エピソードその3です。
松下さんが若い頃、小さな蒸気船でのことです。
船の縁を歩いてきた人が足を踏み外し、ちょうどそこに腰掛けていた松下さんをつかみ、もろともに海に落ちてしまいます。
突然の災難です。
小学生の初詣のことを思い出しました。
寒川神社という神奈川県にある有名な神社にお参りに行ったときのことです。
最寄り駅は宮山というJR相模線の駅です。ローカル線で、とても小さな駅でした。電車も数量編成で、乗車、降車時にはボタンを押してドアが開閉するタイプです。
初詣の日は人、また人。電車は満員です。神社も大行列で、少しずつゆっくり前に進んでいきます。お参りするのに何時間もかかりました。
その宮山駅でのこと。
電車から降車し改札口に向かいます。当然、駅のホームは人であふれています。
そのとき、人に押されたのかどうかは忘れてしまいましたが、駅のホームから線路に落ちそうになったのです。
とっさに横にいた人をつかみました。大人の男性であっと思います。僕は小柄な小学生、だから、その方は支えてくれました。
その後
「あぶないじゃないか」
と叱られることはありませでした。
「子どものしたことだから」
と、大目に見てくれたのかもしれません。
しかし、その後神社に歩いていく途中で父が言いました。
「他人を巻き添えにしてはいけないな」
その通りでした。
今回の松下さんのエピソードのような被害者の経験はありません。
むしろ、今お話をしたような、恥ずかしい加害者の経験があります。
でも、仮に海に落ちた松下さんの立場だとします。
僕ならどう思ったでしょうか。
「何てことだ。海の中に落ちてしまうなんて。しかも、自分ではなく、他人のせいで。
一体どこまで僕はついてないのだろう」
しかし、松下さんに言わせると、
「運が強いから助かったのだ」
と言うのです。
「冬であれば、体の弱い自分はそれでいっそう病気が進むか、ひょっとしたら死んでいたかもしれない。それに多少の泳ぎも出来たし、すぐに船が気づいて戻ってきてくれた。
実に自分は運が強い」
と言うのです。
多くの方に楽しい旅をしていただければと思っています。
応援のクリックをどうもありがとうございます。
松下さんが若い頃、小さな蒸気船でのことです。
船の縁を歩いてきた人が足を踏み外し、ちょうどそこに腰掛けていた松下さんをつかみ、もろともに海に落ちてしまいます。
突然の災難です。
小学生の初詣のことを思い出しました。
寒川神社という神奈川県にある有名な神社にお参りに行ったときのことです。
最寄り駅は宮山というJR相模線の駅です。ローカル線で、とても小さな駅でした。電車も数量編成で、乗車、降車時にはボタンを押してドアが開閉するタイプです。
初詣の日は人、また人。電車は満員です。神社も大行列で、少しずつゆっくり前に進んでいきます。お参りするのに何時間もかかりました。
その宮山駅でのこと。
電車から降車し改札口に向かいます。当然、駅のホームは人であふれています。
そのとき、人に押されたのかどうかは忘れてしまいましたが、駅のホームから線路に落ちそうになったのです。
とっさに横にいた人をつかみました。大人の男性であっと思います。僕は小柄な小学生、だから、その方は支えてくれました。
その後
「あぶないじゃないか」
と叱られることはありませでした。
「子どものしたことだから」
と、大目に見てくれたのかもしれません。
しかし、その後神社に歩いていく途中で父が言いました。
「他人を巻き添えにしてはいけないな」
その通りでした。
今回の松下さんのエピソードのような被害者の経験はありません。
むしろ、今お話をしたような、恥ずかしい加害者の経験があります。
でも、仮に海に落ちた松下さんの立場だとします。
僕ならどう思ったでしょうか。
「何てことだ。海の中に落ちてしまうなんて。しかも、自分ではなく、他人のせいで。
一体どこまで僕はついてないのだろう」
しかし、松下さんに言わせると、
「運が強いから助かったのだ」
と言うのです。
「冬であれば、体の弱い自分はそれでいっそう病気が進むか、ひょっとしたら死んでいたかもしれない。それに多少の泳ぎも出来たし、すぐに船が気づいて戻ってきてくれた。
実に自分は運が強い」
と言うのです。
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