その名も、まめちゃん。-虹色流星号-

日本一ダメダメ男、まめぞの日記。
...今日もトホホな一日を過ごしました。
 *旧「その名も、たぁちゃん」

入院日記19-4

2009-06-16 19:21:01 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院19日目第4話。


前回の入院時に大いにお世話になった看護師さんが検温にまわってきた。

「検査(カメラ)の結果があんまり良くなかったみたいですね。」

前回の3ヶ月以上かかってしまった入院を知っているから、いろいろ話しやすい。

「あの時はホント大変だったよね。」

ホント大変だったから、妙に親近感が湧く。


夜には、ノートパソコンでエヴァンゲリオンのテレビ版を見る。話も終盤に差し掛かり、ついに初号機が覚醒した。

覚醒。

すると、意外な人からメールが来た。同じ職場のIさんだ。

Iさんといえば、みんなで行ったディズニーランドの話で大活躍した女性である。そう、怒りの炎に油を注がれて「豚の丸焼き」とまで称された、猛毒の舌を持つ百貫女だ。

彼女らしいぶっきらぼうの言葉で「どーなの?」と書かれていた。

何て返事を書こうかと迷いながら今宵もふけてゆく。


嗚呼、悪夢だ…。

檻に閉じ込められた。

檻の鍵は?

外にいる蛇の首に巻き付けてある。

何とかこちらにおびき寄せないと。

そうか、僕にはキャロルがいる。

キャロルは僕の部屋で飼っているおてんば姫(♀猫)だ。

グレイだった毛が茶髪になっている。

ああ、今日もらった猫の本の影響か…。

キャロル!?

何故かカンガルーのポケットがお腹についている!!

キャロル!?

お腹のポケットにハムスターが!!

ポケットに手を突っ込み、夢中で捕まえようとしているが捕まらない。

キャロル!?

ネズミはいいから、アイツ(蛇)を…。

キャロル…。


実は蛇を倒して檻から出ても、そこはまた檻になっていて、最後の出口までは何度もボスを倒さなきゃならない。蛇の次は猿が待っている。

ネズミはいいから、取りあえず蛇を…。

キャロル…

…嗚呼、今夜も長そうだ。


【19日目終了】

入院日記19-3

2009-06-16 17:44:40 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院19日目第3話。


空がどんより曇ってきた。

「今にも降りそう」

約束破りのスペシャリストだけにドタキャンもあり得るな。

仮死モード入っちゃおうかな、やっぱ本を読もうかな、と考えることで時間潰ししていると、S山さんとKさんのミニマムコンビが見舞いにやって来た。

猫のかわいい写真集を2冊持ってきてくれた。

前回の入院時に、談話室の秘密の扉に隠された棚から「ねこ鍋」という本をパクったことを思い出す。
土鍋に猫が入ってるかわいい写真集だ。テレビでも取り上げられて人気だった。

持ってきてくれたのはそれのかごバージョンと、現役タレントねこの写真集だ。

「かご猫」
「テレビねこ まーごのお仕事」

「ねこ鍋」をパクった罪を噛みしめながら癒されたいと思いま~す。


面会中は終始S山さんののろけ話。
一人で突っ走ってるくせに、照れてニヤニヤしたり、手で顔を隠したり、お見舞い客がつけるバッジのピンで人の手を刺そうとしたり(ホント危ねぇから)。

まるで学生のようにシャイに恋人の話をするS山さん、実年齢と肌年齢は…29歳である。


そんなS山から衝撃的な発言が飛び出した。

「でも、たぁちゃんがあの職場にいないのは重要だよね。」

まるでいない方がいいみたいな発言だ。大きな傷のついた白のパンプスを履いているKさんと心に大きな傷がついた僕は苦笑い。

それを言うなら「重要」じゃなく「重大」だろ!と思った矢先に、ヤツがキレた。

ヤツとは、神なり。

そして、雷。

S山の失言で病院全体が雷鳴に包まれた。雨はまだ降っていないが、予報通りこの後雨が降るだろう。

雨が降る前にと、ミニマムコンビに別れを告げ、僕は病室のベッドの上で重っ苦しい空を眺める。


神すらもキレさせる女「S山」、侮れない。

そう言えば、S山が約束守ったの初めてかも知れない…。


【つづく】

入院日記19-2

2009-06-16 13:24:37 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院19日目第2話。


増やしたプレドニンの副作用が早くも出てきたか。顔、特にほほから顎にかけてがヒリヒリ痛い。小さな吹き出物が出始めた。
でも、いい。

副作用が出てるということは、主作用(っていうのかな?)も効いているハズだ。ガンガン効きまくって欲しい。


点滴を繋いだまま無理矢理朝シャンして、新しい週の始まりを感じる。

「今日の俺はひと味違うぜ。」

シャキーン。
気合い十分。
気分レッド。

その勢いで「ふたり」読破。
後、気分かなりブルー。

あ~あ(´△`)

昼過ぎ、採血の結果が告げられる。貧血に大きな変化なし。ただ、肝臓に関する数値が少し気になると言っていた。栄養がいまいちらしい。この後、ラコール2本(400ml)ちゃんと飲めてるか、やたら聞かれるようになった。3本だろうが4本だろうが10本だろうが僕は飲みますよ~。

でも…、本当は腕からの点滴とラコールを止めて、IVHにしてもらいたいのだが。


午後2時過ぎ、約束破りのスペシャリストS山(♀)さんからメールが来た。まだギリギリのところで着信拒否を免れている。

K(♀)さんふたりで面会に行くという内容だった。しかも、今日。文面からは、これから準備をして、Kさんと待ち合わせをして、それから病院にやって来る感じだ。

これから雨になるというのに、いったい何時に到着するんだろうか、約束破りのスペシャリストS山は…。


【つづく】

入院日記19-1

2009-06-16 07:59:31 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院19日目。


どうして、こんなに、悪いんだろう。また10回になった。出血もある。朝5時のトイレで眠ることを諦めた。朝一180mlの水で飲み横になってはいけない薬を飲む。あぁ面倒くさい、横になれないなんて。

あ、でも考え方によっちゃ、朝弱い人にはいいのかも。僕みたいな低血圧人間には。昨日だってそうだ、血圧、上が85って…、そりゃフラフラするわ。


月曜恒例の朝の採血。貧血の問題だが、極端に悪くなっていなきゃいい。輸血だけはどうしても避けたい。


昨日読み始めた赤川次郎の「ふたり」を取り憑かれたように読む。

赤川次郎の小説は読みやすい。表現に堅苦しさがないし、やたら会話が多い。文学作品と言うよりはドラマの脚本のようで、ストーリーがスムーズに頭に入ってくる。

そのおかげで、登場人物へすぐ感情移入し、また涙腺が緩んでくる。泣かせる場面じゃなくても胸が熱くなって、また涙溢れてる…。


点滴を挿している左腕が、樽ドル(あんまり流行らなかったが)のお腹のように、ポンポコリンになっている。ようするに中で漏れてしまったのだ。

中で漏れてお腹ポンポコリン!?あ、いや、今は点滴の話だったっけf^_^;


もう限界っす。痛いっす。ということで外してもらう。点滴を止めているテープが腕にベッタリくっついてなかなか剥がれない。思いっきり腫れ上がっているだけに、痛みも激しい。看護師さんは僕の同意を得たあと強行手段に出たが、1回では点滴の針が抜けきれず再び腕に刺さる。

うぎゃ―(;_;)


また、
涙溢れてる…。


土日が明けた激動の月曜日。涙のスタート。
【つづく】