その名も、まめちゃん。-虹色流星号-

日本一ダメダメ男、まめぞの日記。
...今日もトホホな一日を過ごしました。
 *旧「その名も、たぁちゃん」

入院日記26-6

2009-06-23 19:26:14 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院26日目第6話(6/22)
-hang in there!編-


女神さんは今、体を張って働いている。僕は病院で安静の身。僕にできることは、ここからエールを送ることだけだ。

-hang in there!-

僕の好きな言葉。
簡単に言うと「カンバレ」という意味だが、ちょっと違う。

漠然とした「ガンバレ」ではなくて、あるひとつのこと(目標)に対して「負けるな!」「くじけるな!」という「強いガンバレ」なんだ。だからこの言葉が好きなんだ。

 君は夢に向かって羽ばたく旅人
 僕は遠くで見守る祈り人
 二人の距離を越えて届けたい
 hang in there!


絵を描いた。デッサンもどき。昔から落書きが好きだった。今でも紙とボールペンがあれば描きたくなる。

僕のデッサンもどきは、鉛筆ではなく普通ボールペンを使う。100円で売ってる油性でも水性でも何でもいい。

ボールペンはインクの出がわがままだから鉛筆よりもずっと難しい。でもそれがかえって面白い。

ボールペンは使い方によっていろんな線と色が出せる。誰に教わったでもない、長い落書きぐせのなかで体得したスキルだ。

僕はこの自分流のボールペンによるデッサンもどきに自信を持っている。きっと他にいないでしょ、ボールペンでデッサンする奴なんて。

僕だけの趣味というか、特技というか、スキルというか、これだけは自信を持てることだ。

「真っ黒でワケわかんない」ってよく言われるけど、僕だけの表現だと自負している。


…っと、熱くか語りすぎたか。

そんな僕は「hang in there!」の絵を描いた。何故かモデルは羽の付いた虫になった。どうしてそうなったのかはいつもわからない。頭と心と右手に任せると、いろんな絵が描ける。

葉っぱに「hang in there!」と書いた。
女神さんへのメッセージ。
僕自身へのメッセージとも言えるかな。

今僕にできることを、ただやってみた。それだけのことだ。


夜には映画「鉄道員(ぽっぽや)」を見て、高倉健渋くてカッチョいいわ~としびれて寝た。


【26日目終了】

入院日記26-5

2009-06-23 17:28:44 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院26日目第5話(6/22)
-酷・隣の奥さん編-


隣の患者の奥さんの話をもうちょっと続けます。

患者さんは食べれないことを苦に思っていないし、治療だと理解している。それなのに奥さんだけがギャーすかキャーすか騒いでいるのだ。旦那さんが奥さんをシカトするときが多々ありそれが愉快でたまらない。

奥さんの酷な所は、「お腹痛いなんて言ったらダメだからねえ」「熱があっても正直に書いちゃダメだからねえ」ととんでもないことを執拗に言うことだ。もちろんアクセントは「ねえ」である。

ホントに旦那さんに良くなってもらいたいの?と不思議でならならない。

挙げ句の果てには、「あんたが食べれないから、悪いと思って美味しいもの食べに行けないんだからねえ。ホントは食べに行きたいのに!(`ヘ´)」と旦那を攻める始末。

そんなこと言わないでもいいじゃん、かわいそうに(-.-;)

「どうして良くならないの?」
「あなた○○したんじゃないの?」
「××したんじゃないの?」
「病院がいけないのかしらねえ」
…。

毎日毎日面会に来ては「酷いわよねえ」で始まり「酷いわよねえ」で終わる怒濤の文句。
僕は語尾の「ねえ」だけが耳から離れなくなるし…。

昨日も、今日も、明日もきっと…。


「奥さんがいけないんじゃないかな?」と旦那さんを救える勇気が、僕には足りない。すまねぇ。m(_ _)m


でも、みなさんどう思います?
奥さんが酷いわよねえ?


