たびびと

世界を楽しく旅しましょう!

世界遺産観光地から開発途上国まで、世界各地の心あたたまる、すてきな風をお届けします。

おみやげ店訪問の順番 トルコの風

2010年04月18日 | トルコの風
トルコのカッパドギア観光時のこと。
トルコ石と絨毯(じゅうたん)のお店に案内された。大きな博物館のような重厚な建物が、商業地区ではなく、風光明媚な地域にぽつんと一軒たたずんでいた。

中に入り、本物の美術館か博物館のような華やかさに驚く。
まず、トルコ絨毯を作っている部屋に案内された。数人の女性が機械ではなく手動式の大きなハープのような道具を使いながら絨毯を織っている。お店の人のていねいな解説を聞く。
そして隣の部屋に移動。次は、蚕の糸を精製する過程の見学。蚕のまゆが一瞬のうちに糸になっていく。一同驚きの声。
最後に大ホールに移動して絨毯展示のデモンストレーション。説明は何と日本語。ガイドさんではなく、お店の人が日本語を話していた。大小様々な大きさの絨毯が次々と持ち込まれ、効果的に展示されていく。
説明を聞いている間、おいしい飲み物が振る舞われた。

絨毯は高価。安いものは数万円。高価なものは百万円以上。
購入した人は誰もいなかった。
それでも、トルコ独特の美しいデザインの絨毯を見る時間は思ったよりも楽しく、目の保養になった。

買い物をするための自由時間、トイレに行った。
途中、最初に案内された絨毯織りの部屋を覗く。女性たちはいなくなっていた。
そこは絨毯工場ではなく、観光客用のデモンストレーションのための部屋であることに気づいた。

この絨毯のお店を訪問する数日前、トルコのイスタンブールで革製品のおみやげ店を訪問した。
店内に案内されると、まずミニファッションショーがある。モデルさんは店内の商品を着用。すぐに購入できるように、それぞれの服には大きな番号札がついていた。
ファッションショーを見学したのは生まれて初めて。とてもエレガント。憎い演出である。

このお店でコートを購入した人は1人。今年、ご主人が定年退職するということで、特別な記念の買い物である。帰路にバス内でそのコートを披露してくれた。

なぜ一人しか購入しなかったのだろうか?

理由は単純。とても高価だったのだ。
店内には、洋服だけでなくカバン、バックなどの小物が1階に展示されていたが、それを購入する人もいなかった。

品質がよいのはわかるが、一着が5万円以上のコート。簡単に購入できる値段ではなかった。
店員さんによると、
「世界の一流ブランドとしてOEM供給されているものが店に並んでいます。質は世界最高級です。とってもお買い得ですよ」
とのこと。
ファッション業界に疎いのはぼくだけでなく、他のツアー仲間も同じ。世界の高級ブランドの名前が次々と出てきたが、皆と一緒に、ただポカーンと口を開けながら説明を聞いていた。

絨毯のお店に戻る。

買い物の自由時間の間、カラフルなトルコ絨毯の敷かれた広いホールの応接室で、隣に座ったツアー仲間と話しをしていた。

「トルコ絨毯の質がいいのはわかるけど、とっても高いわよねー。
何だか、この前みんなで行ったあの革製品のお店のコートがとても安く感じてきちゃった。
最初にこの絨毯のお店に案内されて、後からあの革製品のお店に連れて行かれたら、皮のコートを安く感じて、何着か買ってしまったかもしれないわ」

なるほど。
旅行代理店はこのことに考慮しながらおみやげ店訪問の順番を修正すると、売り上げを向上させることができるかもしれない。
観光地の所在によりそう簡単にはいかないだろうが、一考の価値はあると思う。
ただ、最初に高級な店に行くと、そこでおみやげを購入する人はあまりいないかもしれない。


多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
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興味は一度だけ トルコの風

2010年04月14日 | トルコの風
面白かったのは、その後の出来事です。

カッパドギア最後の観光となる、一番広い岩石群パノラマポイントに到着しました。

バスから降り、数百メールと歩くと、同じようにのびるアイス売りのおじさんがいます。
ところが、既にこのアイスを食べている僕たちのグループは、誰も見向きもしません。社交辞令の挨拶もありません。

