goo blog サービス終了のお知らせ 

広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

中古バス続々

2017-01-26 00:03:56 | 津軽のいろいろ
年末年始の弘前では、弘南バスの新車に乗れた。
1年ぶりの来訪だっただけに、それ以外にも車両に変化があった。
なんか以前よりも小型バスをあまり見なかった気もした(その分中型バスが多い)けれど、気のせいかもしれないし、年末年始なので通常と運用が違ったのかもしれない。それはともかく、まずは、
土手町循環100円バス
土手町循環バスでは、基本的に一般路線とは区別された専用車両が使われている。これまでそれらは、自家用バス仕様の中古車が多かった。
↑このような路線バスタイプの車両は、昔はあった(ボロい車だった)が近年はなく、LED式先表示の土手町循環バスは初めて見た。「100円バス/土手町循環バス」と表示されるのか。

このバスは、「いすゞエルガミオ」と「日野レインボー2」の共通車種。いすゞと日野ではヘッドライトの形が違うのだが、初期に製造されたものは日野製でもいすゞと同じライトなので、区別できない。
弘南バスでは、これまでエルガミオは1台も購入しておらず、すべてレインボー2を採用していた。
したがって、最初見た時は、一般路線バス用のレインボー2が、年末年始態勢で循環バスの応援に入ったのかなと思った。

だけど、塗装が妙にきれい。
しかもナンバープレートは「10-24」なので、昨年末に入ったばかりの新車「10-43」とそう違わない。
社番は「11201-2」号車。この「112」は「いすゞで2000年に製造された」ことを意味する。
ということで、来たばかりのいすゞエルガミオの中古車だった。
弘南バスにエルガミオが導入されたのは、これが初めてかもしれない。とすれば、1999年の発売開始以来、17年経ってからの初登場。上記の通り、初期のレインボー2と外観は同一で目新しさはないけどね。
しかも、塗装変更の時などにはがされてしまったのか、「ISUZU」「ERGAmio」といった表示も見当たらないから、なおさら分かりにくい。
(再掲)既存のレインボー2【28日追記】この車はワンステップ。上のエルガミオとは側窓の高さが違うが、これは床の高さ=ステップの数が違うから。詳細は後述
新車で購入したレインボー2と比べて、正面の「K」ロゴが少し小さい。フロントガラス下のワイパーがある部分が、新車では車体と同じベージュ色で、こちらは黒いのも違う。
どこのバス会社でも、塗装変更時に意図したのかしないのか、細かな差異は出てしまうようだ。

社番「11201-2」は、「貸切や高速も含めた弘南バス保有の2000年のいすゞ製のバスで1台目」を意味する。製造年が基準で、中古車が来た場合は新車に続く番号が付与される。中古車なのに「01」なのは珍しい。
ということは、2000年当時はいすゞから1台も買っていなかったことになる。(買ったけど既に廃車になったという可能性もあるが)
当時は、日野レインボーや日野と三菱の小型バスは盛んに導入していた頃だが、貸切や高速用でいすゞを数台は導入しているかと思っていた。

最初は運転席側しか見なかったが、後でドア側を見たらびっくり。ただのエルガミオじゃなかった!
ちょっと分かりにくいかな

後ろにドアがある!!
弘南バスではどっちみち使わないが、車両中央部でなく後部に引き戸のドアが付いている!
後ろのドアは、主に西日本方面を中心に、昔のバスで見られた仕様だが、車椅子対応になった最近のバスでは、中ドアに統一されたと思っていた。エルガミオでこんな車があったとは!
※秋田中央交通には、もっと古い南海バスの中古で後ろにドアがある車がある。
【2023年1月8日追記・検診車(レントゲン車)で、バスベースのものでは、この位置に折戸のドアがある(トラックベースは後部もある)。秋田県総合保険事業団には、2015年のフルモデルチェンジ前のエルガの顔で、後寄り折戸、ツーステップの胃部検診車がある。ドアの種類は違うが、こうした需要に応えるため、後ろにドアを付けることは今でも可能なのだろう。】

小さいことだけど、後部には「乗降中」を表示する装置が設置されていた痕跡がある。その処理は雑で穴がそのまま開いていて、色が塗られていない。じゃあ、塗装を塗り替えてから取り外したの?

