その名も、まめちゃん。-虹色流星号-

日本一ダメダメ男、まめぞの日記。
...今日もトホホな一日を過ごしました。
 *旧「その名も、たぁちゃん」

入院日記09-5

2009-06-07 21:58:57 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
入院9日目第5話。


「地下鉄に乗って」はそのあとも大して面白味がなく終わった。

例えるなら、ディズニーランドのアトラクション「スプラッシュマウンテン」に似ている。滝での落下以外は大して面白くない。のんびりと平穏なコースを回り、突然衝撃の急降下。また平穏なコースで終わる。
この「地下鉄に乗って」もこの急降下のための映画のように感じた。

まぁ、テンションは下がったし、入院中に見る映画ではなかったな。


それにしても、漢方薬「柴苓湯」が効いているのか、トイレの回数が少ない。朝9時から夜9時で2回とは快挙だ。

ところが、喜びも束の間、夜中に怒濤の腹痛劇、あれよあれよという間にトイレの回数が増え、つじつまを合わすようにいつも通り8回になった。

あぁ、僕の大腸も「スプラッシュマウンテン」のようだ。

【9日目終了】

入院日記09-4

2009-06-07 18:43:19 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
入院9日目第4話。


主治医のN先生が以前にも言っていた通り、今日から飲み始めた漢方薬「柴苓湯(サイレイトウ)」は口が乾くようだ。お小水の量も増えている気がする。今まで水下痢として後ろから出ていたものが、前から出ている感じがする。だとすれば、下痢は改善するのではないだろうか。

柴苓湯に期待が高まった。

昼には一気に飲めたこの薬も、夜には失敗をし飲み込めず、およそ2/3を吐き出した。

苦いし、最悪だ。

しかも、期待のお薬をきちんと飲めなかったことを、この後ずっと引きずることになる。


夜にはたっぷり時間をとって映画を見る事にした。先日は「県庁の星」を見たので、タイプの違うものにしよう。

ノートパソコンの動画フォルダを眺め「地下鉄(メトロ)に乗って」を選んだ。

真面目な映画だ。病室のベッドの上で見るには少々窮屈に感じた。やはり病んでるときは単純に面白いものがいい。

ちょっぴり後悔しつつも見始めたからには最後までしっかりとみたい。腹痛での中断も出来れば避けたい。点滴交換の時間も上手く避けてもらいたい。

映画は後半戦クライマックスへ。

嫌な予感。衝撃な展開が起こりそうな伏線が見え始めた。僕が思う展開にはなって欲しくない。映画は素直じゃない。穏やかな話へと展開する。そのホッとする暖かい演出のせいで、予感していた衝撃を勢いづけた。

まじかよ~。

まるでジェットコースターのようだ。ほのかに上げておいて急降下。勢いがよすぎる衝撃展開に、不意に涙が溢れた。

気分はブルーになった。考えれば考えるほど涙腺が緩んだ。悲しかった。

KYなことに、そんなタイミングで看護師が点滴交換にやって来た。いや、もうちょい早かったらムード台無しだったから、良かったのかも知れない。

【つづく】

入院日記09-3

2009-06-07 14:46:05 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
入院9日目第3話。


昨日挿し直していたもらった点滴の箇所が早くも痛み出した。ホント鬱だ。

天気も間もなく雨に変わる。鬱だ。

午前中の点滴を交換したが、いつもセットで付ける造血剤の点滴がなかった。
あとで気になって聞いてみたところ、昨日までで休止なのだそうだ。

昨日の採血の結果では、貧血の値は良くなっているというより横ばいと言われた。まだ完全に出血が止まっていないのに造血剤を止める理由が、僕にはわからない。

N先生が来たら問いただしたいところだが、前回の入院のときのように衝突はしたくない。ここは黙って従おう。

まだ月曜日に採血があるはずだから、その結果でまた何か変わるかもしれない。


少し経って、薬剤師の方がきた。新しい薬が追加されると必ず説明しに来るのだ。


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「クラシエ柴苓湯エキス細粒」

余分な水分を取り、腎臓のはたらきを助け、むくみや下痢を改善します。

*胃部不快感、吐気、下痢、残尿感等が現れることがあります。

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下痢を改善するのに、下痢することがあります…って、明らかにおかしいだろ。「責任者呼んでこい!!」と言ってやりたいところだが、その責任者が目の前にいる。「分からないこととか不安なことはありませんか」と訊かれ、小心者の僕はもちろん何も言えないわけである。

まぁ、僕なりの解釈をすると、「下痢が良くなる場合と悪くなる場合がある一か八かのギャンブル薬」といったところか。

良薬苦しとは言うが、苦い薬が良い薬とは限らない。


【つづく】

入院日記09-2

2009-06-07 09:59:01 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
入院9日目第2話。


今日から新たに漢方薬を服用する。朝の薬を飲み終えて、しばらくしてからその漢方薬が届いた。朝の分から飲んでくださいとのことだ。明らかにタイミング逃してるじゃん。薬嫌い王決定戦があったらグランプリになる自信があるほどの僕が、朝の大量の薬を飲み終えてホッとしているのに、飲めだと…#
と、ブツブツ心で呟きながら、薬を確認すると、柴苓湯(サイレイトウ)と偉そうな名前のわりには、なんとも可愛い袋に入っている。


何も考えるな。
おそらく苦いし、臭い。


小袋の端を切って嫌な舌触りの粉を口に流し込む。

ひたすら飲み干すことだけを考えていたが、予想外の粉末の量で一気に飲み干せなかった。

う゛ー。やっぱり漢方の味がする。苦いというか臭いというか。苦味に関してはプレドニンほどではないが、吐き気を催すには十分だ。


僕の薬嫌いレベルがまたひとつ上がった。

【つづく】

入院日記09-1

2009-06-07 05:14:23 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院9日目


ここのところ朝方の下血が恒例となっている。昼間の安泰とはうってかわって夜になると腹痛と下痢が頻繁にやって来る。

今日も出血を確認し、憂鬱な朝を迎える。時刻はまだ起床時刻前の5時だ。ベージュのカーテンが淋しく輝いている。恐らくカーテンの向こう空にも、グレイの雲のカーテンがかかっているのだろう。

それでも、鏡を見るには十分の明るさがあった。

昨日から始めた髭抜き。残すは一番辛い鼻の下だけだ。できれば起床時刻までに終わらせたい。中途半端な状態を看護師に見られるのはいただけない。それは髭を抜き始めたときから気にしてる。
左右のバランスを保ちながら、上下のバランスを保ちながら。

口の回りはどうしても血が滲んでしまう。痛い。この痛みは快楽には変えることはできない。

起床時刻には一通りの髭を抜き終えた。辛かった。


こうして入院9日目がスタートした。

【つづく】