さっきはあれほど喜んで食べ、写真もとっていたのに…。

周辺には世界中からの多数の観光客がいますが、アイスに興味を持つ人は誰もいません。すでにイスタンブールかどこかで食べていたのでしょう。

おじさんは暇そうに椅子に座っています。うたた寝をしているようにも見えました。アイスをのばすデモンストレーションもお休みです。

先ほどとの違いは一体何でしょう。

この手のものは、一度食べれば十分ということでしょうか。
「おじさん、買ってあげられなくてごめんなさいね」
心で誤りながら、岩石見学のため、先を急ぎました。

観光客の見学の順番によりアイス売りのおじさんの儲けは大きく左右されます。
ガイドさんからの推薦があるかどうかも大きく関係してきます。

僕がアイス売りのおじさんならどうするでしょうか。

まず、ガイドさんと友達になります。無料でアイスの差し入れもします。
味、原料のよさを詳しく説明しておきます。
そして、再度訪問するときの宣伝を依頼します。バスがアイススタンドに着く前に、車内で観光客にのびるアイスのおいしさをアピールしてもらうのです。
そうすると、売り上げが一気に向上するのではないでしょうか。

ハーゲンダッツのアイス。
一度は食べたことがあるかと思います。とってもおいしいです。

コスタリカ在住中も何度も食べました。
サウナの近くににハーゲンダッツのお店があり、いろいろな味を楽しみました。

他のアイスと味の深みが違います。あの重厚な味が何ともいえません。
原材料に添加物が含まれていないのも評価できます。安心して食べられます。
もちろん白砂糖がたくさん入っているので、食べすぎには注意しています。

おいしいからこそ、再度購入します。

のびるアイスも、本当においしいと、トルコ滞在中のリピーターが増えると思います。
そのためには、販売者全員の
「おいしいのびるアイスを販売しよう」
という一致団結が必要ですが…。

あるおみやげ店に、こののびるアイスの材料が売っていました。粉末です。
自宅で作れるのです。
作り方を読んでみると簡単そうでした。

こののびるアイス、原宿などではよく売れそうな気がします。
カルディという輸入食材店でデモ販売などをすると、日本で大ブームになるかもしれません。
そのためのキーは、やはりリピーターをつくるだけの
「味」
がキーとなりますね。

もちろん、安全性、価格も関係してきます。

のびるアイス トルコの風

2010年04月13日 | トルコの風
トルコには少し変わったアイスが売っています。
のびるアイスです。
アイスに弾力があります。ゴムのようにのびるのです。

イスタンブールの寺院見学のとき、このアイスが通りで売られていました。
売店に少し太めのおじさんが立っています。そして、
「あらよっ」
というかけ声とともに、店頭でアイスをのばすデモンストレーションをします。
棒を使いながら、アイスをおもいっきりのばします。粘りけがあるのです。色は白。バニラ味のようでした。多くの観光客が目をとめます。

試しに買いたくなりました。
でもガイドさんは立ち止まりません。次の見学が迫っているからです。時間がないのです。

それから数日後、カッパドギアの不思議な岩石群見学の日を迎えました。
バスの中で誰かがガイドさんに質問しました。
「どこかでのびるアイスを食べることはできませんか」

どうしても例のアイスが食べたかったのは、僕だけではありませんでした。

「次の岩石パノラマポイントで、毎回のびるアイス売りさんをよく見ます。今日もいると思いますよ」
バスアナウンスが響きます。

妻と相談し、2人で一つを購入することにしました。
あまりおいしくなかった場合、全部食べるのが大変ですから。

パノラマポイントに到着。小走りでバスを降ります。
ガイドさんの話のとおり、駐車場の横に小さなアイススタンドがあります。そこで、おじさんがアイスを売っています。

何と全ツアー参加者が、いきなりスタンドに駆け寄ります。岩石の観光そっちのけです。
アイス売りさんはギョッとした表情。でも、すぐに大喜びの笑顔に変わります。

アイスは一日に何個売れるのでしょうか。
わかりません。
でも、今回は一度に数十人のお客様。大歓迎です。

アイスを混ぜ始めました。そして練りあげたアイスを引き上げます。白いアイスが見事にのびます。パフォーマンス開始です。

みんなデジカメで写真をとります。妻も楽しそうにシャッターを押します。

デモ大サービスの後、おじさんは一人ずつ、コーンの上にのびるアイスをのせていきます。
列が少しずつ減っていき、とうとう僕たちの番になりました。アイスを受け取ります。

値段は2ユーロ。小さなアイスです。
まあ観光地なので値段はこんなものでしょう。

なめてみます。
とってもおいしい。
味は普通のソフトクリームのバニラ味と変わりありません。でも、弾力が少しあります。味の深みもあります。コクがあるのです

このおじさんは、アイスを売った後も、写真撮影のために何回もアイスをのばしてくれます。他の団体客はいませんでした。僕たちだけのためのデモンストレーションサービスを繰り返してくれていたのです。