【つづく】

入院日記26-4

2009-06-23 16:25:11 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院26日目第4話(6/22)
-絶食ヒステリック編-


金曜日に退院したミノルくんのベッドは土日を挟んだので空いたままだったが、ついに新入りが患者さんが来た。

意味なく冷えピタを貼ったり、甘えん坊だったりすることのない、いたって普通の方だ。


問題は相変わらず隣のベッドで同じく絶食中の患者だ。いや、患者さんじゃないな、問題なのはその奥さんだ。

もはやヒステリックの息に達している。毎日まだ食べれないのかと騒ぎ立てる。そして決めゼリフを吐く。語尾にアクセントを置いて「酷いわよねえ」。食べれないのは病院のせいだと思い込んでる。

「いつになったら食べさせてもらえるんですか?」

聞き方がすでにおかしい。先生を見つけるや否やすかさず聞く。

「体が良くならないと…」

だいたいこんな返答でしめくられる。


土日が明けて、二日ぶりに会う先生にまた食って掛かる。

「いつになったら食べさせてもらえるんですか?」

隣の患者の担当医は消化器科の部長であり、市立病院の副院長のS木先生だ。いつも低温の響く声で余裕の対応をする。
今日は特に饒舌だ。

「おっ、また来たかその話」と張り切った対応だった。

「ここ(たんのう炎)が良くなってくれないことにはどうしようもないですよ。ハハハ。」

「1ヶ月も食べさせてもらえないなんて、(体に)大丈夫なんですか?」

皮肉たっぷりの声で聞く。

「この点滴は高カロリーで病院で過ごす分には何不自由しない量が入ってますよ。」

患者は僕が以前からこだわっている、中心静脈に栄養を入れる「IVH」をしている。

「だからって、いつまでも…」

「ハハハ。今食べたら確実に悪くなります。当分食べれません。じゃなきゃこんなの(IVH)いれませんよ。ハハハ。」

おおっ、ちょっと強気な発言。

「試してみます?旦那さん苦しんでのたうちまわるかもしれませんよ。ハハハ。」

おおっ、さらに攻めたぞ。余裕な返答の裏にはきっとイラッてしてるに違いない。

「…。」

奥さん無言。

「まぁ、今食べさせるのは『常識はずれ』です。ハハハ。」

だめ押しの一撃炸裂っ!!

「そういうことです」と言って他の病室へ消えていった。

すっかり言い負かされた奥さんは黙っていたが、先生がいなくなってすかさず口を開いた。


「酷いわよねえ」

アクセントはそう、後ろにおいて。

【つづく】

入院日記26-3

2009-06-23 14:07:47 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院26日目第3話(6/22)
-治療進展!新たな始まり編-


激動の月曜日。治療にも大きな変化が訪れた。

副作用が強く小さいくせに驚愕の苦味をもち、僕が毒薬と称するステロイド剤「プレドニン」を減らすことが決まった。

減らすのは6/25から。最大投与量の40mgにしてから予定通りの2週間だ。

最大量だった40mgから35mgに減る。粒でいうと一粒分だ。半粒ずつ(2.5mg)減らすか悩んでいたが、大腸の様子が良くなっているので、1粒減らすことになったのだ。
この減量の選択は、退院の時期に大きく影響を及ぼすので、このまま5mgずつ減らしていけたらいいのだが。あとは暴れん坊将軍の大腸さんのご機嫌次第だ。


さらに。

嬉しいことに、シャワーの許可が出た。いつもタオルで体を拭くだけだったが遂に!遂に!遂に!

