段目新しい点は無いが、やはり直接聞くと、それなりの衝撃がある。
括弧内は私の補足説明
○1%の国債金利上昇で70兆円の損失。政府は2%の物価上昇を目指している。仮に国債金利が2%上昇すれば、140兆円の損失。バブル後、銀行が抱えた不良債権総額は100兆円。経済が強かったから償却できた。今は経済が低調なので140兆円の損失が出たら、バブル後に起きた多数の企業倒産よりも、もっと大変なことになる。
(民間銀行が保有する国債価格下落に伴う損失だと推定)
○日銀理事(総裁、副総裁を含む)9人の内、7人が既にアベノミクス派(年率80兆円国債引受OK)となっている。残る2人も退任が迫っているので、このままだと9人ともアベノミクス派になる。仮に安倍政権後に黒田総裁が退任しても、多数決で政策決定されるので、今の水準で緩和が続く可能性が高い。
○2020年まで日銀緩和と株価下支えで持たせるつもりのようだが、その後の展望はない。
○日銀緩和による経済政策は鎮痛剤を打ち続けるようなもので、持続しないし、そもそもやってはいけない。(副作用が大きい)
○日経225指数は極少数(0.4%ぐらい?)の企業の株価で決定されるので、経済状態を反映していない。
○民主党政権時代に行った「子ども手当」などの経済を直接支える政策で、立て直していくしかない。
○仮に日銀が債務超過になった場合、政府が補填するという法律がある。
○極端な円高を除き、円高は基本的に輸入に依存する日本経済にとっては有利。仮に1ドル300円になった場合、輸入品に支払う円が膨らんで、国富流出が進む。
○日銀マンは政治の介入を受けないという教育を徹底的に受ける。しかし、現在は政治の意向に添ってしまっている。
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以下私見
国債が下落し始めると、投機的動きで加速させられる可能性がある。経済小説や経済ドラマでは日本国債金利が5-6%に暴落する事が描かれている。
同席していた方が「私が小学生の頃に終戦を迎えて、新円切替(預金封鎖)が行われたが、日銀が同じような事をするのではないかと考えている」と述べたが、スルーされた。
なにしろ、日銀理事全員がアベ派になってしまう予定というのには暗然とした。
今後発生する国債クライシスによる余波の算出は確かに難しいが、ジム・ロジャーズが予測するとおり「安倍さんは日本を破壊した人」となる事は確実だ。
小沢さんと亀井さんが、日銀に白川総裁を、日本郵政に斎藤次郎氏を押し込んだことで、日本の金融的破滅は数年先送りになったのであり、この功績は讃えられてしかるべきである。
だが、今すぐに安倍政権が斃れても、もはや手遅れなのは確実である。
日本がヤバイ!と世界中に思われれば、一気に国債が売られて、その価値は暴落。財政破綻まであっという間。
— 松田元「世界の終わりの歩き方」bot (@sekaowa_walks) 2017年3月5日
本日午後3時過ぎに、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」に出ます。トランプに金融緩和を止めさせられたら、国債価格が暴落し金利上昇で日本経済は破綻する。弱みを握られたアベは米国のためなら何でもする。ポチノミクスは究極の「売国」政策だ。https://t.co/v3pCc3QVB8
— 金子勝 (@masaru_kaneko) 2017年2月16日
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