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広く浅く

今後はhttps://taic02.hatenablog.jp/で更新します

三島の水辺の植物

2017-04-09 21:04:24 | 動物・植物
今年はやや遅めながら、徐々に春らしくなってきた。
秋田県仙北市の刺巻湿原では、ミズバショウが咲いてきたとのこと。(「夏の思い出」の歌詞とは違い、平地ではミズバショウは早春の花)
ひっそりとミズバショウが生育する秋田市中央部の某所でも、咲いていた。

さて、もう1か月ほど経ってしまったけれど、始発こまちで上京し、静岡県へ。
以前も訪れた三島市は、街中をいくつもの清流が流れている。
その1つ、源兵衛川。今回、初めて川沿いをじっくり歩いた。川岸のみならず、飛び石などで川の中をずっと歩けるようになっており(落ちても大したケガはしなそう)、なかなか楽しい。

この日の三島は、期待したほど暖かくもなく、どちらかと言えば寒かった。
まだ冬のたたずまい?
川辺には緑色の若草もちらほらあるが、枯れ草が目立っていた。
進むと、遠くに大きな葉の中で、白い筒状の花らしきものを咲かせる植物を発見!
左奥に白い花?!
早春、水辺、筒状の白い花と言えば、ミズバショウか? さすが温暖で清流が流れる町!
と思いながら、近づくと…
カラーやないかーい!
近くで見れば、葉と花のバランス、花の形状からして、ミズバショウではなく、いわゆる「カラー」こと「オランダカイウ(またはその近縁種)」だった。
ミズバショウもカラーもサトイモ科ではあるが、属は異なる。
(再掲)これがミズバショウ
それにしても、今までカラーには鉢植えの観葉植物というイメージしかなく、露地のしかも水辺で生育していたのには驚いた。
露地で育つのは温暖な環境のせいもあるが、「カラー」は特定の種名ではなく総称だそうで、種や品種によっては水を好むのだろう。

源兵衛川だけでも数か所で、カラーを見かけた。三島市の観光のホームページでも、当然のように「源兵衛川のカラー」の写真が掲載されていた。
そんなふうに、カラーが三島の風景になんとなく溶け込んでしまっているものの、日本原産ではない植物だから、栽培されていたものが野生化した、いわば「野良カラー」だろう。
キショウブなどのように、在来の生態系に影響を及ぼす植物とはされていないようだけど、本来の姿ではないわけであって、個人的にはちょっと気になってしまった。

近くを伊豆箱根鉄道駿豆線が走っており、タイミング良く、JRから乗り入れる修善寺行き特急「踊り子」が通過。
踊り子とカラー
かつては上野-大宮の「新幹線リレー号」にも使われていたこの185系電車も、近いうちの引退が決まったとか。


ほかにも源兵衛川沿いで見かけた植物の花。
これは秋田でも見たことあるけど、なんだっけ?
クローバーっぽい形のピンク色の花。タデ科の「ヒメツルソバ」のようだ。図鑑における一般的な開花時期よりは早く咲いている。これも在来種ではない。

【9日追記】上の写真下に写っている葉は、クレソンこと「オランダガラシ」。これも帰化植物で、要注意外来生物指定。

ユキヤナギ
春らしい花だけど、これも時期が早い。
秋田では、ソメイヨシノと同じかちょっと後、春本番の花というイメージなのに。


最後。川ではない、庭などの複数の場所で、葉が出かけの低木が花を咲かせていた。花は春らしく黄色で、かつ大ぶりで目立つ。枝は若干ツル状というか枝垂れている。
 
秋田では見たことがないと思う。
花は花弁が二層に重なる「二重(ふたえ)咲き」でおしべがない。おしべとなるべき部分が花弁に変わってしまった「花の器官形成のABCモデル」で説明がつく、典型ですな。

この植物は、モクセイ科「オウバイ」。※「ロウバイ」とは別。
「黄梅」だがウメの仲間(バラ科)ではなく、ジャスミンの仲間。でも香りは少ないそうだ。
ヒマラヤ~中国の原産で、おしべがないから実がならない。
原産地からすれば秋田でも育ちそうな感じだけど、耐寒性がなくて育たないのか、単に見たことがないだけなのか。


以上、ひと足早く春を感じた、三島の水辺だった。※旅行記の続きはこちら
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こも巻きの是非

2017-03-07 00:14:41 | 動物・植物
3月5日は二十四節気の啓蟄。冬眠していた虫が起き出す頃とされている。
その連想からか、啓蟄前後に「菰(こも)」を取り外す作業を行う施設などがある。
こもは、木の幹にむしろのようなものを巻きつけて縛り、そこに害虫を呼び寄せて越冬させるもの。彼らがまだ寝ている間に、こもを取り外して燃やしてしまうことで、害虫を退治するという狙い。
(再掲)秋田市内の某寺院のこも巻き
秋田市の天徳寺でも行われ、立冬(かな?)のこも巻き作業とともに、毎年、多くのマスコミが報道する。寺院側からマスコミを呼んでいるのだろうか。今年は啓蟄が日曜日だったが、変わらず実施され、報道された。
NHK山形放送局によれば、鶴岡市の鶴岡公園では、6日に実施。

前も触れたことがあったが、こもには、害虫退治としての意味は低いように思えてならない。次のような理由から。
・益虫も“退治”してしまう可能性。
益虫/害虫は人間が決めつけた概念。虫たちは自分がどちらかなんて気にしない。ちょうどいい越冬場所だと、みんなこもへ入ってしまうだろう。害虫とともに益虫の一定数も焼かれているに違いない。

・幹にしがみつく害虫は?
テレビで取り外し作業の映像を見ると、こもを取り外して集めるだけ。
虫たちは、こもの中で越冬するとは限らない。こもの下の幹側にしがみついている可能性もある。
こもを外しただけでは、そうした虫を退治できず、単なる越冬場所の提供に過ぎない。虫を退治したいなら、ほうきで幹をこするとかしないといけないと思う。

・こもの外し方
今年の天徳寺と鶴岡公園のこもの外し方を映像で見て、初めて気づいた。
天徳寺では、おそらくなんの気も遣わずに、こもを一気にめくってはがしていた。鶴岡公園では、くるくると巻物を作るように丸めながら、はがしていた。
天徳寺方式のほうが作業時間と手間は短縮できそう。しかし、はがすときの勢いで、付着していた虫が落ちて、結果的に“助けて”しまうことになる可能性が高いと思う。
おそらく鶴岡では、そのことを意識して、あえて手間のかかるやり方をしているのではないだろうか。

