潰瘍性大腸炎で入院29日目第5話(6/25)
-悩みと病みと闇編-
消灯後。
深夜0時過ぎ。
病室をそっと抜け出す。
照明の落ちた薄暗い廊下。
僕が向かう先は、
一人になれる場所。
ここならばナニしてもバレない。
かといって悪いことをするわけじゃない
トイレの個室。
ただ、いつものように、
お腹が痛くなっただけだ。
今までは相棒が一緒だった。
今夜は一人だ。
点滴棒を転がさなくていい。
腹痛で起こされた頭は、体をふらつかせる。そんなときいつも支えてくれたのが点滴棒だった。それに今日気づいたのだ。
妙に手持ち無沙汰で歩いていると、三半規管がぐらつき、僕の体が傾いた。
「支えがない!」
慌てて廊下の手すりをつかむ。貧血も強いし、点滴がないときはより慎重にならないとな。
「支えか…。」
またしんみり考えてしまった。支えって大事だよな。トイレで腹痛と闘いながら、暗い廊下の帰り道、静まり返った病室のベッドで。
ひとり淋しくなった。
「人は支え合っていく生き物」だとか、「人は一人では生きていけない」だとかよく言うけれど、確かにそうだと思う。
でも、「支えがなきゃ生きていけない」というのも考えものだとも思う。
僕はひねくれ者だ。すぐに反対の意見を言いたくなる。こうして「ひとりでも生きてやる!」なんて強がったりする。
「支えが必要だなんて弱い人間だ。そんなんじゃダメだ。男なんてものは。」
でも、やっぱり支えてくる人が欲しい。
僕は混乱している。
一体どれが僕なのか、本心なのか。
素直な自分を晒すことを極端に拒んできたから、分からない。
自分の気持ちを内にしまい込んできたから、分からない。
分からない。
ただ「淋しい」ってこと。これは素直な気持ちだと思う。
最近そんなことばかり考えてる。悪い兆候かも知れない…。
-悩みと病みと闇-
…。
【29日目終了】
っていうかマイケルジャクソンが死んだって…。
マジかよぉ。
世も末なり。
-悩みと病みと闇編-
消灯後。
深夜0時過ぎ。
病室をそっと抜け出す。
照明の落ちた薄暗い廊下。
僕が向かう先は、
一人になれる場所。
ここならばナニしてもバレない。
かといって悪いことをするわけじゃない
トイレの個室。
ただ、いつものように、
お腹が痛くなっただけだ。
今までは相棒が一緒だった。
今夜は一人だ。
点滴棒を転がさなくていい。
腹痛で起こされた頭は、体をふらつかせる。そんなときいつも支えてくれたのが点滴棒だった。それに今日気づいたのだ。
妙に手持ち無沙汰で歩いていると、三半規管がぐらつき、僕の体が傾いた。
「支えがない!」
慌てて廊下の手すりをつかむ。貧血も強いし、点滴がないときはより慎重にならないとな。
「支えか…。」
またしんみり考えてしまった。支えって大事だよな。トイレで腹痛と闘いながら、暗い廊下の帰り道、静まり返った病室のベッドで。
ひとり淋しくなった。
「人は支え合っていく生き物」だとか、「人は一人では生きていけない」だとかよく言うけれど、確かにそうだと思う。
でも、「支えがなきゃ生きていけない」というのも考えものだとも思う。
僕はひねくれ者だ。すぐに反対の意見を言いたくなる。こうして「ひとりでも生きてやる!」なんて強がったりする。
「支えが必要だなんて弱い人間だ。そんなんじゃダメだ。男なんてものは。」
でも、やっぱり支えてくる人が欲しい。
僕は混乱している。
一体どれが僕なのか、本心なのか。
素直な自分を晒すことを極端に拒んできたから、分からない。
自分の気持ちを内にしまい込んできたから、分からない。
分からない。
ただ「淋しい」ってこと。これは素直な気持ちだと思う。
最近そんなことばかり考えてる。悪い兆候かも知れない…。
-悩みと病みと闇-
…。
【29日目終了】
っていうかマイケルジャクソンが死んだって…。
マジかよぉ。
世も末なり。