昔はどこの家にもあった鰹節削り器だが、今は珍しい昭和の道具であろう。我が家にはこの鰹節削り器がある。しかし、削られる鰹節がない。今から十年ほど前、鰹節を求めに乾物屋へ行ったが、値段の高さに驚き買わなかった。スーパーに行けば、きれいに削った花かつおが袋詰めされているから、強いて必要とはしない物の一つだ。
昨晩夕食時、妻が「お店にね、高齢の奥様がいらっしゃって、旦那さんが鰹節削り器の刃を両刃にしちゃったって言われるのよ。そいで、修理ができるかって尋ねられるのだけど、素人が研ぐだけで両刃になっちゃうのかしら?。」と難問を投げかけてきた。昔、私は包丁研ぎを極めようとしたが、極めるどころか、研いだ包丁の切れ味は、研ぐ前と変らず、我にはその才能なしとあきらめた過去がある。
さらに、鰹節削りや鰹節には思い出がある。材木屋を営んでいた我が家に、季節は忘れたが、鰹節の行商が来た。大きなリュックの鰹節をかついで売りに来た。とてもよく切れるナイフで、鰹節をサックリ サックリと削り、味見をさせてくれた。我が家はそれを十本単位で買い求めた。
行商人は山奥のを売り歩き、残った鰹節を我が家で買い叩かれて帰った。完売した行商人の方が商売上手だと思うが、買い叩いて買った鰹節から、使い始めるのであった。
鰹節を削るのは私の仕事であった。いろいろ試したが、行商人がナイフで削るようには決して削れなかった。我が家は、お大工さんの出入りが多かったから、刃物類はいつも研がれていた。鰹節削り器の刃も研がれていたであろう。しかし、鰹節削り器の引き出しを開けると、粉のように削られた鰹節が溜まっていた。出汁をとるだけだからそれでも良かったかもしれず、母は何も言わなかった。こんな話を妻にした。妻は「うん、お父さんが削っていたけど、きれいに削っていたと思うけどなぁ・・・・。」
で、少々贅沢だけど鰹節を買うことにした。さっそくアマゾンで調べたら、安いのだと1本千円ちょっとだった。そっそく試し切りならぬ、試し削りしてみようと思うと、少し楽しくなった。
昨晩夕食時、妻が「お店にね、高齢の奥様がいらっしゃって、旦那さんが鰹節削り器の刃を両刃にしちゃったって言われるのよ。そいで、修理ができるかって尋ねられるのだけど、素人が研ぐだけで両刃になっちゃうのかしら?。」と難問を投げかけてきた。昔、私は包丁研ぎを極めようとしたが、極めるどころか、研いだ包丁の切れ味は、研ぐ前と変らず、我にはその才能なしとあきらめた過去がある。
さらに、鰹節削りや鰹節には思い出がある。材木屋を営んでいた我が家に、季節は忘れたが、鰹節の行商が来た。大きなリュックの鰹節をかついで売りに来た。とてもよく切れるナイフで、鰹節をサックリ サックリと削り、味見をさせてくれた。我が家はそれを十本単位で買い求めた。
行商人は山奥のを売り歩き、残った鰹節を我が家で買い叩かれて帰った。完売した行商人の方が商売上手だと思うが、買い叩いて買った鰹節から、使い始めるのであった。
鰹節を削るのは私の仕事であった。いろいろ試したが、行商人がナイフで削るようには決して削れなかった。我が家は、お大工さんの出入りが多かったから、刃物類はいつも研がれていた。鰹節削り器の刃も研がれていたであろう。しかし、鰹節削り器の引き出しを開けると、粉のように削られた鰹節が溜まっていた。出汁をとるだけだからそれでも良かったかもしれず、母は何も言わなかった。こんな話を妻にした。妻は「うん、お父さんが削っていたけど、きれいに削っていたと思うけどなぁ・・・・。」
で、少々贅沢だけど鰹節を買うことにした。さっそくアマゾンで調べたら、安いのだと1本千円ちょっとだった。そっそく試し切りならぬ、試し削りしてみようと思うと、少し楽しくなった。