田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

ドラえもんの声を聞く

2016年04月22日 | 日記
 熊本の地震はまだ収束しないようです。昔々、大学の最終学年の頃、私の地方が比較的大きな地震に襲われました。発生の時間は昼休み後の講座中でした。明確に記憶していることと言えば、社会学の講座で、二学部合同の大教室での授業でした。教室は5階でした。突然、グラグラ、ドンドンの衝撃に襲われ、固定された長机にしがみつくだけでした。教授はたしか平山先生でした。先生がマイクを握りしめ、呆然とたたずむ姿を思い出します。『集団心理』などを教わった先生ですが、しばらくは言葉がありませんでした。第一声が「大きい、みんな落ち着け」でした。しばらくして校内緊急放送で震源地が伝えられました。私の生家の近くでした。とっさに考えたのは『電車動くのかなぁ、帰れるのかなぁ』と実に情けないことでした。しばらくして再び放送がかかり、実施中の試験は全て中止、後日再試をおこなう。遠距離通学の者は帰宅準備、本日の授業は、この時間を持って出席とみなす、などなど。電車通学の者は駅へと急ぎました。
 
 電車は遅れていましたがその日のうちに帰宅できました。当時は、このような場合に、無事であったことを知らせる術がなく、家で待つ父母に心配をかけました。
 
 さて、その夜から余震に悩まされました。一晩に数回、遠くから近づく山鳴りが地鳴りに代わり、ガツンガツンと鋭い振動で飛び起きる日々でした。しばらく過ぎた頃から、かすかな山鳴りでも目覚めてしまいました。毎晩ジーンズで眠りましたが眠られず、通学の車内が睡眠時間でした。
 
 今回の熊本震災とは比較にならぬほどの地震でしたが、ずいぶん気が滅入りました。こんな経験から、熊本の方々のご苦労、ご不便を痛感しております。なにもできない私達、せめてドラえもん募金くらいをと、昨晩も電話しました。妻が「今日はドラえもんの声になる前に切れちゃった」とつぶやいていました。私達はそれくらいしか出来ませんです。