正面の行き先表示はLEDだけど、側面にも後部にもない。側面には弘南バスでは今なおよく使われる、板(鉄道業界ではサイドボードを略して「サボ」)をぶら下げている。土手町循環専用車両なのか。【26日追記】これまで弘南バスでは、LED式行き先表示は新車にしか採用されず、古い車と中古車は一貫して幕式表示だった。前だけとはいえ、中古車にLEDが設置されたのはこの車が初ではないだろうか。
一方で、乗れなかったので車内は不明だが、写真を拡大して見ると整理券発行器は設置されているようだ。土手町循環では整理券は使わない。運賃表示器の有無は不明(設置されていなければ、循環バス専用車両と断定できる)。【下の追記の通り、液晶式表示器搭載】
大みそかも元日も土手町循環に入っていたけれど、土手町循環優先使用車両みたいな位置づけなんだろうか。

座席は、標準的な路線バスのようで、少なくとも前方は1人掛け。
多くの車両が全部2人掛けだった土手町循環バスとしては、着席人数が減ってしまうことになる。でも、時期によっては乗降もままならないほど混雑する路線なので、個人的にはこれでいいと思う。長距離乗る人もいないのだから。

この車、ほかにも変わったところがある。
ワンステップではなく、ツーステップのようだ。そのため、側面の窓が、見慣れたエルガミオよりもやや上に位置している。エルガミオのツーステップはオプション仕様。
それに、走行音を聞くと、オートマっぽい。

かなりの珍車。前の所有者は?
調べたら、珍車だけに簡単に分かった。埼玉や茨城で展開する「朝日自動車」という、東武鉄道系列のバス会社が、同仕様のバスをまとまった数、保有していた。

【11月4日追記】
土手町循環バス用の中古エルガミオは、少なくとも2台在籍していた。2017年9月に、その2台に乗車できた。
もともとの仕様も、弘南バス譲渡時に改造された仕様も、2台に違いは見つけられなかった。強いて言えば、戸袋の出っ張ったところの降車合図ボタンの設置位置が違った。1台は他のボタンと同じ横向き、もう1台は前向き(座っていると見つけづらい)。他社の(特に古い)バスでも見られる差異ではあるが、この2台は同時に製造され、その製造時点から設置されたボタンのはずなのに、統一されていないのがおもしろい。

座席はほぼ全部が1人掛け。低い背もたれの一般的な路線バス用。ツーステップの分の天井の低さ、窓の位置の不自然さなどは感じなかった。エルガミオのオートマは、名古屋市営バスで乗って以来2度目の乗車だったが、滑らかで良好な加減速。
整理券は、従来の車両に搭載されていたものの使い回しか、インク式。運賃箱も、小田原機器製の旧タイプ。
運賃表示器だけは、レシップ製の液晶2画面の最新式。弘南バスの一般路線車のごく一部で搭載されているのと同じ、黒い外枠のもの。(秋田中央交通やJR東日本のレシップ製は、枠がグレー)
といっても100円バスだから、表示されるのは運賃よりもバス停名などの案内。バス停名は5か国後、弘前公園までの地図なども表示される。設定すれば一般路線の運賃表示にも対応しているということだろうか。(以上追記)


エルガミオ以外にも。
これも土手町循環
ナンバーは「952」なのでエルガミオの少し前の登録。
こちらは日野純正のレインボー、行き先表示は幕式で、土手町循環バスではこれまでにもあったタイプだから、違和感が少ない。
「51215-2」だから、中古エルガミオと同じ2000年製(当時はいすゞとの統合車種になる前)。「1215」だから弘南バスには、既に14台の2000年製日野車がある。
ところが、これも後ろにドアがあり、オートマのようで、座席からしても、おそらく朝日自動車の中古。
整理券発行器はある模様。
後ドアに「弘南バス」と表記
エルガミオでは後ろドアよりも後ろの車体部分に「弘南バス」と表記されているが、レインボーではそこが網になっているためか、ドアに書いている。秋田中央交通でもそうしていた。