以上から、個人的には、こもには科学的な効果はきわめて低く、現実的には「季節の風物詩」以外の役割はないと考える。
こもを巻いている側にも言い分はあるだろうし、季節の風物詩に金や手間をかけるかどうかはそれぞれの判断ではある。


Wikipediaに出ているが、兵庫県立大学が10年ほど前に姫路城で行った調査では、こもに付着するのはクモなど害虫ではない虫がほとんどという結果が出た。姫路城では、昨シーズンからこも巻きを廃止したという。
皇居外苑や京都御苑では、それ以前からやっていないという。弘前公園や秋田市の千秋公園なんかも、やっていないのではないだろうか。
日本生態学会のホームページに、その研究の要旨(http://www.esj.ne.jp/meeting/abst/55/B2-15.html)が出ていたので見ると、害虫は「こもを外した部分の幹の割れ目に残るものが見られた」そうだ。
一方、こも側には害虫よりも益虫のほうが多かったことから、「益虫に越冬場所を提供して増やす効果が大き」く、「活用の仕方によっては益虫を増やし、環境に負荷をかけない害虫防除法としての利点がある。」としている。
なるほど。益虫にこもで越冬してもらって、そのこもを焼かずに、こもから出た春以降に害虫を食べてもらおうという、まったく逆かつ長期的な視点になれば、こもの使いみちがあるのかもしれないということか。

「こもは無意味」だと決めつけてしまっていた者として、そういう発想の転換に、はっとさせられた。
外したこもを焼かずに堆肥にするとかできれば、さらに環境に優しくなるのかもしれない。

それにしても、本来なら自然や生き物を大切にするべきであろうお寺というところが、“無益な殺生”とも受け取れるこも巻きを行い、しかもそれをマスコミを通して“宣伝”するようなことには、やっぱり、なんか釈然としないもの【7日補足・パフォーマンス感(?)みたいなもの】を感じてしまう。あくまで私見ですし、檀家でもない者がとやかく言うべきではないでしょうけれど。
【7日追記】マスコミを呼ぶのなら、いっそ、こもを焼く時に、虫たちの霊を慰めるべくお経をあげて、そこも取材させるとかしたらいかがでしょう。
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動植物の話題2016

2017-01-05 00:18:15 | 動物・植物
2016年の日本の科学分野では、新元素ニッポニウム、オートファジー研究でノーベル賞受賞が二大ニュースか。
動植物関係を中心に、個人的に気になったものを記録しておく。

・4分割と絶滅危機
これまで「種(しゅ)」としては「キリン」1種で、その中で地理的に隔離されるなどしたバリエーションの「亜種」が9~12あるとされてきた。日本の動物園では、そのうち「アミメキリン」または「マサイキリン」が飼育されている。

それが、DNAの解析によって亜種をグループ分けして種に格上げして、4つの種に分割することが提唱された。現行のアミメとマサイは、それぞれ単独で種として独立することになる。
学会での合意形成などもあるだろうから、結論はまだ分からないのかな。

年末にはそのキリンが「絶滅危惧種リスト(レッドリスト)」に入った。


・東西分割
ニホンアマガエルは、東日本と西日本で遺伝的な違いが大きく、別種とするべきではないかという発見。


・攻撃的
北海道とロシアで、自分の殻を動かして(振り回して)外敵の昆虫を撃退するカタツムリを発見。


・長生き
大西洋や北極海にいる「ニシオンデンザメ」というサメに、約400歳のものが見つかった。セキツイ動物としては最高齢。
ちなみにこれまで知られていたのは、211歳のクジラだそう。


・ニャーと鳴く
「探偵ナイトスクープ」に「ニャーと鳴くウシガエルがいるらしい」という依頼。
実験用に大量にウシガエルを扱う業者に行って107? 匹を調査し、103匹目がほんとに「ニャー」と言った。
「200匹に1匹くらい」はいるらしい。

【2021年9月12日追記】2021年9月12日放送のテレビ朝日「ナニコレ珍百景」でも取り上げられたが、ニャーと鳴く理由の説明がナイトスクープと異なった。
広島大学 両生類研究センターの教員が「いわゆる「苦痛音」とよばれる、ストレスを感じた時に出す鳴き声」「ウシガエルは警戒心が強く、苦痛音を出す前に逃げてしまうことが多い(ので撮影できたのは珍しい)」と説明。


・絶滅危機
2015年末辺りかららしいが、バナナに絶滅危機説。「新パナマ病」という病気が蔓延しているため。

実際には、品種によって病気の抵抗性が違い、国によって流行度合いが違っていて、すぐに全部のバナナが絶滅するというわけではないらしい。日本のスーパーでも、昨年の一時期は値上がり傾向だったものの、今はいくぶん落ち着いた印象。
【9日補足】2014~2015年頃にはフィリピンで干ばつが発生し、2015年には日本への輸出量が8割に減っていた。病気よりもこれが値上がりに影響したのかも。
でも、単一の品種が多く栽培されているのは、こういう時が怖い【7日追記・「怖い」だけでなく、利用させてもらう人間としては「選択の余地が狭まって、つまらない」】。ソメイヨシノしかり、ダイコン(「耐病総太り」品種)しかり。こういうのこそ「ダイバーシティ(多様性)」が必要かも。


・絶滅はしないけど
北海道の大雨で、地域によっては農作物に甚大な被害。他地域の悪天候もあったのか、中でもニンジンはとても値上がりした。
以前はM~Lサイズ1本30円とか3本1袋98円とかで買えたのが、1本80円や小さいのが3本で170円などに。現在は1本50円程度まで戻ってきている。
青森県はニンジン産地だけど、秋田には期待したほど流通してこなかった。秋田県産ニンジンなどほとんど見なかった。秋田でもっと作れば、こういう時にいいのでは?


