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自分の小さな「箱」から脱出する方法

2015年09月22日 | 旅の友
100万部を突破しようとしているベストセラー「伝え方が9割 」「伝え方が9割 2」を読んだ。

普段の何気ない会話。
その会話の言葉を少し工夫するだけで、人間関係がスムーズになる。人を動かすことができる。

特に、男性にとってうれしい情報がある。
それは、女性へのデートの誘い方。

この部分だけのために購入しても損はない。

著者によれば、
「本の通りにやったら デートに誘えました!」
という報告が一番多かったという。

単純にデートに誘うと断られてしまうことが多い。
でも、どうしてもデートに誘いたい。
そんなとき、どう声をかければいいのか。

「おいしいイタリアンの店があるんだけど、どう?」
と声をかけると絶大な効果があるという。

「ハワイから来たパンケーキ屋とフレンチトーストがすごくおいしい所があるんだけど、 どっちがいい?」
のように、選択肢があれば、さらに効果的だという。

若いころ? に知っていれば、もっと気軽に、あこがれの女性に声をかけ、楽しい時間をすごすことができたかもしれない。




この言葉かけの工夫は、デートに誘う男性だけでなく、親子関係にも役立つ。

子どもを連れて国道を渡ろうとしていたお母さん。
トラックなどが通ってあぶなかったので、子どもに手をつないで欲しいと思った。

そこで、子どもに
「危ないから手をつないで」
と言った。

子どもは、子ども扱いされたくなかったらしく
「イヤだ」
と言った。

それで、お母さんは困ってしまった。
お母さんとしては本当に危ないから手をつないで欲しい。でも、子どもは嫌だと言う。
そこで、ある言い方をしたら、子どもがすごく喜んで手をつないだ。

どんな言葉だろうか。

「お母さんが怖いから、一緒に手をつないでくれない?」
と大人扱いをした。

すると、子どもは大人扱いされたことがすごくうれしく、
「お母さんが怖いんだったらしょうがないな」
と、自分から手をつないだ。

お母さんも手をつなげたから、双方ハッピーになって、手をつないで道を渡ることができた。

友人、親子、会社での人間関係の潤滑油となる言葉の大切さと、その事例が数多くの紹介されている。

事例だけではない。このような言葉を作るための法則、ノウハウも公開している。
少しずつ言葉の使い方を意識していけば、相手に上手に伝えることのできる言葉の達人になれるかもしれない。




しかし、しかしである。

こんな経験をした人はいないだろうか。

人間関係に関する多くの良書を読んできた。
たくさんのセミナーにも出席した。

どうすれば、職場で人間関係が気づけるのか。
どうすれば恋人ができるのか。
どうすれば家族関係をよくできるのか。

そんな思いで勉強をしてきた。
本を読んだ直後、セミナーに参加した後、それなりの効果はあった。
でも、すぐにその変化は大海の中に消えてしまう。
またいつもの日常にもどり、人生が大きく向上することはなかった。


これはぼく自身の体験である。

不思議に思ってきた。
何がいけないのだろうか。
何がたりないのだろうか。

勉強してもムダなのではないだろか。
どんなに本を読んで実践してみても、何もかわらないのではないか。


そんなある日、これらの疑問の衝撃的な答えを知ることになる。


方法論の前に、まず、変えるべき何かがあったことに気づかされた。
それは、まず、箱から脱出するということだ。


「自分の小さな「箱」から脱出する方法」には、この箱から脱出することについて詳しく、わかりやすく書かれている。対話形式で読みやすい


次のセリフを読み、
「やっぱりそうなのか」
と今まで思っていたことを再認識した。

「たいがいの人が、人間関係の問題を、さまざまなテクニックを使って修復しようとしているが、こういった問題は、実はやり方が下手なせいで起こっているわけじゃない。自分への裏切りが、原因なんだ。人間関係が難しいというのは、解決不可能だからではなく、よく見かけるあの手この手の解決法が解決になっていないからなんだ」
(「自分の小さな「箱」から脱出する方法」より)


「ふるまいは重要ですが、家庭や職場、世の中の問題の大半は、戦略がまずいのではなく、あり方がまずいために起きているのです。これまで見てきたように、心が敵対的だと、状況を明瞭に見ることができないし、相手の立場を心から思いやって難しい問題を解決することもできず、意地悪なふるまいをさせることになる。もし深刻な問題をかかえているのなら、それはさらに奥深いところで解決できていないからです」
(「2日で人生が変わる「箱」の法則」 より)

箱から脱出するとは何なのか。


自分の気持ちを裏切らないこと。
出会う人すべてを人として見ること。人して意識すること。
他の人々に抵抗することをやめること。


何をするときにも、この本に書かれていることを、うっすらと意識するだけで、人間関係が劇的に変化している。

自分の言動、行為は今までと何も変化していない。
では、自分の中の何が変わったのだろうか。

この「自分の小さな「箱」から脱出する方法」には、そのことについて、とても楽しく、そしてわかりやすく書かれている。

ビジネスシーンを中心に物語が展開していくが、主婦、主夫、カウンセラー、教育者、学生とどんな方にも役立つ内容になっている。

「何となく人間関係がうまくいかないな」
「いろいろやっているのに、なぜかうまくいかないな」
と思ったとき、この一冊を手に取ってみるのもいいかもしれない。