一般路線バスではこれとそっくりな「954」が走っていた。弘前営業所以外の所属かな。
さらに、城東環状100円バスには、ナンバーは飛んでいるが同一仕様と思われる「10-16」が入っていた。
弘南バスでは、朝日自動車の中古車をまとまって導入したことになる。
【26日追記】車齢15年超の後ドアという珍仕様では、中古で引き取りたいバス会社は少ないのかもしれない。弘南バスなら後ドアは使わないし、これまでの自家用バスの寄せ集めのような車両群と比べても、この程度ならさして問題がなかったということかな。


城東環状100円バスで10-16に乗車できた。
城東環状は専用車両ではなく、和徳車庫の一般路線車が使われているので、運賃表示器があり、従来通りの7セグメント方式50コマ表示のレシップ製LED式。
車内はほぼ全席が1人掛け。
普通乗用車のものによく似たレバー(ただしPレンジがない)で操作する、トルクコンバーター式のオートマチックトランスミッション。
弘南バスでオートマのバスに乗るのは初めて。

日野のオートマといえば、タイミング悪い変速の秋田市中心市街地循環バス予備車のリエッセには、今も時々乗ることができる。
あとは、秋田市営バスの日野レインボー。1994年度導入の121~125号車がそうだった。
(再掲)
10-16は、秋田市営バスの車よりは6年ほど新しいことになるが、レバーや乗り心地、音はそっくりだった。忘れていた感覚を思い出した。
リエッセほどではないものの、変速時のショックがやや強いというか、ぎこちないのは、当時の日野の特徴なんだろうか。(秋田市交通局が入れていた、同時期の日産ディーゼルや三菱と比べてもそう感じる)

秋田市営バスのATレインボーは、他の車両と同じく中央交通へ譲渡されて使用されたのだが、その5台だけは早々(車齢15年弱ほど?)に廃車になってしまった(他社のオートマは、車齢20年を越えて今なお走っているものもある)。中央交通では、いろいろあって、扱いづらい車と判断したようだ。
このことを記憶する隣県の者としては、弘南バスさんは15年以上経ってから大量に入れてしまって、大丈夫なのかと、少々心配してしまう。
【28日追記】弘南バスの運転士さんたちは、オートマのバスの扱いに慣れていないはずだから、操作には充分気をつけてね。

ちなみに、エルガミオのオートマは、名古屋市営バスで乗ったことがあったが、乗り心地は良かった。【11月4日追記】弘南バスのも良かった。


さらにさらに、朝日自動車の中古かどうかは分からないが、中古レインボーをもう1台見た。
学園町線を走っていた、「930」「51214-2」号車。
窓枠は茶色だが、ドアは前だけのトップドア仕様。背もたれがやや高く、2人掛け席が多そうで、上記各車とは違う。MTかATかは不明。
バンパーが銀色ではなく、車体と同じベージュ色に塗装されているのが珍しい。


以上、弘南バスには新たな中古車が多数入っていた。
これまで土手町循環バスで使われていた自家用仕様のバスは、平成元年製造のもあったけれど、廃車されたのか、はたまた郊外の路線などで走り続けているのだろうか。子どもたちによる絵などラッピングがされていた車もあったが、新しい車両でもいずれ実施されるだろうか。

そういえば、以前の土手町循環バスでは、100円玉に手足が生えた黄色いステッカーを正面に貼っていたが、今回はそれがなく、フロントガラス右下に小さいものを出していた。不慣れな人には、ちょっと分かりづらくなってしまったかな。

弘南バスのその他いろいろは、また後日
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする