スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン |
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読 了 日 | 2011/11/01 |
著 者 | 小路幸也 | |
出 版 社 | 集英社 | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 358 | |
発 行 日 | 2010/04/25 | |
ISBN | 978-4-08-746557-0 |
リーズ3冊目を読む。気に入った本が次々と読めるのは何より嬉しいものだ。それよりも自分の好みに合った本が見つかった時の方が、喜びは大きいのかな?
いずれにしても先月下旬から僕は至福の時を重ねているのである。それは読書以外に、ブログに書いた記事に適切なコメントを頂くことが、やはり先月下旬からずっと続いていることも喜びの一つとなっているからなのだ。
文面からは分からないが、多分まだお若い方だろうと思う。しかし、いろいろと話題の本などに関して詳しく、参考になる情報をもいただいている。こうしてブログを書いていて、やはり張り合いのあるのはコメントを頂いた時だ。このところ途切れているが、以前にはKAZUさんというハンドルネームの、広島の方からはよくいただいていた。
僕のような年寄りの書くブログに、コメントを寄せるのはある種の勇気のようなものが必要だと思うと、大変有難いことである。今後ともよろしくお願いします、いろいろ教えてください。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/17/d770c5b31baaecf75bbdebab4f3dba16.jpg)
ようやく一つの区切りとなる1200冊を超えて、これから1300冊に向かって読み進めることになる。できれば好きなストーリーや、キャラクターたちに会えることを願っているが、そう簡単ではないのが世の常だ。そうした書物に出会った時に思いきり楽しむしかない。
さて、このシリーズは2006年に「東京バンドワゴン」が出てから、今年2011年までに毎年1冊ずつ発表されており、現在6作が出ている、ということは前にも書いた。それらが2―3年ごとに文庫化されており、今2009年の第4作目の「マイ・ブルー・ヘブン」までが文庫となっているので、4作目までを買い求めた。
自分の物にしてしまわないと、落ち着かないのは貧乏性の表れだ。人に言わせれば、金を持たない奴ほど無駄遣いをするのだという。僕の場合は全くその通りなので、何も言い返せない。しかしそんなことで幸せを感じられるのだから、安いものではないか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/17/d770c5b31baaecf75bbdebab4f3dba16.jpg)
のシリーズは舞台こそ老舗の古くからの建物をそのまま使っている古書店兼カフェだが、時代は現代なのだ。だが、現代でも昭和の人情味があふれる下町の風情がそのまま残っているようなところは、まるで30年ばかり時計を巻き戻したような感覚だ。
読んでいるうちに一昔もふた昔も前の時代の物語を読んでいるような錯覚を起こす。僕にとっては決して良い時代ではなかったのに、メイジセイカ(明治製菓)いやトシノセイカ(歳のせいか―つまらないおやじギャグを言ってしまった)最近そうした昔のことをよく思い出す。
少し脇道にそれるが、「刑事コロンボ」シリーズに「秒読みの殺人」というエピソードがあり、ファンの間では評価がいまいちだが、僕は好きな作品の一つだ。いろいろと印象に残るシーンは多い中で、主人公のケイと呼ばれるテレビ局のアシスタントディレクターが、夜、今は廃屋になっている昔自分の過ごした家で、思い出にふける場面がある。そこに現れたコロンボはケイに向かって「出世した今、昔を懐かしんでいるのかと思った」というのに対して、ケイは昔の貧乏生活を思い出していた、というのだ。
コロンボは、楽ではない暮らしだったが、いつでもいろんな人が出入りしていて、賑やかで楽しい暮らしだった、という旨を話す。それに対してケイは、ありのままを受け入れるコロンボの素直な性格をほめる。
僕は昔のことを思い出すといった時に、時々このコロンボのエピソードを思い起こして、その昔早く貧乏生活から抜け出したかったことなど、ちょっぴり苦い思い出を恥じたりするのだが、なんてことはない今でもその貧乏生活は相変わらずなので、可笑しい。
話が違う方向に飛んでしまったが、この「東京バンドワゴン」シリーズは、厳しかった昔の生活をすら懐かしく感じさせて、ビートルズの明るく楽しい歌声のような、心安らかにさせるホームドラマを見せてくれるのだ。
# | タイトル |
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秋 | あなたのおなめなんてえの |
冬 | 冬に稲妻春遠からじ |
春 | 研人とメリーちゃんの羊が笑う |
夏 | スタンド・バイ・ミー |
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