はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

バクマン。 (3)

2009-08-26 14:24:17 | マンガ
バクマン。 3 (ジャンプコミックス)
大場 つぐみ
集英社

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「バクマン。 (3)」作:大場つぐみ 画:小畑健

 高校時代にジャンプ本誌デビューと作品アニメ化を目指す亜城木夢叶の2人は、「この世は金と知恵」での小ヒットを捨て、王道バトルものでの真っ向勝負を計画する。サイコーは人気漫画のバトルシーンの名場面模写100本ノック。シュージンは空手少女の彼女・見吉とのリアルスパー……。努力の方向性は間違っていないのだが、なにせ幾多の先人が歩んだジャンプの王道。生半なことでは連載までたどり着けない。担当編集・服部からはダメ出しの嵐。新妻エイジの天才を実際に目にし、亜豆の声優デビューの報に接し、2人は徐々に焦りを募らせていく……。
 あざとさと熱さの混在する平成まんが道。まったくマンネリに陥ることなく巻を追うごとに面白くなっていくのは正直にすごい。
 亜豆との恋愛パートが減ってきたのは、やり取り自体が少ないのだからしょうがない。というか亜豆はどうでもいい子なので。シュージンと見吉の仲が進展していくほうが嬉しいし楽しい。
 新妻エイジとそのアシスタンツのパートは個人的にかなり当たり。新妻エイジは天然に嫌な奴なのかと思ったら幼くて漫画に純粋な、イノセントな少年だった。アシスタントをしながらデビューを目指す福田・中井もただの背景ではなくそれぞれに持ち味も厚みもあるキャラだし、サイコーと4人で新妻エイジの連載を盛り上げようと知恵を出し合うシーンにはワクワクさせられた。同じ夢を持つ者同士の語り合いって、やっぱいいよね。