たびびと

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握手

2013年05月29日 | コスタリカの風
マルティンが去るのを見届け、お昼の列に並ぶ。

たくさんの大型の観葉植物が置かれている。
大学構内は完全な建物内だが、まるで自然の中にいるような感覚。
雰囲気がいい。


店員さんにお願いしたものは、いつもと同じ。

野菜サラダ
ガジョピント(小豆入りチャーハン)
魚のフライ
ジュース

合計は1120コロン
約3ドルだ。
定食屋さんよりは少し高い。


料理の入れられたトレイを運び、空いている椅子を探す。
お昼の時間が開始されてから約20分が経過。食堂は混んでいる。

すみの方に空きを発見。ラテンアメリカ定番のプラスチックいすに座る。
テーブルもプラスチック。少しガタガタいうが、この手のことには慣れっこ。細かいことを気にしているとラテンアメリカでは生きられない。


食事を口に運びながら、食堂内の様子をじっくり伺う。
友達との会話を楽しむ学生たち。
美術系大学なので、ガチガチのアカデミックな感じではない。

それでも、大学は大学。ゆったりとした時間が流れている。
彼らの様子を眺め、学生時代のことを思い出しながら、のんびり昼食を食べた。


腹ごしらえをして食堂をあとにする。
トレイは特に運ばなくていいようだったが、一応店員さんのいるレジの横の机まで持っていく。

「セニョール、どうもありがとう」
ここは大学。
ぼくのことを「チニート(中国人)」と言ってバカにすることはない。

入口に到着するとマルティンが椅子に座ってこちらに気がついた

「どうだった」
「おいしかったよ」

「女はどうだった」
「ああ、よりどりみどりで満喫だな。でも、見てるだけじゃな」

「そうか。俺に任せとけ。今度、上玉を紹介してやるよ。
また明日も来いよ」

彼と固い、固い握手をして別れた。
ラテンアメリカの男性は、相手への思いが強いほど、握手の手の握りが強くなる。

恋敵との握手の場合は、敵意がこもり、さらに強く。


マルティンとの友情の余韻を右手に残して、大学を後にした。


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