万引きを知った以上はこのまま帰すことはできません。大した金額ではないから、昼間ならば同行して謝らせれば、恐らく店主は許してくれるでしょう。三人の顔色を見ている限り、万引きは始めてのように見えたのですが、二度とこのようなことをしないように言い聞かせねばなりません。ずぶ濡れになった幼い弟に暖を取らせようと、ロウソクに火をともしたかったのでしょう。浅はかな知恵だけど小学生ならこの程度でしょう。焚き火などをしないでくれて良かったとさえ思ったのでした。
幼い子が「僕ら子供だから絶対にライターは売ってくれない・・・・。」といいわけじみたことを言いました。年長の子が「違う、帰りの切符も買ってしまったからお金が足りなかった・・。」と正直に言ってくれました。私が「往復切符を買ったのかぁ、じゃぁ家出じゃないね。家に帰るつもりつもりだったのだね?。」と聞くと三人とも下を向いて黙ってしまった。年中の子が「帰りの切符があればいつでも帰れると思った・・・・。」と、なかなか考えたものでした。
子供たちに「君達の切符は日にちが替わったらもう使えないよ。」と教えました。三人が「もう僕らは帰れない・・・。」と可愛そうなくらい落ち込んでしまいました。幼い子が「先生が冒険しなさいって言うから僕は冒険したのだけど、こんなことなら冒険しなきゃ良かった・・。」と今度は言い訳では無くG市に来た理由を言い始めました。「はい、良くわかりました。おじさんは君達を家まで送ってあげたいけど、君達は少し悪いことをしてしまいました。でも君達はおじさんとおばさんに謝りました。おじさんとおばさんは明日お店にお金を払いに行きます。君達はお金をもっていないので、おじさんとおばさんのお金で払います。二度と盗っちゃいけないよ。そしてこのことは誰にも話してはいけません。」と約束させました。三人は私達に謝りました。二度と万引きはしないと思いました。
「さあこれから交番へ行こう。」と言うと三人の顔色が変りました。幼い子が「僕達つかまるの?。牢屋へ入れられるの?。」と泣きそうな顔になりました。私が「何か悪いことしたのですか?。」と言うと「ライターとロウソクを盗った。」と正直に言うのです。すかさず「あれ?誰にも言わないって約束したのに、君はもうお喋りしたね。」と言いました。三人は少しだけ安心したようでした。
団地の中にある交番まで歩きました。私は子供たちが逃げるのでは無いかと心配しました。妻も同じ考えだったようです。注意深く年長さんと年中さんの間に入り、妻は幼い子の手をつないで歩きました。幼い子が「交番にはストーブあるかな?。」「交番で寝させてくれないかな?。」「パトカーってあるの?。」妻や私にいろいろ聞くのです。弟の質問に答えない兄達を見て、三人が実の兄弟なのか解らなくなりました。よく見れば顔は似ていないし、髪型も違います。聞いてはいけない不思議な雰囲気を持った三人の少年でした。交番の赤いランプが見えてきました。深夜1時を過ぎました。またまた長くなりましたので明日に続きます。
幼い子が「僕ら子供だから絶対にライターは売ってくれない・・・・。」といいわけじみたことを言いました。年長の子が「違う、帰りの切符も買ってしまったからお金が足りなかった・・。」と正直に言ってくれました。私が「往復切符を買ったのかぁ、じゃぁ家出じゃないね。家に帰るつもりつもりだったのだね?。」と聞くと三人とも下を向いて黙ってしまった。年中の子が「帰りの切符があればいつでも帰れると思った・・・・。」と、なかなか考えたものでした。
子供たちに「君達の切符は日にちが替わったらもう使えないよ。」と教えました。三人が「もう僕らは帰れない・・・。」と可愛そうなくらい落ち込んでしまいました。幼い子が「先生が冒険しなさいって言うから僕は冒険したのだけど、こんなことなら冒険しなきゃ良かった・・。」と今度は言い訳では無くG市に来た理由を言い始めました。「はい、良くわかりました。おじさんは君達を家まで送ってあげたいけど、君達は少し悪いことをしてしまいました。でも君達はおじさんとおばさんに謝りました。おじさんとおばさんは明日お店にお金を払いに行きます。君達はお金をもっていないので、おじさんとおばさんのお金で払います。二度と盗っちゃいけないよ。そしてこのことは誰にも話してはいけません。」と約束させました。三人は私達に謝りました。二度と万引きはしないと思いました。
「さあこれから交番へ行こう。」と言うと三人の顔色が変りました。幼い子が「僕達つかまるの?。牢屋へ入れられるの?。」と泣きそうな顔になりました。私が「何か悪いことしたのですか?。」と言うと「ライターとロウソクを盗った。」と正直に言うのです。すかさず「あれ?誰にも言わないって約束したのに、君はもうお喋りしたね。」と言いました。三人は少しだけ安心したようでした。
団地の中にある交番まで歩きました。私は子供たちが逃げるのでは無いかと心配しました。妻も同じ考えだったようです。注意深く年長さんと年中さんの間に入り、妻は幼い子の手をつないで歩きました。幼い子が「交番にはストーブあるかな?。」「交番で寝させてくれないかな?。」「パトカーってあるの?。」妻や私にいろいろ聞くのです。弟の質問に答えない兄達を見て、三人が実の兄弟なのか解らなくなりました。よく見れば顔は似ていないし、髪型も違います。聞いてはいけない不思議な雰囲気を持った三人の少年でした。交番の赤いランプが見えてきました。深夜1時を過ぎました。またまた長くなりましたので明日に続きます。