たびびと

世界を楽しく旅しましょう!

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お手伝いさんとの距離

2013年05月06日 | ホンジュラスの風
「お手伝いさんと仲良くなりすぎるとどうなるか」
の続きがまだだった。


ベロニカと仲良くなるにつれて、掃除後のよごれが目立ってきた。

モップで床をふいているはずなのに、ベッドの下はほこりだらけ。すみも汚れている。

要するに、手をぬいている。掃除が雑になってきた。


日本人の清掃員。
監視がなくても、まあ、まじめに仕事をする人が大半だ。

そこそこのレベルになってしまう人もいるだろう。
それでも、最低限の仕事はすると思う。




ラテン人のお手伝いさんはどうなるか。
叱られないわかると、とにかく手を抜く。

ボスが見ていないと、さぼる。
ずっとおしゃべりが続く。

「よくもまあ、あんなに話をしていられるな」
というくらい、一日中でも話をしている。

勤務先の掃除を担当する女性たちもそうだった。

あくまでも傾向であって、全員がそうなのではない。




ベロニカは典型的なラテン人。

家主のお母さんがいないと、掃除も料理も洗濯も、速度が10分の1になる。
のんびりになるだけではない。

大家さんのお母さんの子どもと一緒にテレビを見る。
近所の人とおしゃべりをする。
要するに、油を売っている。


お母さんが職場から帰る昼食時、ベロニカに問う。
「今日の午前中は何をやったの」

歯切れの悪いベロニカの返事。
「掃除と…」

「掃除? こんなに床が汚れているのに?」
ベロニカはうつむくが、半分ニヤニヤ笑っている。


お手伝いさんをうまく動かすのは至難の技。

お母さんは怒るだけではない。
厳しいチェックが入る。
減給をほのめかせることもある。

その翌日からは、しばらく、しっかり仕事をやる。
でも数日後にはまたもとにもどる。


よく考えると、これはお手伝いさんだけのことではない。
他の職業でも、そういう傾向があった…


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蚊の侵入経路

2013年05月03日 | ホンジュラスの風
「これだーーーー」

ときどき、侵入不可能なはずの蚊が、かやの中に入っていることがある。

ベッドに入り、うとうととしかけたその瞬間、

プーン

耳障りな蚊の音。


ホンジュラスの蚊も日本と同じ。
同じ音をたて耳に接近。安眠妨害をする。

手で払って静かになったかと思うと、また接近。
このままだと眠れない。

どうするのか?

眠い目をこすり、かやの外に出て、部屋の電気をつける。
そしてベッドにもどる。

ジッと横になる。

蚊が接近するのを待ち、視野に入った時点で追撃する。

最後に電気を消し、穏やかな眠りにつく。


「かやに穴はあいてないのに、一体どこから入ってくるんだろう?」
いつも疑問だった。

かやに入るときは細心の注意をはらう。
出るときもしかり。

だとするといつ…



ベロニカの掃除を見ていてわかった。

掃除をしている間、かやの下の部分をベッドの上に持ち上げる。
その間に、蚊がベッドの下に侵入。

部屋の掃除が終了したときに、彼女はかやをもとにもどす。
そのときには、蚊はみごとに、かやの中。


長い間の疑問が解決できて、うれしかった。


ベロニカにじっくりと説明する。

「掃除をするときに、かやは持ち上げないでいいよ。

かやが上にあるときに、蚊がベッドの下に入るんだよ。

掃除が終わってかやをもどすときに、どうなるかわかる?」

彼女は少し考えて、言った。

「かやの中に蚊が残ってしまうわ」

「そうんなんだよ。だから、時々夜、蚊がうるさくて眠れないことがあるんだよ」

ベロニカは笑っている。
責任は感じていないようだった。

ホンジュラス人はベッドにかやなんかしていない。

「どうして日本人はかやが必要なんだろう」
と思っているのかもしれない。


「一週間に一度くらいは、ベッドの下が汚れるので、もちあげて、ベッドの床下を掃除してもいいよ。

だけど、蚊が入らないように、よーく注意してね」

お願いをした。

さてさて、効果はいかに…


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掃除の仕方

2013年05月01日 | ホンジュラスの風
毎日掃除をしなくてもいいと思うのだが、大家さんの指示なのでだまっていた。

乾燥している地域なので、ほこりがすごい。
朝掃除をしてもらっても、夜には床が砂ぼこりだらけになっている日もある。


巨大な部屋を掃除するのは結構手間がかかる。

ベロニカが掃除をしにやってきた。

水の入っているバケツ。
殺菌、消毒剤のバケツ。
モップとほうき。
それに、ぞうきん2つ。


日曜日なので、おしゃべりをしながら、どういうふうに普段掃除をしているのか観察をした。

まず、蚊帳(かや)の下の部分をベッドの上にのせる。
ベッドの下をほうきではくためだ。

この地域は蚊がすごい。
かやなしでは眠れない。蚊のえじきになる。

天井に4か所のくいがある。
大家さんに頼んで、大工さんに取り付けてもらった。
そのくいにかやを取り付け、布製の網がベッドを覆う。
床までたれさがるので、蚊は侵入できない。


