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森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤシャダケ

2015年04月21日 | 自然観察日記
タケ・ササの類に目を向けることは希ですが、たまには勉強のために取り上げることにしましょう。特徴が分かりづらいのと自生か植栽したのが逃げてきたのか・・形質も微妙なものが多く専門家でもわからないことが多くてついつい後回しになってしまうグループですね。私もついつい後回しにしてしまう癖があります。
里山フィールドミュージアムにも何種類かのタケ・ササの類が自生しています。笹団子に使うチマキザサやタケノコをとるチシマザサはなじみが深いのですが、ヤシャダケも自生も確認しています。3~4mほどの細い桿(かん)の種で比較的小さな藪を作っています。里山で見ている限りではあまり大暴れをするような種ではないようです。主に日本海側に自生している種とされます。

イヌマキ

2015年04月20日 | 自然観察日記
とある神社にイヌマキがありました。もちろん県内に自生はなく関東から西日本に点在しているとされる針葉樹です。葉が長くかたまって出ているのが特徴でしょうか。ものの本には高木となっていますが私の出会った中では高木と言われるものはほとんどありません。せいぜい10mくらでしょうか。庭木として好まれるようで古くからある家の庭にもときどき見かけます。

イヌマキの葉の付き方

2015年04月20日 | 自然観察日記
若い枝のいわゆる徒長枝の枝の葉は互い違いについているようなのですが、いわゆる短枝の葉の付き方が面白くて記録してみました。ほとんど先端にかたまってそこから放射状に出ています。これが、遠くから見ると葉の付き方が独特に見えてマツやスギなどと識別できる特徴を生み出しているのでしょう。

イヌマキの芽

2015年04月20日 | 自然観察日記
イヌマキはマキ科とされますが、マキという種はないのだそうです。ではなんで「イヌ」などと呼ばれるようになったのでしょうね。それはそうと、イヌマキは雌雄異株。この株は雄株でしょうか?理由はこの芽が枝先にかたまっていてどうも雄花の芽のように思えるからです。イヌマキの花は雄花も雌花も観察した経験がないので、ちょうどいい機会。この樹の経過を見ていきたいと思います。

春の里山アラカルト ⑨キヅタの着生根

2015年04月19日 | 自然観察日記
根というには少し違和感があります。剛毛ですね。これだけびっしりと出していてもどれほどの機能があるのか?少々疑問。何のために?と思ってしまいます。樹に面している部分は確かな意味があるのでしょうがその反対側はむしろ蒸散を抑える働きとか寒さを防ぐ働きとか・・なのでしょうか?

春の里山アラカルト ⑧キヅタ

2015年04月19日 | 自然観察日記
スギの木によじ登るのはキヅタ(フユヅタ)です。この種の着生つる植物はフジやクズと異なりあまり憎めない気がする一人です。クマヤナギなどは巻き付くことはしないけれど大木の上までよじ登って林冠を覆い尽くすほどの悪さをするのですが、キヅタはそこまで悪さをしている個体は見ていません。むしろ、取り付いた大木の幹を覆いつくしてまるで防寒具のような役目をしています。

春の里山アラカルト ⑥アブラチャン

2015年04月18日 | 自然観察日記
アブラチャンの花も早春の花。マンサクと花の季節がダブっているので遠くから見るとマルバマンサクとアブラチャンを区別しないで見ている場合があります。とはいっても、丘陵公園内にはアブラチャンの個体は少なく圧倒的にマルバマンサクが多いので遠くから黄色い花が咲く灌木を見たら、九分九厘マルバマンサクですが・・。経験的にはアブラチャンは奥山に多く、マルバマンサクは里山に多いですね。

春の里山アラカルト ⑤カモシカの足跡

2015年04月17日 | 自然観察日記
これはまだ残雪のある里山フィールドミュージアム内を歩き回っていた時のものです。カモシカが毎年のように目撃されてはいるのですが、まだ私はありませんが足跡だけは頻繁に見ています。この足跡は数日前のものの様でつい最近のものではありませんが、雪が降って足跡を隠すことがないのではっきりとした跡が残されています。カモシカは単独行動をする種として考えられています。おそらくこの丘陵には1頭の個体が行ったり来たりしているのではと思っています。

春の里山アラカルト ④カラスザンショウの葉痕

2015年04月17日 | 自然観察日記
痛そうな棘で身を固めるのはカラスザンショウです。まだ芽吹きの時期にはなっていませんから葉痕がよくわかります。カラスザンショウは海岸付近には普通に見られますが、長岡近辺の里山にはごくまれで、わずかに私のいる丘陵公園の里山フィールドミュージアムを含む西山丘陵には点在している程度です。とはいっても、以前下田の八木鼻でカラスザンショウの大木を見つけたときは驚きで、この地点の自生は結構特筆する事実だったと記憶しています。それはそうと木々の葉痕は結構人の顔に見えるものが多いのですが、カラスザンショウもそのうちの一つです。

春の里山アラカルト ③今年初めてのギフチョウ

2015年04月16日 | 自然観察日記
このギフチョウは3月28日に弥彦山塊で見たギフチョウです。長岡に比べれば雪解けは非常に速い場所ですから3月でも不思議はないのですが、この時点は我が家はまだ雪に囲まれていたときですから感慨ひとしおでした。しかし、なぜかこの個体は翅が損傷していて産卵後の個体のようによれよれ・・?。

春の里山アラカルト ②ウラギンシジミ

2015年04月16日 | 自然観察日記
僅かに翅を広げているところを写せました。白い文様が見えますからこの個体は雌になります。雄は赤い色をしています。このころの個体はあまり空高く舞う姿を見た記憶がありません。地面すれすれくらいにひょんひょんと舞っていることが多いように思います。舞い方のせいでしょうかあまり気づきにくいようです。

春の里山アラカルト ①ウラギンシジミ

2015年04月16日 | 自然観察日記
4月と言えど、長岡近辺はやっと雪が消えて春の花がようやく動き始めたばかり。私が本格的に動き出すには少しタイミングが早いのです。それでも近場を散策しながら気づいたものをいくつか取り上げてみたいと思います。
ウラギンシジミが舞だしました。越冬から覚めたのでしょう。あまり動きが活発ではありません。日差しの当たる石がゴロゴロしている場所でひなたぼっこでもしているかのようでした。普通見かけるのは秋で里山には結構飛翔しています。春の個体は、越冬したものでこの後産卵して消えていきます。クズなどのマメ科植物を食べるのだそうです。

ザゼンソウ

2015年04月15日 | 自然観察日記
セツブンソウが群生する雑木林は夏場の植生が分かりませんが、フサザクラやケヤキ、ホウノキ、オニクルミなどが混ざる高木林の林床です。礫が混ざる緩い傾斜地のようでしたがシダの刈り払った跡も見受けられ比較的湿り気の強い場所のようです。それを裏付けるかのように、園路から離れているのですがザゼンソウの苞が頭をもたげているのを確認しました。西日本にはセツブンソウが田の土手にも発生すると聞いています。セツブンソウが生育する環境の幅が結構ありそうなことが分かりました。