食事の考察 飲み物について

2010年04月09日 | トルコの風
今回の海外旅行は「全食事付」でした。

でも、国外ツアー初心者の僕は驚きました。飲み物料金は別だったからです。観光地で使用する現金を多めに準備していなかったため、正直少し焦りました。

海外旅行ツアーに何回も行っている方には当然のことなのかもしれません。
でも、
「全食事付の表記から飲み物代金は必要だと認識できる人は少ないのでは」
と思いました。

そしてもう一つ驚いたこと。
それは飲み物の料金です。
バックパッカーの僕にとって、飲み物の料金は一食分の値段に相当していたからです。

観光地を見学していると、近隣の通りに素敵なレストランが立ち並んでいます。大衆食堂もあります。外国人旅行者やその地域の人が一人であるいは家族でおいしそうな食事を楽しんでいます。

食事中の表情を観察している限り、味、居心地は問題なさそうです。室内もきちんと清掃されていて、衛生的です。
料金は入り口のメニューあるいは看板に現地通貨で記載されています。何回か、ドルでいくらになるのか計算してみました。すると、ツアーで利用しているレストランのドリンク代金で、これら大衆食堂のメインディッシュ一品を注文できることがわかりました。

ツアーで行くレストランの食事は無料です。でも、高価な飲み物代金で、料理代もある程度は回収できているのではと推測されます。

次回からは、なるべく「食事なし」の回数が多いツアーに参加し、大衆食堂で毎回好きなものを食べることにしようと思いました。

ミネラルウォーターについても面白いことがわかりました。
旅行会社から1日1本無料で配布されます。豪勢ですね。
気温が高く暑いのでよく汗をかきます。1日1本だけでは足りません。

観光バスの運転手さんが副業でミネラルウォーターを売っていました。1ドルで2本です。
レストランでは、同じようなペットボトルのミネラルウォーターが1本数ドルです。単純に比較して、この運転手さんの売る水の値段がとても安く感じられました。
旅行当初、僕も含めて全旅行参加者がこの運転手さんから水を購入します。

ある日のこと。
トルコの小さな売店でミネラルウォーターを購入しました。
そしてびっくりです。何と水の市価はバス運転手さんの水の値段の半額以下だったからです。

売店の水はもちろん安全です。バス運転者さんの売る水と同じメーカーのものも置いてあります。
でも一つだけ要注意。
店舗を持たない行商人がいます。水などを小型のリヤカーに乗せて、通りで売っています。あれは、バッタ品や、賞味期限切れの商品の可能性があります。万が一の可能性を考えて、購入はやめておいた方がいいかと思います。

普通の小さな売店で購入する場合、まず賞味期限を確認します。そしてボトル本体に傷などがなければ大丈夫かと思います。心配なら、店の雰囲気や他の商品もよく観察してみてください。
現地人ガイドさんに、その店で購入してもよいかどうか確認すると更に安心です。

日ごとに、各観光地の売店で水を購入する参加者が増えていきました。


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食事の考察 寝台列車

2010年04月06日 | トルコの風
トルコのオリエントエクスプレスレストランでの夕食後、寝台車へスーツケースを運び込みます。ギリシャへ電車で移動するためです。
トルコの素晴らしいガイドさんにお別れのお礼の挨拶に行く力もなく、電車に荷物を積むと、すぐに個室ベッドに横になりました。

旅物語おすすめ13大ポイントの一つ。
「トルコからギリシャへは人気の寝台列車「フィリア・ドストリック(一等個室)で国境越え!」

寝台電車に乗るのは初めてです。「一等」という言葉に豪華な個室を期待していました。
ところが列車の中に入ると、個室は4畳の広さもありません。
2種類の部屋がありました。僕の部屋はベッドが固定式。ベッド開閉式の部屋は更に狭い感じです。

もしこのツアーに参加する方がいらしたら、あまり豪華な個室を期待しないでください。
「こりゃ3等だ」
がっかりした参加者が笑いながら言いました。

でも心配はいりません。眠るには何も問題ありません。部屋も一応清潔でした。小型の洗面台がついており、歯みがきなどは個室でできます。トイレは共用。シャワーはありません。

一晩中熱が出ていました。
車中、ギリシャ入国のための何回もパスポートなどの確認があったようですが、妻が対応しました。僕は何も覚えていません。

朝目が窓から差し込みます。自然に目が覚めました。
外を見ると黄色い花畑が広がっています。のんびりとした田園風景。そこはもうギリシャでした。

そのときは、何とか椅子に座れるまでに体調は回復していました。
前日の夜に配られた、チーズとハムが入ったフランスパンをかじります。何とか食事もできるようになっていました。

こうして食中毒の危機は去っていきました。