・鳥インフルエンザ
野鳥から感染したと考えられる鳥インフルエンザが各地で発生。
養鶏場のほか、秋田市大森山動物園と名古屋市東山動植物園でも発生し、大森山では冬期開園を中止。
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ガガイモ

2016-12-21 22:56:47 | 動物・植物
昨年の秋、秋田市中央部の川沿いの道のフェンスに、変わったツル植物が生えているのに気づいた。一昨年以前も通っている場所だけど、気づかないでいたようだ。
雰囲気は、雑草系ツル植物として一般的なヘクソカズラに似ているものの、果実が違う。この記事後半に写真が出てきますが、とても独特で、ある意味グロテスクかも。
名前は思い浮かばなかったけれど、こういう植物もあったような…
調べるとガガイモ科ガガイモ属の「ガガイモ」という植物だった。そういえば覚えがある名だけど、名前もインパクトがある。

多年草なので今年もツルを伸ばした。※木でなく草なので、地上部は冬に枯れ、春に根元から新たに伸びる。
9月下旬からの観察記録。
左にはヨウシュヤマゴボウも
9月下旬、緑の葉を茂らせるガガイモ。小さな花が咲いている。
葉の形、花が小さく白&赤の組み合わせでなのがヘクソカズラに似ているが、近縁ではない。
ガガイモの花
複数の花がいくつかまとまって咲くタイプ。
1つ1つの花はヒトデのような形。花弁が5つあるように見えるが、基はつながっていて、先端で裂けている構造。花弁の裏面は白く、表が赤紫で白い毛が生えている。
かわいらしいようにも、気持ち悪いようにも見えてしまう。においはかいでないけど、どうなんだろう。

実際にはもっと早くから花が咲いていたようで、9月下旬で果実がぶら下がる部分もあった。
これがガガイモの実!
一見、アケビかと思ってしまうけれど、アケビより細長く、角張って、先端ほど細い形状で硬そう。(アケビとも近縁ではない)
花と共存
やがて果実がいくぶん膨らんできて、表面にボツボツと突起が出てくるとともに、色が紫色っぽくなる。【22日追記】この辺りから、気味悪さが増してくる。
まとまって実る
花の数に比べれば果実は少ない。


さあ。ここからがガガイモのクライマックス。
どんな果実でも、最後は成熟して種を残すわけですが、ガガイモではどういう形でそれをするか。
間が空いて11月中旬。
上のまとまった果実。葉は枯れ落ちた
枯れかけたツルに、乾燥した果実がついていた。
よく見ると、果実の1か所が縦に裂けている。そこに種が入っている。裂けた中に種があるというのは、アケビみたいだけど、そのスタイルは違う。
 11月下旬。中に茶色い種と白いモノ?
そして、
綿毛つき種!
ガガイモは、綿毛が付いた種を、果実から飛ばすのです!
タンポポもそうだけど、ガガイモは種が飛び立つ場所が斬新だし、サイズが大きい。
その後、綿毛と種はすっかり飛んでなくなり、空っぽになった果実がよりいっそうカラカラに乾いて残り、やがて土に還りつつある。

ガガイモ科には庭でたまに植えられる「トウワタ」という植物もあるが、それも綿毛ができるそうだ。
ガガイモの綿毛は、いわゆる「ケセランパサラン」として扱われたり、大昔は朱肉に使ったり(色を染み込ませたということか。ヨモギの毛も使ったそうだ)した。
また、日本神話では、「スクナビコナ」という神様が、ガガイモの実を半分に割った舟に乗って、やって来たそうだ。
「ガガイモ」という不思議な名前には諸説あるそうだ。「イモ」は「芋」で、根あるいは果実を芋に見立てたとか。「ガガ」については、日本神話に関係していそう(少々難しいお話)。

気持ち悪いなんて感じてしまったけれど、日本に自生し、古くから人々に親しまれてきた植物のようだ。
ここでしか見たことがないけれど、ほかのどこかでも綿毛を飛ばしていることだろう。
このシリーズ定番の結びですが、今回も、まだまだ知らない植物があるものだと思わされた。

【2022年9月25日追記】この場所のガガイモは、この翌2017年くらいまでは生えていた気がするが、2020年頃以降になるとなくなってしまった。

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蕗消滅/芝交代

2016-09-07 23:48:20 | 動物・植物
猛暑の中、適切に管理されずに枯れかけて、雨が降って多少復活しつつあった、秋田駅前の秋田蕗(標準和名アキタブキ)。
前回アップした直後の8月26日頃には、畑というか花壇を囲っていたアクリル板やむしろが取り外された。
いくぶんのびのびとしたかな

大屋根の外に位置するので、雨は降り注ぐ
見る角度によっては、それなりのフキ畑っぽい印象を受けなくもなくなった。今後はこれでいくのかと思っていたら、それから1週間ほどの間で…
なくなってしまった!
地上部が撤去され、土がきれいにならされている。地下部(根)は残っているのか、撤去されたのか不明。

秋田蕗の本格的な栽培方法は知らないので、これが正しいやり方なのか、“失敗をリセット”した結果なのかは不明。
ただ、ここまできれいに撤去しなくても、放っておいてもそれなりに育つと思うけど…

説明看板は残っているから、事情を知らない人がここを見たら、どう思うだろう。自販機じゃないけど、「調整中」とか書いてもよさそう。
今後、新たに植え直すということだろうか。

※続きはこの記事後半


もう1つ。
山王第一街区公園では、茂っていたシロツメクサが刈られた。7月末(リンク先後半)には、芝生っぽい雰囲気になりつつあった。
フキと同様、猛暑とたまの大雨に遭遇した1か月後の今は…
青々とした草原?
シロツメクサではない草が全面に生い茂り、ぱっと見は、芝生もしくは草原。
“主役”が交代したようだ。
クローバーよりは芝っぽい
新しい主役は、先がとがった固めの葉で、芝っぽい。ネコジャラシ風の穂がぴょんぴょん高く突き出ているものもあり、イネ科の植物のようだ。
芝生にする芝もイネ科だけど、これはそれとは違いそう。ネコジャラシ(エノコログサ)もイネ科だけどそれとも別っぽい。忘れなければ後で再度確認しましょう。

ところどころ土が露出している箇所もあるし、草丈が均一でなく穂も飛び出ているから、サッカーなど動きまわるスポーツをする場所としては、最適とはいえなさそう。軽く遊んだり、寝っ転がるにはいいだろうけど。
以前も書いたように、昔は地面が露出して、サッカーができていた。管理する秋田市としては、この広大な土地をどのように使うつもりで、こうしているのだろうか。そもそも、クローバーを刈った後に新たに別の草が生えてきたことは、秋田市の思惑に沿ったものなのだろうか。

続きはこの記事後半

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蕗・ヤブガラシその後

2016-08-24 00:09:49 | 動物・植物
植物の続報2つ。
猛暑の中、水やりされず、枯れかけていた、秋田駅前の秋田蕗(アキタブキ)。
(再掲)ぐったり
その後、8月15日に1.0ミリだけ久々に雨が降った。その翌日、
シャキーン!
明らかに茎が元気になって立ち上がっている。これで枯死は免れた。
この後、17日と22日には大量に雨が降ったが、フキの状態はほぼ変わらず。
見栄えは…
もちろん、既に枯れてしまった部分の葉が復活することはない。
残った部分で光合成をして、もしかしたら新たな葉(葉柄)が下から生えてくるかもしれない。

