その名も、まめちゃん。-虹色流星号-

日本一ダメダメ男、まめぞの日記。
...今日もトホホな一日を過ごしました。
 *旧「その名も、たぁちゃん」

入院日記16-6

2009-06-14 20:02:06 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
入院16日目第6話。


久しぶりにミュージックステーションを見た。今日の出演者は自棄にお洒落だ。LIP SLIMEやVAMPS、宇宙人みたいな外国女性シンガーまで。

相変わらずジャニーズ(V6)はソロパート以外は口パクだし、外国女性シンガー(LADY GAGA)も口パク(-"-;)


そのあとに歌ったVAMPSのhydeが実に良かった。生の歌声はホント生き生きしていて、聴いていて気持ちいい。

歌い終わったあとに「コツン」と音が入った。hydeがマイクに頭をぶつけたのだ。しかもわざと。理由は簡単に想像できた。

「俺は歌っている。」

明らかに口パクに対する抵抗だ。僕がシンガーなら同じこと考える。

そんな愉快なMステを見終えて、眠りに就くも、今夜もヤケにお腹の機嫌が悪い。

【入院16日目終了】

入院日記16-5

2009-06-14 18:31:39 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
入院日記16日目第5話。


ついに噂の薬が処方された。プレドニンの副作用による骨粗鬆症防止のための薬だ。
「アクトネル」

この薬は飲み方がきっちり決まっている。つまり、少々危険が付きまとう薬なのだ。
薬剤科で作られた説明書と製薬会社からの説明書、更に薬に添えられた説明書と3つの説明書も一緒にやって来た。

どれも同じ内容だが、ここまで徹底していると、怖い薬ということが嫌なほど伝わってくる。

▼▲▼▲▼▲▼

1.起きたときに飲む

2.約180mlの水道水またはぬるま湯で飲む。ミネラルウォーターもダメ。

3.飲んでから30分間は水以外飲食禁止。他の薬もダメ。

4.飲んでから30分間横になってはいけない。

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薬の効果の面と、食道に炎症を起こす可能性がある面から飲み方がうるさいのだ。

僕にとっての問題点は水でなければいけないことと、朝から180mlという量だ。薬嫌い王決定戦の出場権を持っている僕は、水で薬を飲むのが苦手だ。しかも、潰瘍性大腸炎故に、朝から180mlなんて、いきなり昇天、トイレに召される覚悟をしなければならない。

実に面倒くさい薬が追加されたものだ。


まぁこれで新たな治療方針が固まった。

絶食+点滴(ビーフリード)x4+ラコールx2+薬11種類(43個)+ペンタサ注腸。


▼▲▼▲▼▲▼

「薬明細」

プレドニン 8錠
ペンタサ 8錠
セレキノン 3錠
ムコスタ 3錠
ラックビー 6包
ビオスリー 6錠
ガスロン 2錠
ザンタック 2錠
ワンアルファ 1錠
アクトネル 1錠
柴苓湯 3包

ペンタサ注腸 1本
プロパデルムクリーム1本

▲▼▲▼▲▼▲

僕は幼い頃からのトラウマで薬が苦手で大嫌いだが、毎日この量を飲んでいる。

これで薬嫌いを信じてもらうにはどうしたら良いものか…。

飲めずに吐き出した回数なら日本でもトップクラスなのは間違いないのだが。


【つづく】

入院日記16-4

2009-06-14 15:05:42 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
入院16日目第4話。


妹は2時間くらい滞在した。その間僕は、隣の患者の奥さんがやたらやかましいだとか、正面から突如消えた患者は奥さんにやたら甘えん坊だとかそんな話をした。

隣の患者の奥さんの口癖「酷いわよねえ!」が気に入ったらしい。隣の患者は胆嚢が悪くて食事ができないのだが、食べさせてもらえなんてヒドイというのが奥さんの持論だ。医師や看護師にも何度も食事させてもらえないかと訴えているが、「今食べたらまた悪くなる」「大分良くなってきているからもうちょっと」という返答を何度ももらっている。

患者自身が食べたいなんて言ってないのに奥さんだけがいつも騒いでる。

「食べさせてもらえないんじゃ酷いわよねえ」

因みにアクセントは「ねえ」の部分で、それがやけに耳障り、しかも口を開けば「酷いわよねえ」だからホントうんざりだ。

その奥さんが見舞いに来たのが見えた。実際に「酷いわよねえ」が聴きたいという妹の要望に答え病室に戻った。

「でも、食事できないんじゃ酷いよね。」
先に言ったのは妹だ。何を考えたのか奥さんを煽り出したのだ。それが功を制し、本場コテコテの「酷いわよねえ」を聞くことができニンマリ。


