たびびと

世界を楽しく旅しましょう!

世界遺産観光地から開発途上国まで、世界各地の心あたたまる、すてきな風をお届けします。

日本が住みやすい理由

2012年08月21日 | マレーシアの風
理由はこうだ。

1 
食事が便利。
どこでも弁当、総菜、レトルトが買える。
種類も多い。食事の準備が簡単。

2 
日本食はおいしい。
味にくせがない。食べやすい。油が少ない。
アメリカは肉ばかりで油がすごい。インドはからいものばかり。

3
安全。
夜でも一人で歩ける。犯罪が少ないので、昼間も門安心。

4
生活が便利。
バス、電車でどこにでも行ける。歩いていける。車がなくても便利に移動できる。


外交官のような彼女。日本のことを褒めまくる。

話の中で、日本人はよく歩くということがあった。台湾人もよく歩くらしい。

「四季があるからじゃないですか」
と彼女は理由づける。

マレーシアは暑いから歩かない、らしい。

確かに、日本よりは暑い中米のホンジュラスでも、人は歩くのが嫌いだ。
短距離でもタクシーを使う。自転車を使う。
外に出て歩こうとしない。健康のために歩くなんて、そんな発想はない。

日本人は確かによく歩く。春、秋、冬は確かに歩くと空気が気もちいい。

「歩く理由は他にも何かあるじゃないか…」
彼女の話を聞きながら考えた。

これといった理由がうかばない。

習慣? だろうか。


「いつまで日本にいるんですか」
「多分、1年くらい。あまり長くはいないです。仕事がひまで、あまりやることがないからです。
私は、ひまなのは好きではないです。忙しいのがいいです」

こんな言葉を聞くとは思わなかった。
忙しい方が好きだなんて、まるで日本人のようだ。
開発途上国の人は、概して、働くことよりも、楽する方を好む。まあ、ぼくもそうだけれど…
こら来客は違っていた。


彼女が日本にきた理由がまた面白い。
「マレーシアの仕事は忙しすぎです。とっても疲れたので辞めました。
辞めるときに、上司から日本の会社での仕事をすすめられました。私は日本語、マレーシア語、広東語などたくさんの言葉を話せるからです」

話しを聞いていればわかる。とてもやり手だ。優秀だったので、会社も彼女を手放したくなかったのだろう。

でも、さっきの「忙しいのがいいです」という発言とは何となく矛盾する気が…
つっこむのはやめた。


15年前、日本の本社で研修のため半年日本に滞在したそうだ。そのときに、市のボランティアが主催する無料の日本語クラスで勉強した。
今回も、それを思い出し、市役所で、自分で日本語クラスのことを聞いて申し込んだという。すごい実行力だ。


「ぺらぺらなので、日本語の勉強は必要ないんじゃないの」
「いいえ。私は、文法まったくわからないです」

恐れ入った。文法ゼロでもしっかり会話ができる。
日本人とは逆だ。
文法ばっちり、会話さっぱりの日本人。最近の若い人はそうでもないらしいが。


開発途上国の人のパワーを久しぶりに体感した半日だった。





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来客

2012年08月20日 | マレーシアの風
先週の日曜日、妻が通う日本語学校の友人が家に遊びに来た

「こんにちは。お休みなのにごめんさいね」

チャイムがなり、ドアを開けにいくと、いきなり日本語が飛び出してきた。
無茶苦茶日本語が上手い。そして、次から次へとわかだす言葉。
リビングに行く前に、廊下で話がとまらない。

「日本にきて何年ですか」
「まだ一ヶ月です」

「えー? 日本語すごい上手ですね」

20代後半、独身のマレーシア人。
彼女はマレーシアで日系企業に勤務していた。金型、成形の会社で工場もあった。
多くの日本人が勤務していたので、日本語を勉強した。学校へは通わず、他の社員との会話で学んだという。
上司は英語がペラペラだったが、日本語を教えてくれたそうだ。他の社員からも、たくさんの言葉を吸収した。

「みんな、とっても親切でやさしかったです。会社の専門用語はいつも同じだから、簡単よ」

経理、総務何でも任されたそうだ。
彼女は社交的で元気がいい。迫力もある。上司も指導に力が入ったに違いない。

「まあ、ここでは何だから、奥にどうぞ」
ようやくリビングに移動して座ってもらった。

「食べられないものは何かありますか」
「何でもだいじょうぶです。好き嫌いはありません」

食事の箸の動きをとめ、彼女は話を続ける。

「私は中国系のマレーシア人です。
マレーシアには多民族が住んでいます。昔からのマレーシア人、インド系マレーシア人、中国系マレーシア人です」

マレーシア政府は、本来のマレーシア人を優遇する政策を打ち出している。
奨学金を例にとると、マレーシア人は簡単にゲットできる。中国、インド系はかなり優秀でないと奨学金を受け取れない。だから、マレーシア人はあまり仕事や勉強をやらない。これが、彼女の持論だ。

「ひいきの政策はよくないね」
「そんなことないわ。だってマレーシア人の政府だもの。よくわかる」

なかなか立派な人格をもった来客だった。

ようやく箸を動かし、お好み焼き、味噌汁を食べ始めた。
「おいしいです」

話は日本の生活になった。

「私はたくさんの友達が世界にいます。ヨーロッパ、アメリカ、アジアのいろんな国です。どこの国でも、一ヶ月以上の長い間、旅行をしました。でも、日本が一番住みやすいです」




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