WebへのUPは滞ってるけど、欠かさず発行している週刊「野菜だより」(「たまご新聞」)の今週号です。
無断引用部分を含め、本文を転載します。
いま、農家の跡継ぎがいないのは、食っていけないというカネの問題もさることながら、もっと深いところでの生物としての無意識の防御本能のゆえなのかもしれない・・・って、その理由は本文末尾で。
平潟町のTさん(大正13年生まれ)からうかがった話の一端です。
昭和19年に中国戦線に送られました。敗戦後は、シベリア抑留。飯ごうの内蓋によそられたコウリャンの粥をすすって、石炭の露天掘りの作業に従事させられたそうです。
「中国で日本兵は本当にひどいことをした。なかったことにしようなんてとんでもない」「シベリアで、若く体力があった自分は生き残れたが、徴兵検査で乙三種合格-40代で子どもがいて開戦当時であれば招集されることはなかった-というような人がバタバタと死んでいった」「安部がテレビに映るとクラツケたくなる。あんな奴をのさばらせたら、孫たちが戦争にとられるかもしれない」
いっしょに訪ねた同じく平潟のFさんは大の映画好きだそうです。
「あのジョンウェイン主演『駅馬車』が日本で公開され、ヒットしたのは昭和15年。それが、翌年には太平洋戦争が始まったんだ」
庶民が浮かれているときに戦争への道は着々と準備されているという意味に聞きました。
けさの新聞では松坂投手が大リーグへ行くニュースが踊っています。その隣には、教育基本法の改悪案が衆院委員会で強行採決された記事。*千葉県に住む友人のSさんが、書いています。
“お金払ってヤラセ発言させて、それで「国民の声を聞いた」とうそぶくのが国民の代表だ、その「偉い人」を尊敬しろ、と教えようというのですね。反対意見を切り捨てる政治がまかり通る国を「愛せよ」と法律で強制しようというのですね。(中略)わが愛するこの国のこどもたちに、真理を探求する心と、力の強い者の暴力を許さずに世界中の人々と仲良く心を育てるためには、「代表の言うことは信用するな」「決められたルールは守るな」と教えなければならないのですね。せつないこと。”*さきのFさんは、こんな話も。
「昭和18年に雨の神宮球場で挙行された学徒出陣の壮行会。じつは軍に招集されたのは文系の学生だった。理系の学生は温存された」
聞いていて、ある精米所の親父さんが「芸は身を助くというが、自分は精米業を営んでいたので兵隊にとられずに済んだ」と話してくれたのを思い出しました。
役場の職員が鉛筆をなめなめ赤紙を送る名簿をつくったんだろうけど、百姓なんかは真っ先に戦場に送られちゃったわけで。そっかぁ、いま農家の跡継ぎがいないってのは、無意識の防御本能のゆえなのかもしれないぞぉ。
とすると、きっぱり戦争への道をストップさせることが、日本で農業をやる人を増やすことにつながるってわけかぁ。
話の飛躍がすぎると言いたい人も、
許容範囲だと言ってくれる人も
→ 人気ランキング ← クリックよろしく。(ぺこり)