「お母さんが買っていったら苦笑いされたって雑誌どれ?」

ジュノンの事だ。明らかに女性向けの雑誌。奥の方にしまい込んだジュノンを取り出す。結局一度もページをめくることはなかった。

ルーキーズ特集でメンバー全員の顔写真が表紙に載っている。みんな笑顔でこっちを見てる。

僕、苦笑い。
妹、大爆笑。

ジュノンはそのまま妹が持って帰った。

ええ、結局妹は僕に何も置いていかなかったが…。


【つづく】

入院日記16-3

2009-06-14 12:44:01 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
入院16日目第3話。


妹は11時頃現れた。看護師に部屋を尋ねたら、面会は午後3時からですよとチクリとイヤミを言われたらしい。

確かに平日は午後3時からだが、他の患者さんの所も案外無視している。特に隣のベッドの患者さんなんかは、奥さんと娘さんが毎日12時頃現れる。

看護師さんの中で面会時間にうるさいのがいる。ちょうど今日は日勤だから、運悪くその看護師に聞いてしまったのだろう。

そう言われては気まずいので、病室ではなく、デイルームと名付けられた談話室へ移動した。

ほらね。

途中他の病室を垣間見ると、何組かの見舞い客がベッド横で話しをしている。


デイルームはそれなりに広く明るいので話が弾む。椅子が固いことを除けば案外居心地がいい。


妹は手ぶらだった。

いや、正確には鞄は持っていたが、つまり、お見舞いの品というか、差し入れというか、ワクワクするものを持ってはいなかった。

ちょっぴりがっかりタンタラリーン、だが顔には出さないように努めた。


ぉお!

いきなりテンションが上がる話になった。この消化器内科で看護助手を勤めているSさんが妹の中学の同級生だというのだ。

ぉお!

Sさんなら知っている。看護師の白い制服とは違い、微かに青い制服を着ている。そのせいもあってか、やたら清楚に見える女性。しかも、容姿うるわし。あの人だ。

ぉお!

病室に来る前に偶然会ったらしい。

「苗字が変わってたけどすぐにわかったよ。」

おぉ...。

右肩上がりに語尾かグングン急成長していたのに、大暴落である。

淡い希望は1分たりとももたなかった…。

【つづく】

入院日記16-2

2009-06-14 09:48:02 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
入院16日目第2話。


午前中に来るとの事だったが、待っているのと長く感じるので時間を早送りすることにした。定番のアレである。

iPodにSHUREのイヤホンをつなぎ、目にはタオルを乗せて、一種の仮死状態になる。
このイヤホンはホントに周りの音を打ち消すから、看護師が来ても気づかないことが多い。

ちょうど3曲聴き終え、ふと気になって生き返ってみる。

えええええっ!?

二つしかない目玉をうっかり落としそうになった。

タイムスリップ!?

時間にして15分程度の間に、部屋の様子がすっかり変わっていたのだ。

4人部屋の僕のベッドとは対角線に位置する患者は今日退院することになっていて、既に姿がなかった。ベッドもシーツか交換がなされていて、掃除も完了していた。

全く気づかなかった…


驚いたのは、むしろこっちだった。

同じ窓際の、つまり正面の患者さんも消えているのだ。退院ではない。正確に言うとベッドを他の病室に移動したのだ。

部屋の移動は、患者だけでなく使っているベッドごと移動になる。だからそれなりに大掛かりな作業になるし、物音も激しい。しかも、こちらも棚や冷蔵庫など全て清掃が完了し、窓が開いている。

全く気づかなかった…。

これはタイムスリップなんかじゃない。

仮死状態と言いながら僕はホントに死んでいたようだ。


もし、突然入院日記の更新が止まったら、仮死状態スーパーロングに突入したと思ってください。


【つづく】

入院日記16-1

2009-06-14 06:09:12 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院16日目。


憂鬱な夜が明けた。
想像を遥かに超える検査結果の悪さと、真夜中の執拗な腹痛劇。


天気がいい。憂鬱を吹き飛ばすには最高の天気だ。が、大腸のグスグズをまだ引きずっている。
本当にうつ病になってしまわないよう、無理やり何かをしようと考え、景気付けに一杯、コーヒーをいれることにした。

ネスカフェプレジデント。

洗面所にある給湯器から湯呑みにお湯を入れる。部屋に戻るや否や、あり得ないほどの激痛に襲われ、憂鬱も貧血も吹き飛ばしてトイレに駆け込む。

下血。

無理矢理テンションをあげ、偉そうな名前のコーヒーを飲んでリフレッシュしようぜ計画は、この瞬間に崩れ去った。

ダンディズムは奥が深い。

イライラと大腸のグスグズを抱えて部屋に戻り、まだ湯気のたっているお湯を乱暴に捨てた。

テンションなんか上がるわけねぇ#


携帯には入院中の僕宛に毎日毎日欠かさずメールが届く。哀しいことにスロット店のイベント情報だ。

お!?

それに紛れて妹からのメールが来ていた。休みだから見舞いに来るとの内容だ。

気分が相当滅入っていたので、ありがたい話だ。

【つづく】