わずか1ミリ降っただけで復活するのなら、日頃から様子を見て散水してやればいいのに。
【追記】この後、26日までにアクリル板やむしろによる囲いが撤去されてしまった。フキはそのままの状態。
さらにその後、9月2日までに、地上部がすべて撤去(地下部は不明)され、土だけになってしまった


昨年発見した、雑草のヤブガラシの葉に斑が入っているもの。
地上部は枯れても、根は翌年以降も残る多年草のヤブガラシだから、今シーズンはどうなっているだろう。
今年も生えている
ツルがごちゃごちゃするほど伸びきってはいない段階ながら、もう花は咲いていた。その中に、
今年も斑入り!
昨シーズン同様、1本のツルのうち、一部の葉にだけ斑入りが生じている。
また、昨シーズンは、斑入りが生じた葉では、まんべんなく斑が入っている感じだったが、現段階では、葉の付け根側から葉脈に沿って色素が抜けたかのように見受けられる斑の入り方。
やっぱり、ウイルス感染とか病的な斑入りなんだろうか。それにしては他に広がらないのもおかしいし…

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米粒詰草

2016-07-13 19:27:53 | 動物・植物
先日、クローバーことシロツメクサを取り上げた(秋田の季節・風景カテゴリーにしています)。
外観からは想像しにくいけれど、シロツメクサはマメ科。強いて言えば、葉っぱが3枚1組なのはマメ科っぽいかな。
マメ科の中では「シャジクソウ属」に属する。シャジクソウ属には「○○ツメクサ」という和名のものが多いが、日本に自生する(帰化植物でないもの)のは1種だけで、それが「シャジクソウ(車軸草)」だそう。
いわゆるレンゲ、レンゲソウの「ゲンゲ」も似た感じがするが、こちらはマメ科ゲンゲ属。

で、クローバーのことを調べた時、シロツメクサとムラサキツメクサしか知らなかったシャジクソウ属には、ほかにもいくつかの種があり、日本に帰化していることを知った。
秋田市内の遊歩道
シロツメクサと競合するように、地表を覆う植物があった。小さな黄色い花を咲かせている。シロツメクサよりは、全体的に小ぶり。葉や花の形などの雰囲気は、ハコベ(ナデシコ科)にどことなく似ている。

これまでならこれを見ても、なんか草が生えている、せいぜい、小さい黄色い花だからカタバミかな? ぐらいで気にも留めなかっただろう。
今回は、シャジクソウ属の予備知識があってピンと来た。
これもシャジクソウ属だ!
手前はハマヒルガオの葉、奥は枯れたブタナ
「コメツブツメクサ」だと思われる。
別属のコメツブウマゴヤシなどよく似た植物もあるが、コメツブツメクサのはず。
名前は、全体に小さいから「米粒」なんだろうか? 花が色のついた米粒のような形にも見えなくもない。

よく見れば、花の造りや3枚1組の葉っぱはシロツメクサに共通する。
葉っぱの付き方は、それぞれの葉や花が独立した茎(柄)を持つシロツメクサと違って、1本の茎に複数の葉も花も付いている(それが普通の植物だけど)。そのさまが「車軸」っぽい。これで「四つ葉」が起こるのかは分からないけど、見つけるのは難易度が高そう。
シロツメクサとコメツブツメクサの攻防
この遊歩道では、比較的広範囲にコメツブツメクサが点々と生えていた。ここ以外の場所では、今のところ見つけられない【2019年6月20日訂正・注意して見れば、そこそこ見かける】。シロツメクサほどは一般的でない植物のようだ。

※属は異なるものの、似たような植物「ミヤコグサ」について

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八重のドクダミ

2016-07-06 18:12:53 | 動物・植物
シロツメクサバイカウツギ(リンク先後半)など、初夏は白い花が多く咲く季節。
民家の庭などに生える身近なものとしては、ドクダミもある。

触れたり草刈りをしたりすると独特のにおいが漂い、日陰のじめっとした場所を好む傾向があり、明るい印象はない植物。
一方で乾いた場所でも生育でき、かつ強靭なようで、空き地など放ったらかしにされた土地では、スギナととともにはびこっている植物でもある。
それでも、白い花が咲けば、少しは違った目で見ることができる。

こんなドクダミを見かけた。
後ろの黄色い花はビヨウヤナギ。それも見事だけど手前の白い花
葉っぱからすれば間違いなくドクダミだけど、なんか豪華?!
花1つ当たりの白い部分が多く、マルチーズか何かのモコモコした動物の顔みたいな印象。そして、普通のドクダミよりも花が縦に長い(天地方向の高さがある)感じ。
こんな花
「八重咲き」のドクダミなのです!
八重咲きとは、花弁(花びら)が幾重にも取り巻いて重なって咲くタイプの花のこと。
横から見る
下の花弁ほど大きく(横方向に長く)、上は小さいため、全体としてピラミッド形に見える。
他の植物の八重咲きよりも、花弁の各層の間の間隔が広い。

実は今まで「花弁」としたけれど、ドクダミの花弁のように見える白い部分は、花弁ではない。葉の一種である「苞(ほう)」あるいは「総苞(そうほう)」と呼ばれるもの。※ヤマボウシなど同じ咲き方をする植物はいくつかある。
だから、ドクダミの場合、他の八重咲き植物とは少々違うのかもしれない。他に苞が八重になる植物って、あるだろうか。

普通の一重咲きのドクダミ
一重のドクダミでは、苞の上につんと突き出たもじゃもじゃした部分だけが、本当の花。
八重のドクダミでも、もじゃもじゃ部分はある。八重の苞が、その突き出た部分の途中からも出ているように見える。
一重では「もじゃもじゃの下に」ある苞が、八重では「もじゃもじゃの途中にも」あるというのも、おもしろい。普通の花弁の八重咲きでは、考えられないことだと思う。違うメカニズムなんだろうか。

花弁の八重咲きでは、「おしべやめしべが花弁に変わってしまった」ことにより八重咲きになるという仕組みのものが多い。だから、種を作ることはできないものが多い。3つの遺伝子が組み合わさって働くことで花の器官が形成される「ABCモデル」という理論(今は高校の生物でも習うらしい)があり、それでそのような八重咲きが起きる説明がつく。(梅のように八重でもおしべ・めしべができて種ができるものもあり、それはまた違うのかも)
ドクダミでは、そもそも花弁じゃないし、おしべ・めしべらしきものもあるから、ABCモデルとは関係ないのかもしれないし、種はできそう。