ベロニカはまず、ベッドの下をはく。
続いて、部屋の全体をはく。

けっこうな量のほこりがでてきた。


次はモップがけ。

強力な殺虫剤を床にまき、モップで伸ばす。
殺虫剤のボトルには、ゴキブリ、蚊などがコロリと死んでいるイラストが。


「ベロニカ、悪いけど、その殺虫剤はぼくの部屋には使わないでいいよ。
においがすごいし、体によくないからね」


「わかったわ」
彼女にとっては仕事が一つ減るので好都合だった。

後から大家さんにも言っておかねばらない。
ベロニカが手を抜いていると思われてしまう。


バケツの水でモップ濡らす。
部屋をすみからすみまでモップがけ。

続いて鏡台、机、タンスの上のほこりを乾いたぞうきんで磨いていく。

仕上げは、トイレと風呂場。
風呂場はシャワーだけの簡素なつくり。

トイレとシャワー室にも滅菌剤と殺虫剤を使用しようとしたので、

「ストップ、ストップ。それはなしね」
「わかったわ」
ベロニカは笑う。

シャワー室のタイルをブラシで磨く。
日本と同じ、白いクレンザーを使う。

「クレンザーは、その半分でいいよ。
もったいないし、そんなに汚れてないから」

こうして、彼女はぼくの好みを少しずつ理解していく。


トイレはトイレ用のブラシで中を磨く。
外側は軽くぞうきんがけ。

手洗い用の流し場も同じ。中をたわしで磨いて、外側をぞうきんがけ。

これで終了。

ベッドの上のかやを下におろす。


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巨大な部屋

2013年04月30日 | ホンジュラスの風
お手伝いさんと仲良くなりすぎるとどうなるか。

「心が通じて、何でもやってもらえるようになる」
「気心が知れて、かゆいところに手が届く」。

そんなことを期待していた。




ベロニカと少しずつ話をするようになる。
彼女にとっては、初めて話をする外国人。
当初は、何となく緊張していた。

ジョークを頻発。会話がはずむ。仲よしになる。


毎日、部屋を掃除してもらっていた。


20畳ぐらいはある大きな部屋。

床はタイル。
壁はコンクリート。
天井は木の板。

ベッド、机、鏡台、洋服ダンスがシンプルに置かれている。

ベッドに蚊よけのための、かやを設置。
帰国する日本人から安く譲ってもらった。
頑丈で質がいい。このような高品質なかやは、ホンジュラスでは手に入らない。

部屋にはトイレ、シャワー、洗面所もある。
ワンルームマンションの台所がない部屋を想像してもらえばいい。

部屋は離れになっている。
離れといっても、本体の家と完全に分離しているわけではない。

家にくっついている巨大なガレージの一角に、ぼくの部屋が設置されている。

ガレージは巨大。
ガレージの半分のスペースを使ってぼくの部屋が建設された。

半分のスペースは物置になっている。

「何でも好きなものを置いていいわよ」
引っ越したときに、大家さんに言われた。

日本から持参した2つのスーツケートの他は、何も荷物がない。
とりあえず、自転車を置いていた。


部屋り四方に大きな窓。
ガレージ側に2。
外側に2つ。こちらの、外側の窓には鉄格子がしっかり取り付けられている。
泥棒は入れない。



好みのタイプ

2013年04月28日 | ホンジュラスの風
田舎にホームステイを開始して1年も経過したころのこと。
ベロニカは、社会人用の土日に開講する中学に通い始めた。

やはり、中学は卒業しておきたいらしかった。

生活に余裕ができたのかもしれない。




彼女は若いせいもあり、まあ、話やすかった。

女性が好みのタイプだと、恥ずかしもあり、言いたいことがなかなか言えない。
ラッキーなことに、彼女はぼくのタイプではなかったので、何でも自由に言えた。

夕食を作るのが、彼女の仕事だった。
大家さんのお母さんは、夜も仕事。ベロニカが夕食の担当。

子どもたちは、お母さんの不在をいいことに、なべから昼の残りをつまみ食い。
副業でおかし、コーラを売っているが、それらも食べ放題、飲み放題。

というわけで、彼らは、あまり夕食を食べない。




ホンジュラス人のメインは昼食。

夜ごはんは、質素で毎日同じもの。

トルティーヤ
小豆をに塩味をつけたフリホーレス

が主食。

ケソというチーズ。
卵とお昼の残りがこれに追加。

卵は目玉焼き。

これが定番だ。




目玉焼きばかりなので、ある日、卵焼きの作り方を教えることにした。
ただの卵焼きだが、中に玉ねぎとピーマンのみじん切りを入れてもらう。

一度教えたら、次の日の夜から毎日作ってくれた。
それまでは毎日目玉焼き。バリエーションが増えたので嬉しかった。
炒り卵、他の具を入れた卵焼きなど、彼女のレパートリーは広がっていった。

なかなか、大家さんであるお母さんに料理指導をすることはできなかった。
時がたつにつれ、大家さんより、ベロニカの方が、ぼく好みの料理を作れるようになっていった。


田舎では、2年間毎晩同じものを食べた。
あきることはなかった。

シンプルイズベスト
だろうか。




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