湿原の片隅というよりかなり乾燥した園路の脇に人知れず咲いている花。オオヤマフスマというナデシコ科の小さな花です。庭の雑草のノミノフスマの大型版というところ。そういうと身もふたもなくなりますが、山地性で私の住む環境下ではそう簡単に出会える種ではありません。カメラの調子がいまいちで細部の様子が鮮明に撮れないのが何とも悔しい限り。
湿原の宿命なのでしょう、ここ八島湿原もかなり乾燥化してきているように感じました。八島が池の周りは十分な湿り気があると思いますが、それから離れるとどう見ても湿性植物ではないようなものが遠目でも見てとれます。湿原といわれる平坦地の一角がちょうど島のように盛り上がっていて周囲の植生と異なることがよくわかります。およそ15年ぶりに八島湿原を歩いて感覚として「変わった」と感じました。いづれは湿原は埋まり草原から低木へそして陽樹の高木林に変わっていくという説がありますが、それを忠実に行っているように思いました。