隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0527.闇の操人形(ギニョール)

2004年12月12日 | サスペンス

 

闇の操人形(ギニョール)
読了日 2004/12/12
著 者 黒崎緑
出版社 講談社
形 態 文庫
ページ数 259
発行日 1995/07/15
ISBN 4-06-263010-9

 

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イトルにあるギニョ-ルが操人形を指しているので、どういうものだろうと辞書を引いたら、ギニョール(guignol)とは、フランス語で指使い人形のことだという。
いくつかの例によって、この文章も読了日の2004年12月に書いたものではなく、それからおよそ7年後の2011年4月に書いている。
この本を読んだ頃は、次から次へと読み重ねることを優先していたことから、独語の感想などを書くことを後回しにしており、結果的に本のデータのみに終わってしまっているものが非常に多い。
というのも何か言い訳がましい、実際のところはただ単に怠けていたにすぎないのかも…。

 

 

人は誰でも二面性、あるいは多面性を持ち合わせているといわれる。
僕はこの作者のヒット作「しゃべくり探偵」や、その続編ともいえる「しゃべくり探偵の四季」のスピード感あふれる会話による、安楽椅子探偵の面白さに惹かれて、他の作品にも同様の面白さを求めていたのだ。
しかし、作者はそうした明るさと同時に、人の心の奥底に潜む闇を思わせる暗さとを描き分ける。
たいていの作者がいろいろと傾向の違う作品を生み出すということは、わかってはいるものの、単純な僕は自分の気に入った作品だけを作者が描きだす、という錯覚と都合のいい期待をしてしまう。
ずっと後になってこれを書きながら、本書が本当に僕の期待に添えなかったものなのかどうなのかを、確認するためにもいつかもう一度本書を読み直してみようか、などと考えているところだ。

 

 

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