八重のドクダミは、全国的にちらほら存在するようだけど、比較的珍しい部類のようだ。当然、葉っぱだけだと区別がつかないから、確認できる時期は限られる。
僕は昨年、秋田市内で初めて見かけ、今年もう1か所で見つけた。どちらも、人の手で植えられたと思われる場所。(本記事の写真は両方で撮影)
なかなかかわいい

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ケヤキ・蕗その後

2016-05-27 00:28:12 | 動物・植物
植物についての以前の続き2つ。
秋田市内では、昨秋、うまく紅葉せず、葉っぱがチリチリに枯れたケヤキが散見された。
大町の二丁目橋たもと、那波家の水汲み場跡のケヤキも部分的にそうなっており、冬になっても(この記事中ほど)、さらに春になっても、茶色く枯れた葉がそれなりの数くっついていた。
4月末。芽吹きの始まり
今年は、川と反対の西側の一部で芽吹きが早く、後に全体に進んでいった。毎年こうだっけ? 【27日追記】2011年は均一に芽吹いていたようだ。
西側。部分的に芽吹いている

5月中旬。チリチリの葉がある東側も若葉が茂る

チリチリの葉っぱはどうなったか。
5月初め。左上の奥は若葉。手前がチリチリ

5月中旬
芽吹き後もチリチリの葉がまだ残っており、その枝からは新しい葉が芽吹いていない。つまり、枝が部分的に枯れてしまっている。
単に気候のせいで紅葉できなかったのではなく、木側の事情もあってチリチリになり、それが落ちずにいたようだ。

ただし、チリチリ葉っぱだったものの、春までにそれが落ちた枝からは、芽吹いているようだ。「枯れた葉を落とす」ということも、生きていないとできないのだろう。

ケヤキでは、こういう部分的に枯れ枝が発生するのはよく見かける。この程度なら、木が弱っているわけではないだろう。(将来的には気にかけたほうがよさそうだし、下が道路の場合は落下して事故になる危険があるから切除するべきだけど)



もう1つはアキタブキ(秋田蕗)の生長。※前回はこちら
秋田駅前アゴラ広場。
今週初め
前よりは伸びているものの、まだ普通のフキサイズにも見える。

比較させてもらっている、民家のお庭。前回の段階でだいぶ大きくなっていた。5月中旬では、
デカっ!
サイズ感が分かりにくいけれど、傘にできるサイズ(実用性はともかく)の葉が3枚。
下に茂っている葉でさえ、アゴラ広場のより大きい。

環境のせいか、品種が違うのか。駅前の秋田蕗も早く大きくなってね。
【27日追記】秋田蕗の主な産地は秋田市仁井田のほか、鹿角市花輪でも栽培されているそうだ。↑このように売ることを目的としない民家の庭などでは、県内各地にあるのだろう。

※続きはこちら

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看板雪柳

2016-05-05 13:51:44 | 動物・植物
桜と同時期に、白い小さな花を咲かせるユキヤナギ。※過去の記事
こんなユキヤナギが(4月23日撮影)
ショッピングモールの駐車場と道路を隔てる植え込みが部分的にユキヤナギで、こんもりと盛大に咲いていた。ちゃんと刈り込んで仕立てれば、仁井田大野の生け垣に負けないだろう。

これをよく見ると…
びよーん
上の写真では右手前に緑色の看板が立っていて、その上部にユキヤナギ(と常緑の別の木)が飛び出ている。
単に看板の裏側(=駐車場内を向いている面)を枝が覆っているのだろうかと、反対の駐車場内(ホームセンターの屋外売り場と化して商品が置かれている)へ回ると…
文字が見える
駐車場内の面も枝がかかっておらず、書かれた文字が読める。ということは…
看板の中から枝が!
この看板は、1枚の板ではなく、2枚の板をすき間を置いて背中合わせにしたことにより厚さがある箱状の構造で、その内部を枝が貫通し、てっぺんで花や葉を広げているのであった。
下を見ると、
ごちゃごちゃしていますが
看板の下のすき間から“侵入”し、まっすぐ上を目指したと思われる。“ど根性系(?)”植物に入れても良いとは思うものの、隣でこんもりと花を咲かせている株と根がつながった同じ株だろうから、インパクトは弱いかな。


ここで、この看板に注目。
片面にしか文字を書かないのだし、箱状でなく板で作ればこんなことにはならないし、そもそも安くつきそう。
ここは、ホームセンターのほか、秋田駅前の鎌田会館にあった全国で23店目にオープンしたミスタードーナツの流れを汲む店舗(鎌田会館倒産後も営業中。直営化されたはず)や、ネコの足跡の宝くじ売り場、マックスバリュ広面店などがあるショッピングモール。
1995年にオープンし、モール全体の管理運営はマックスバリュ東北(当時は、北日本ウエルマートとして発足直後。スーパーもウエルマート広面店)のはず。その当時からの看板だろうか。【7日訂正】このショッピングモールは、マックスバリュではなくホームセンターのホーマックの所有とのこと。コメント参照。

他では見たことがない回りくどい文章。要は「当駐車場内で発生したトラブルには、一切責任を負いません」ってことでしょ。
ゴシック体だけど、どことなく手書きっぽい。さらに5年くらい前の昭和末期~平成初期のスタイルにも感じるが、そんなもんなのでしょう。
この場所のことを「広面S.C.」、つまり「広面ショッピングセンター」としている。そういう名称であることは知っていたけれど、今も昔も一般にはほとんど使わない呼び名だと思う。(広面のマックスバリュとか、ネコの足跡の宝くじ売り場とか、大学病院の横とかさまざまな通称がありそう)
盤面の文字は消えることもなく明瞭に判読できるのは、看板としての使命を果たしているのだからご立派。
あと、看板の地色は、ライバルのスーパー「いとく」を連想させられる。

ユキヤナギの枝の跳ね具合も相まって、シュールで前衛的な芸術作品のように見えなくもない。
看板娘ならぬ、看板雪柳

※翌2017年も、同じように咲いた。
2023年の別のユキヤナギの記事
広面ショッピングセンターの秋の植物
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カバ車

2016-05-03 21:00:07 | 動物・植物
スーパーマーケットの前に…
何者?!
真紅のようなエンジ色のようで、ユニークな形の自動車。
ニュービートルみたいな丸っこくてつるんとしたデザインだけど、タイヤ周りの脚や、ボンネットの歯と鼻穴、屋根の目と耳から、一見してカバだと分かる。
「Kabaya」のロゴもあり、お菓子メーカー「カバヤ食品」のキャンペーンキャラバンだと推測。

