ウメガサソウ

福島の昭和村には駒止湿原の他にも矢の原湿原というやや小ぶりな湿原があります。比較的集落に近く道路もしっかりととしていて訪れやすいばしょです。池と湿地の組み合わさった矢の原湿原には周回できる散策路がありますがそこを雨模様の中をゆっくりと歩いてみました。
車道脇にの散策路にウメバチソウがさっそく顔を出しました。下草の少ない雑木林にときどき見られる小さな花で少し深い山域などでみられます。

ウメガサソウの花

花は下向きに咲き小さな花ですからなかなかいいアングルでカメラに収められない花です。しかし、花後の果実は次第に上向きます。

ウメガサソウの葉

ウメガサソウは草本のようですが低木扱いです。緑葉をもちながら腐生生活も行っているという不思議な種です。半腐生植物といったところ。以前は似たような種を集めてイチヤクソウ科として扱っていましたが、ＤＮＡを基にした分類（ＡＧＰ分類）ではツツジ科になっています。

イチヤクソウ

ウメガサソウと同じ場所に同科のイチヤクソウが生育していました。

イチヤクソウの花

ウメガサソウの花との違いはめしべが長いか短いかでしょうか。

イチヤクソウの葉

実際はイチヤクソウとウメガサソウは属が違いますから、様々なところで差異があります。そもそもイチヤクソウは低木でなく草本です。