看護師さん、いつもタオルくれなかったし…(グチグチ)


さらにさらに。

午後には、点滴を減らすことも決まった。1日4本だったのを明日から3本へ。これによって24時間繋ぎっぱなしだった点滴から夜中は解放される。

気楽になるのはもちろん、夜中のトイレも軽くなる可能性がある。僕の大腸さんは夜泣きが激しいから、そうなってくれると大変助かるのだが。

点滴を減らす代わりにラコールを1本増やす。これで1日3本(計600ml)飲むことになる。

ラコールとは簡単に言うとプロテインドリンクみたいなものだ。ドロッとしていて乳製品の甘くクセの強い味がする。苦手な方も多いようだが、僕は大好きだ。

ラコールがたくさん飲める。なんとも嬉しいことだ。

ただ不安なのは、口から入れるラコールが増えることで、大腸さんの機嫌を損ねる結果にならないかどうかだ。


採血の結果がでた。やはり貧血が進んでいた。毎朝の出血はまだ続いている。ヘモグロビンの値が10を切ったため、再び造血剤の点滴が追加されることも決まった。

2年近く続く貧血、そろそろ脱したいものよのぅ。

【つづく】

入院日記26-2

2009-06-23 11:49:44 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院26日目第2話(6/22)
-希望の朝編-


……。

もう日記すら書く気が失せてきた…。憂鬱だ。でも、ここでやめたらホントにうつ病になりかねない。

憂鬱なのに、書くのは昨日の外出時の楽しい話。更に憂鬱になる。

はぁ…。

はぁあ!?

8時ちょっと前、メールが届いた。律儀に毎朝8時にメールをよこすスロット店にしてはちょっと早い。

おっ!

おおっ!!

おおおおおっ!!!

女神さんだぁぁぁぁぁ!!

先日みた映画風に書くと「女神Haaaan!!!」っ感じ?いや、イメージが崩れるからボツだな。

茨城でお世話になっている所は、電波が届かないらしい。

ああ、今僕のテンションはバリ3からもう1本立っちゃいそうなのに…

ぅぅキュイーンヽ(≧γ≦)ゞ


-希望の朝-

 あた~らし~い あ~さがきた~♪
 きぼ~うの あ~さ~だ~♪

僕の頭の中でエンドレスリピートしているのは「ラジオ体操の歌」だ。

長い夜が明けた。
長い闇が明けた。

希望の朝だ。


「私も会いたい」って言ってくれた。優しい人だ。ほら、また涙溢れてる。


希望の朝はまだ始まったばかり、そこへ主治医のN先生がやって来た。


【つづく】(喜)

入院日記26-1

2009-06-23 07:45:03 | 潰瘍性大腸炎-入院日記4-
潰瘍性大腸炎で入院26日目第1話(6/22)-絶望の朝編-


メールが来た!!

夜中未定、女神さんからメールが届いた。長い長いメールだ。「全然気にしてないよ」といった内容で、優しい言葉が続いていた。

最後には写真付きで台風情報まで載せている。日本地図に気圧配置まで事細かに書いてある。更に今後どう移動するかも記されていて、僕の住む埼玉県は台風の移動軌道から外れたことを喜んでいた。

ホント優しい人だ(*^o^*)

…。

……。


-絶望の目覚め-

…夢か。

夢から覚めたことが悪夢だ…。

まだ薄暗い部屋、どしゃ降りの汗をかいていた。

「今何時だ。」

携帯を見る。時間より先に、メールが来ていないことが分かる。
何度も何度も、こうして無駄に起きてメールチェックしている。さっき確認したときから大して時間が動いていない。

どんな幸せな夢もしょせん短い夢か。

朝までが長い。もう一度女神さんの夢が見たい。次は大雪警報でもいい。

すっかり意気消沈した僕は無理やり寝ようとしたが、頭が冴えてしまい眠れなかった。

朝になれば女神さんから「おはよう」、「疲れて寝ちゃった」みたいなメールが来るかもしれない。


-絶望の朝-

月曜の朝は騒がしい。大半の患者さんが採血だ。土日は先生がいないからこの月曜にいつも大きな動きがある。

僕も月曜恒例の採血。体は思いの外調子がいい。大腸の暴れん坊も大分おとなしくなった。トイレの回数がついに1日4回と更に進展した。快挙だ。

それなのに、全くテンションが上がらない。

もう女神さんの起きている時間だ。携帯はうんともすんともかんともちんともいわない。確かにサイレントマナーモードにしているが、そういうことじゃない。

女神が消えた絶望の朝だ…。


【つづく】