店内にはチョコがけクッキー「さくさくぱんだ」のでっかいパンダさんがいらした。
キャンペーンはちょうど終了したタイミングで、スタッフに誘導されながらかなりの小股でちょこちょことバックヤードへ引っ込んでいった。

片付け中
このカバ形車は岡山ナンバー。カバヤの本社所在地。


カバヤの車を使ったキャラバンといえば、「戦後間もない頃、本物のカバを車(トラック)に載せて、各地を巡回していた」というのは知っていた。
いつだったか朝日放送「探偵!ナイトスクープ」に、そのトラックの運転手をしていた人から「その時のカバにもういちど会いたい」という依頼があり、動物園で飼育されていたカバと再会を果たしたのを見た。(西田局長になってからで、探偵は北野誠??)
ちなみに、柵越しの対面だったが、カバさんは通常の入園者とは少し違う、じっと見るような反応をし、依頼者のことを分かっていたようにも感じられた。
今回、改めて調べると、そのカバ「デカ」は2010年に推定年齢58歳で死んでいた。世界第2位(日本一)の長寿記録。


そのキャラバンと並行して、1952年から7年間は、トヨタのトラックをカバ風に改造した、その名も「カバ車(かばしゃ)」でのキャンペーンも実施していたとのこと。
そのカバ車が2006年の創業60周年を記念して復刻され、デカとの対面も果たしていた。
さらに、2011年の65周年で、“ガールフレンド”の車も製作。それぞれ「クッキーくん」「チョコちゃん」と命名された。

今回見たのは、リボンを付けて、ナンバープレートが「65」だから「チョコちゃん」のほう。
トヨタ エスティマハイブリッドがベースで、目・耳・しっぽが動き、左目がウインク、口が開くとのこと。
ドアの「チョコちゃん」が名前だったのね
この時は、口が開いていた。ボンネットが二重構造になっているようで、口の中に当たる黄色いのが本当のボンネットか。
「HYBRID」だけで車種名はない
後部はあまり特徴がなさそうだけど、下部のラインが魅力的? 遭遇した後続車は、前がどうなっているか興味をそそられることだろう。

クッキーくんのほうは、ナンバー「60」、トヨタ エスティマがベースでヘッドライトが四角くて、全体にやや角ばっている。ボディは同色で、目・耳・口が動く。

カバヤホームページに掲載されている、元祖・カバ車のモノクロ写真を見れば、ごつごつして、まだら模様で、もっとリアルな感じ。クッキーくんチョコちゃんとはだいぶ違う印象。映像や動物園で、容易に本当のカバを見られる現代には、かわいらしい赤カバのほうがふさわしいのかも。
カバ車の運行予定は公表されていない(来店するスーパーのチラシなどには載ることがあるはず)ようで、遭遇できたらラッキーでしょう。
コメント (2)
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さらに白い桜

2016-04-24 23:07:42 | 動物・植物
曇りがちの天気の中、満開になった秋田市のソメイヨシノ。
日曜日にやっと晴天になったものの、早いところではだいぶ散ってしまっている。
土曜日 太平川・横森橋付近から下流方向
名所である牛島~楢山地区から線路を越えた上流側の太平川側沿いにも、点々と桜がある。(過去の記事
土曜日の段階で散り始め。

日曜日 鷹匠橋付近から千秋公園御隅櫓
千秋公園の外側にはほとんど桜はないが、本丸奥の御隅櫓周辺はピンク色なのが外からも確認できた。
やはり千秋公園は他より遅めで、今日の段階でも充分見頃だったそうだ。


さて、ソメイヨシノが散った頃、あまり人の手が入らずに木々が生い茂る千秋公園の西側斜面に、真っ白い花をたくさんつける桜(カスミザクラもしくはオオシマザクラ?)が咲くことに、数年前に気づいた
今年も、
階段の上できれいに咲いている(左側下は白いツバキ)
この桜は写真よりも肉眼で見たほうが、真っ白で美しく感じる。
改めて千秋公園周辺を見渡すと、
けっこう白い桜が!
斜面や旭川の岸、間の民家の中など、ちらほらと同じような白い桜があった。

上の写真右側の高い位置にも白い桜が見えているが、そこに階段がある。
以前から桜の存在を知っていた階段とは別の階段であり、ここは千秋公園の丘の北端に当たる。奥羽本線の車窓からも見えるはず。
階段の上へ
こちらも大きな木に、大きくてたくさんの花で見事。
階段の下のほうにもある
西向きである最初の階段と比べると、北面のこちらは日当たりが良くないはず(開けているので悪くもない)だけど、こちらのほうが開花が進んでいるようにも感じる。ひょっとしたら、西の階段とよく似ているけれど違う桜なのかも。(西のほうはやや下向きに咲くような気もする)

別の場所の白い桜
一見、リンゴの花のような雰囲気。花びらが丸みを帯びているせい?
(再掲)西の階段の桜
やっぱり少し違う品種なのかも。

さらに続きます

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マグノリアの季節

2016-04-15 00:20:25 | 動物・植物
秋田市保戸野にあるアパート。
「MAGNOLIA HODONO」
別の表示板によれば「マグノリア保戸野」。
マグノリアって?

川反(かわばた)の夜のお店。
「MAGNOLIA」
ここにもマグノリア?

ドラマ「刑事コロンボ」の21作目「意識の下の映像」(1973年)には、ロサンゼルス市内に「マグノリア劇場」があることになっている。(日本語版でもそのまま「マグノリア」)ロサンゼルスに「マグノリア」という通りが実在し、1999年には「マグノリア」という映画も公開された。
ニューヨークには、「マグノリアベーカリー」というカップケーキ屋があって人気で、2014年に表参道に進出したそうだ。

マグノリアってどういう意味?
ヒントは、今の時期らしい花。

答えを漢字で表記した小料理屋(?)が、川反からすぐの南大通りにあった。(昔は楢山登町にあったのが移転)
「辛夷」
「辛夷」って読めない!


答えは、植物のモクレンやコブシのこと。
再掲)コブシの花
「辛夷」は中国ではモクレンを意味するそうだが、日本語では「こぶし」。

英語の「magnolia」は、モクレンの仲間全般を指すようだが、コブシやモクレンはアメリカに自生しない。タイサンボクという仲間(日本でも植栽される)は自生し、ルイジアナ州とミシシッピ州の「州の花」に指定されている。
語源は、生物の正式名称でラテン語の文法による学名のようだ。フランスの植物学者ピエール・マニョル(Pierre Magnol)にちなむ。
だから、モクレン科モクレン属の植物の学名は、どれも「Magnolia ○○」。中でもコブシはズバリ「Magnolia kobus」。

「magnolia」には「薄いピンク色」の意味もあるそうだ。
日本ではコブシは白いイメージだけど、たまに薄いピンク色が入った花が咲く個体がある。そんなところからか。
(再掲)ピンクっぽい花のコブシ

川反のマグノリアの看板
川反のマグノリアの看板には、(モクレンなどでなく)コブシっぽい花が描かれている。マグノリアは花弁が6枚で、この絵もちゃんと6枚ある。
看板の色はピンク色、店名もそんなところから「magnolia」なのだろうか。


アパートのマグノリアには、コブシかモクレンが植えてあるのかと思ったけど、ツバキと針葉樹だけ。
由来は分からない。アパートの名前なんて、どこも似たようなもんでしょうけど…


マグノリアの1つであるコブシは、千昌夫の「北国の春(いではく 作詞、遠藤実 作曲)」に歌われたことで、北国固有の花のようなイメージがあるが、九州にも分布するとのこと。(四国には自生しないらしい)
そして、「コブシの名は知っているけど、花の姿は知らない」という日本人もけっこういるかもしれない。NHKBS「にっぽん縦断 こころ旅」では、毎年のように火野正平さんが同行するスタッフに「これがコブシだよ」と教えている。今年も。
一方、アメリカ(ヨーロッパには自生しない?)では、作品や店の名になるなど、もしかしたら日本よりも身近な植物かもしれない。ただし、タイサンボクはもっと遅く初夏近くに咲くはずだから、日本とは違う季節を感じさせているのだろう。

秋田市では、今日、ソメイヨシノの開花が観測された。丘や庭先では、マグノリアも咲き出した。

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雌雄異バッケ

2016-04-03 22:54:29 | 動物・植物
いつもより暖かくて雪が少ない冬が終わった。
秋田市では、3月25日朝に突然9センチも雪が積もってびっくりしたけれど、午後には全部融けたのが、最後の雪か。

個人的には、冬早々にインフルエンザA型にかかり、その後軽いカゼに計3回もかかってしまったし、身内が雪道で転倒して骨折したし、別の意味で手強い冬でした。


さて、春を告げる代表的アイテムの1つが「ふきのとう」。
言うまでもないが、ふきのとうはキク科の植物「フキ」の花(花茎)であり、葉に先立って姿を現す。秋田など東北地方の方言では「バッケ」。「秋田県の花」でもある。
※バッケは、フキ全体や葉ではなく、ふきのとうのことだけを指す。
※当ブログでは、動植物の種名は標準和名をカタカナ表記することを原則としています。「フキノトウ」にしようかと思ったけれど、これは植物の一部分の名称だから種名ではないし、ここではなんとなくひらがなにしてみます。
今冬最後の雪の残りとバッケ
日当たりなど場所によってかなり生育度合いが違うけれど、例年よりは早く生長している。もう食べられないほど大きく。

さて、バッケには、オスとメスがあるのをご存知でしょうか。
ふきのとう1つ1つに雄と雌、すなわち雄花と雌花の区別がある。最終的に背が伸びてタンポポのような綿毛を飛ばすのが雌花。雄花はその前に花粉を飛ばしておしまい。
黄色っぽく見えるのが雄花、白っぽいのが雌花だそう。この記事の写真はほとんどが雄花?
なお、フキでは、正確には雌花にもおしべが、雄花にもめしべがそれぞれ存在するものの、機能しないということらしい。


植物では1つの個体で雌雄両方の役目を持つのが多いけれど、動物と同じくオスとメスが別の個体のものがあり、「雌雄異株」と呼ばれる。「しゆういしゅ」が本来の読みだけど、分かりにくいので「しゆういかぶ」と呼ぶ場合あり。
雌雄異株は、有名なところではイチョウ。あとはアオキ、ジンチョウゲ、キンモクセイ、キウイ、イチイ、ホウレンソウ、アスパラガス等々、それなりにある。

似た用語で「雌雄異花」がある。※「しゆういか」。「雌雄異株」と混同しないよう「~いばな」と呼ぶ場合あり。
これは、1つの個体の中で、おしべとめしべが別々の花に咲く、つまり雄花と雌花を咲き分けるもの。ウリ類、トウモロコシ、アケビなど。個体ごとの雌雄の観点では「雌雄同株」である。
雌雄異株も、広く解釈すれば雌雄異花ではあるが、一般的には含めない。雌雄異花の言葉は雌雄同株の植物にのみ用いるのが普通。


Wikipediaの「フキ」の項には、「雌雄異花であり」とある。他のサイトでも、そうしているものもある。
僕は、フキは雌雄異株だと思っていたけれど、ということは雌雄同株なの?
雌雄異株だと「フキ自体に(本体の葉っぱにも)雌雄の別がある」、雌雄同株・雌雄異花なら「ふきのとうだけに雌雄の別がある(葉っぱ本体は両性)」ことになる。どっち?

考えてみれば、フキのようなタイプの植物の雌雄異株かどうかを(野生状態で観察により)判断するのは難しいかもしれない。植物本体がない状態で、花だけが出てくるのだから、根を掘り返さないと分からない。地下で雄花と雌花の根っこがつながっていれば(雌雄同株)雌雄異花、そうでなければ雌雄異株。

幸い掘り返さずとも、いろいろ調べてみたら分かって、やはり雌雄異株が正しいようだ。
栽培されるフキでは、すべてが雌株という品種が存在するとのこと。ふきのとう、フキ本体(葉柄)とも、雌雄で味の違いはないらしい。
【4日追記】ホウレンソウやアスパラガスでは、品質や栽培上の都合から雌雄どちらかがいいとか悪いとかあるそうだし、街路樹のイチョウでは、ぎんなん落下を嫌って雄株が好まれるなど、偏って栽培される例もある。


雪が消えて、さらに暖かくなって、
バッケの下から小さなフキの葉が(右側の赤っぽい葉)【このバッケと葉は無関係のようでした。この記事後半にて】。これは雌株??

やや大きめのバッケからは、
この段階にしては大きいフキの葉
秋田蕗? この場所には、それらしきでっかいフキが毎年生えるはず。
そういえば、秋田市などでほそぼそと秋田蕗が栽培されているけれど、そのバッケってどんなもんなんでしょう。食べたり、観光資源としたりできないかな?※続きはこちら

【5日追記】ふきのとうとフキ本体は、地下部分で根ではなく「地下茎」でつながっており、地下茎は有毒とのこと。
また、植物分類では、秋田蕗は「フキ」の変種「アキタブキ」に位置付けられている。

あと10日ほどで、秋田市でも桜が咲く。

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2015年の動物

2015-12-29 23:58:39 | 動物・植物
2015年の動物の話題を少々。

まずは、なじみがあった2つの動物が世を去った。
会ったことはないけれど、全国的に知られた「たま駅長」。
1999年生まれで和歌山県の南海電鉄(当時)貴志川線貴志駅の売店で飼われていた三毛ネコ(三毛は基本的に全部メス)。
鉄道は、2003年に南海電鉄から岡山県の岡山電気軌道の子会社・和歌山電鐵として再スタートを切ることになり、一時はネコたちの居場所の立ち退きも迫られたという。
ところが、社長の目に留まって「駅長」として任命され、グッズや電車のキャラクターにもなり、全国各地・海外からたまに会うために鉄道や駅を訪れる人が相次いだ。親会社が経営する岡山市の路面電車にも、たまをデザインした車両が走っているが、その車両は元をたどれば廃止された秋田市電で使われていた車両だそう(実際には交換された部分・部品が多いはずで、書類上そうだというだけかもしれないけど)。

貴志駅では、たまの負担にならないよう、曜日限定で専用の部屋の中に入った状態での公開が多かったそうだが、イベントでマイクを向けられると「にゃあ」とあいさつ(?)するなど、堂々とした駅長ぶりだった。
鉄道の経営改善のみならず、11億円の経済波及効果があるとの研究もあり、生前、最終的には「社長代理」にまで昇進した。

貴志駅には“後継者”もいるそうだし、全国各地でネコ駅長のたぐいがいるけれど、そのきっかけがたまだった。



次はローカル。秋田市大森山動物園のカリフォルニアアシカの「スミコ」。
1987年に神戸市立王子動物園で生まれ、翌年に大森山に来た。
野生のアシカで20年以上生きる個体はまれ、飼育下では31歳が最高齢記録だそうで、27歳は大往生だったのだろう。

スミコさんが20歳を過ぎてから数度、お会いしたことがあった。
再掲)2008年、21歳のスミコさん
11歳年下のオスの「マヤ」はプールを泳いだり、飼育員や入園者に愛想をしていたが、スミコさんはいつも、陸上のねぐらの穴の中から頭だけ出してキョロキョロしていた。
個体差(性格)なのか、メスだからなのか、それとも高齢のためかと思っていたが、大森山動物園の広報紙によれば、高齢になってもたまに泳ぐことはあったそうだけど、性格はドライだったとか。

4頭を出産し、最後の子がマヤとの間に生まれた娘「ナナミ」。
ナナミは、愛媛県立とべ動物園に移され、ジャンプ力と人懐っこさで人気だそうだけど、それは大森山の環境とスミコさんの子育てのおかげに違いない。

スミコさんの死後しばらく、マヤ1頭で過ごしてきたが、12月にとべ動物園から11歳のメス「アイラ」が来た。
アシカの生態からすれば、オス1頭に複数のメスが同居するハーレムが本来の姿のはずだけど、広いとは言えない大森山のアシカプールでは、雌雄1つがいが限度なのだろう。


そういえば、秋田市大森山動物園には、いつの頃からか「ミルヴェ」という愛称があった。秋田弁で「見ましょう」という意味。
2004年に秋田駅東口にできた「アルヴェ」に便乗した命名(「あるでしょう」という意味のほか、七夕のアルタイルとヴェガに掛けている)だから、ここ10年ほどか。

「ミルヴェ」はさほど定着していないと思うし、個人的には好きではない命名。
同じ便乗命名でも、男鹿市商工会館の「オガルベ」はなんか好き。秋田弁で「(身長、髪、植物などが)伸びる、成長する」といった意味の「おがる」と、「男鹿」を掛けている。

と思っていたら、球技場や図書館で気を良くした秋田市は、動物園にもネーミングライツ(命名権売却)を実施。
来春から3年間、年額450万円で秋田銀行による「大森山動物園~あきぎんオモリンの森~」となった。

オモリンとは、従来からいた動物園のイメージキャラクターだが、認知度は高くないはず。
「ミルヴェ」はどこに行ったの? どっちみち「大森山動物園」と呼び続けられることでしょう。




最後は、今年話題になった動物。
春頃から、名古屋市の東山動植物園の19歳のオスのゴリラ「シャバーニ」が“イケメン”だとして注目された。写真集まで出版されたそうだ。

日本でゴリラを飼育する施設は少ないから見慣れない動物だし、ゴリラなんてどれも同じじゃ…と思ったものの、以前東山動植物園に行った時(過去の記事ではゴリラは出てきません)の記憶がよみがえった。
たしかに、ゴリラがいた。屋内で夫婦で食事中で、1頭がガラスの近くにいてこちらを一瞥して目が合った(ような気がした)。もう1頭は、奥のほうでこちらを向いて悠々と構えていた。ただ食事しているだけなのに、存在感というか迫力はあった。
映り込みで写りが悪いが、写真があった。
2009年 東山動植物園にて
名札には、
「シャバーニ」の名が!
当時、メスのネネが体重82キロ、シャバーニが190キロとあり、写真を見ると奥の個体のほうが大柄だから、そちらがシャバーニだと思われる。
ピントが合っていないですが
東山には、この他の個体もいて、公開日が交代制になっており、東山に行っても必ずシャバーニを見られるわけではないらしいが、知らずに運良くシャバーニに会っていたのだった!

名札に表示がある通り、正確な種名(亜種名)は「ニシローランドゴリラ」。
イケメンゴリラを取り上げる多くのサイトでは単に「ゴリラ」で済ませてしまっている。
また、東山動植物園側も、(ゴリラ以外も含めて全般に)積極的には宣伝をしないらしく、詳しい情報が分からない。(大森山のほうがずっと宣伝は上手だ。東山はせっかくハード面はいいものが揃っているのにもったいない。)

「イケメンだ」「かっこいい」と話題にするものいいし、それが興味を持つきっかけになるのだろうけれど、もう少し、学術的にというか多角的にというか、一過性のうわべだけでない情報や知識を広めることも必要だと思う。


3匹(頭)の動物たちを紹介したけれど、これ以外にもたくさんの動物たちが、人間といろいろな形で関わってくれている。多くの動物が(人間も)、幸せに過ごせるようになってほしいものです。
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